ドジャース『普及学』から見た日本のピル(OCP)の普及状況

ピルとのつきあい方(公式) @ruriko_pillton

ドイツやフランスなどのヨーロッパ諸国でピルの普及率は40%を超えているのに、アメリカでは約その半分程度です。この差は主として卒ピルと脱ピルの違いです。

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ピルの普及率が40%を超えている国では、35歳前の女性に限ればほぼ100%の女性がピルで避妊しています。ピルを卒業してIUDや手術法に移行するので、卒ピルなのです。

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大部分の女性が卒ピルしていくことは、実はとてもすごい事なのです。なぜなら、ピル服用からの脱落者＝脱ピルがないということですから。脱ピルする女性が多ければ普及率が40%を超える事はありません。

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ヨーロッパと較べてアメリカのピルの普及率が低いのは、脱ピルが多い事です。ピルの服用経験率は米欧で大差ないのに、アメリカでは卒ピルせずに脱ピルが多いので普及率が低い数字になっています。

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避妊以外の治療目的でピルを服用している女性の比率が極端に高いのが日本の特徴です。治療目的ユーザーの脱ピル率は低いので、日本では脱ピルは少ないはずです。また、ピル解禁後日が浅いので卒ピル女性は少ないはずです。

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ところが、ある調査によると現在の服用者の２倍の服用経験者がいる事がわかりました。元服用者の中には卒ピルした女性も含まれているでしょうが、多くの脱ピル女性が生じている事を示唆しています。

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仮に元服用者が卒ピルでなく脱ピルだったとします。彼女たちが脱ピルしなければ、ピル普及率は現在の３倍になっている事になります。

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脱ピルを少なくする方策についての答えはすでに出ています。日本では、なぜかわざわざ脱ピル率を高める方策が取られていると感じてきました。ピル普及の鍵は、脱ピルの原因を見定め対応を取る事だと思うのですが、・・・。

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ヨーロッパとアメリカという文化的背景の似た国でも、ピルの普及にはかなりの差がある。テレビや携帯電話などの普及プロセスとは明らかに異なっている。ピルの普及には微妙な条件の差が複雑に絡まっている。

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E.M.ロジャースの「普及学」が複雑なピルの普及に適用できるかどうかは微妙だ。それでも一定の有効性はあるのではなかろうか。「普及学」の観点から日本におけるピルの普及を考えてみよう。

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新技術が採用される第1の条件は「比較優位」という。欧米でピルは従来の避妊法であるペッサリーやコンドームと較べて避妊効果が高く性感を損なわないので普及した。

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ピルがコンドームと較べて「比較優位」を持つ事は日本でも同じだ。しかし、コンドームとの併用が義務的に推奨されると、「比較優位」は失われてしまう。日本ではコンドームに較べて「比較優位」を持たないので、避妊目的としては普及しない。

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日本ではピルは治療薬として認可されている。従来のホルモン剤治療薬と較べて副作用が少なく安価であり、従来の鎮痛剤と較べて効果が大きいなど、治療薬としては「比較優位」を持っている。だから、治療薬としては普及する条件を備えている。続く

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新技術が採用される第2の条件は「適合性」という。ピルで避妊する場合は逆立ちしてセックスしなくてはならない、などということはない。ピルは「適合性」の条件を備えている。

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新技術が採用される第３の条件は「わかりやすさ」という。これはやや微妙だ。一番わかりやすいのはコンドームだ。避妊の成否が一見してわかる。それに対してピルの効果は感覚的にはわからない。

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ピルのわかりにくさを補うものは説明だ。ピルは休薬期間中も避妊効果が継続する。このことを説明できる日本のピルユーザー比率はどれほどだろうか。当サイトは視覚的に理解できるようにしている。 http://t.co/32F665Hj

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ピルには「わかりやすさ」という条件がかけている。わかりやすさというのは簡単な説明という意味ではない。今、自分の身体はどのような状態なのかわかる「わかりやすさ」だ。このことに気づいていない医師が多い。

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当サイトは、７日ルール・14日ルールにこだわってきた。それはピルというものが得体の知れないものでなく、理解できるものでなければならないと考えたからだ。７日ルール・14日ルールで説明しなければ、ピルは「わかりやすさ」を持たない。続きは後日

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14日ルールの意味がわかっていないと、トンチンカンな答えになってしまう例。http://t.co/GH3K4t5d #知恵袋_

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新技術が採用される第４の条件は「試用可能性」という。ピルについて言えば、無償サンプルがあるかどうかだ。欧米の若者向けの施設ではピルのサンプルが配布されている。１シートの価格が1000円未満なら、無償配布も不思議ではない。