ちょっと今いただいている「宿題」について。政治学にしても地域研究にしても、各々の学問に対する「アイデンティティ」はどの程度重要なのだろう。個人的には「解くべき問題」があって「ちゃんとした回答」が出せれば、手法やどの学問分野に属するかは重要ではない、と思うのだけど。
2012-12-25 11:20:04それは「聴衆」対策ですよね。でも究極的には「xx学の枠組み」に拘って問題が寧ろ見えにくくなるなら、それは単に「無駄」だと考えています。QT @myamadakg: 「解くべき問題」がどの分野で評価されるもの何かにもよりそうな.
2012-12-25 11:25:45@kankimura それを「対策」と思ってしまうこと自体が,学問分野におけるアイデンティティ・クライシスの現れでは?もちろん既成の学問の枠組がある種の問題を見えにくくするという批判は十分に学問的だと思いますが.
2012-12-25 11:40:04いや某雑誌から「xx学の悩み」みたいな課題をいただいているのですが、そんな枠組みに拘ってるから駄目なんじゃないかと思った、という話です。QT @odg67: 科目適合性のことですか?
2012-12-25 11:28:22根本問題としてその「アイデンティティ」は必要なのでしょうか?QT @myamadakg: それを「対策」と思ってしまうこと自体が,学問分野におけるアイデンティティ・クライシスの現れでは?
2012-12-25 11:44:21@kankimura どこから問題を立てるかによるのでは?自分を政治学者だと思う研究者はこれまでの政治学の研究潮流を踏まえて問題を立ててくると思います.(続)
2012-12-25 11:59:26(承前) @kankimura 特定の学問分野に対するアイデンティティが不可欠とは思いませんが,その場合は対象を扱っている複数の学問領域における研究史の中に自分の研究を位置づけることなくして,その研究がアカデミズムの中で評価されることは難しいのではないでしょうか.
2012-12-25 12:01:11まあ自分も長らく政治学と地域研究と歴史学等々の狭間で「鵺扱い」されてきて悩んできたのだけど(お陰で病気にもなりました)、最近はさすがにどうでも良くなってきた。だって、重要なのは研究成果を如何に沢山の人に読んで貰えるか、また、使って貰えるか、だからね。
2012-12-25 11:57:02その辺の「ディシプリンへのアイデンティティってどうでもよくね?」という考え方が、自分が学会活動に不真面目な理由であったりもする(^^;)。正直、「将来のxx学、かくあるべし!」みたいな議論にはついていけない。研究には問題設定と研究対象と分析手法とインプリケーションしかないんだよ、
2012-12-25 11:59:53それはよく言われます。だから自分的には「対策」になっちゃうんですよ。QT @myamadakg: (承前) 対象を扱っている複数の学問領域における研究史の中に自分の研究を位置づけることなくして,その研究がアカデミズムの中で評価されることは難しいのではないでしょうか.
2012-12-25 12:02:35とはいえ、未だ悩みを吹っ切ってはいないので(^^;)、自分が学会のシンポを仕切ると、その悩みがそのまま出たものになったりするので、まあ矛盾はしています。人間ですから。
2012-12-25 12:06:45@myamadakg 先生が仰っている事は正しくて、「アカデミック」+「政治学」の聴衆を対象に書れば、それは「政治学」の研究。でも同じものを「アカデミック」+「地域研究」の聴衆の為に書き直せば地域研究。更に「一般」+「韓国関係」の聴衆向けに書けば韓国関係の新聞コラム。
2012-12-25 12:10:17学際的なアプローチで成功した経験があればディシプリンの重要性に懐疑的になるのは当然のこと。その一方で、科学主義が強い分野ではディシプリンの重要性を捨てきれない(というより捨ててしまえば科学的ですらなくなる)というのもよくわかる。
2012-12-25 12:22:57学際系学部出身者としては「interdisciplinaryな研究はno discipline」ではできないと教育されたことは言っておかずばなるまい.あとno disciplineな教員には研究者養成の大学院教育が難しいことも.
2012-12-25 13:06:571つのディシプリンを抑えるのでも結構な大事業.それを複数にわたってとなるとさらなる難事.誰でもできることではない.
2012-12-25 13:07:56それでもディシプリンを越えて引用される研究が存在することもまた事実.分野を越えて興味深い知見と含意があればそうなる.でもそれはおそらく研究者の学問的アイデンティティとはあまり関係ない.
2012-12-25 13:10:59ディシプリンというより、多くの場合に問題となるのは、その時点で研究者コミュニティで共有されている問題化様式(パラダイム)ではうまく捉えられない事柄がたくさんあるのに、そのコミュニティの中にいるとなかなかそれに気づくことがないということのような。
2012-12-25 13:22:10@han_org 重要なご指摘です.「研究者コミュニティで共有されている問題化様式(パラダイム)ではうまく捉えられない事柄」をうまくとらえる研究が出てくるとまた1つブレイクスルーなのですけれど,大冒険でもあります.たとえばこれから就職を探す若手研究者にそれを求めるのは難しそう.
2012-12-25 13:25:38政治学でもサイエンス志向の強い分野は共著が珍しくないけど,人文学的指向が強い分野は共著がほぼない.法律学,歴史学もあんまりないみたい.「○○政治学」の○○に研究者名が入る政治学は,その意味では人文学的だということかな.
2012-12-25 13:43:21自分はしますね。QT @myamadakg: @han_org 指導教授としてそれをエンカレッジなさいます?
2012-12-25 13:45:53だって、これくらい就職事情が悪いと、「どんぐりの背比べ」じゃ就職できないもんなぁ。
2012-12-25 13:46:26本人がやりたがっていれば(実力の範囲内で)前向きに励まします。 “@myamadakg: @han_org 指導教授としてそれをエンカレッジなさいます?”
2012-12-25 13:59:06