高木竜輔先生(いわき明星大学)『東日本大震災・浜通りで起きたこと』

2012年12月26日に福島大学で高木竜輔先生の特別講義が行われました。 高木先生による、福島県の浜通り南部での調査と結果、そこからの考察、復興について。 ぼくのメモのツイートですが、同じく参加されていた福島大学の高橋先生の補足ツイートも(ありがとうございます)。 前日の庄子まゆみさん(南相馬市役所)の講義のまとめ →http://togetter.com/li/428601
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melon@あばよ、相棒 @melonmelodys

1福島大学の学類生向けの授業「公共政策論 Ⅰ」において、3日連続で震災・復興に関わっている人をゲストに招く特別講義が行われてます。本日2日目のゲストは、いわき明星大学人文学部の高木竜輔先生(専門は社会学)。原発事故以降の福島県浜通り地区の現状についてお話ししてくれました。 #福大

2012-12-26 23:57:52
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1.5 ちなみに1日目は南相馬市役所の庄子まゆみさん(福島大学大学院地域政策科学研究科修了生)。まとめ▶ http://t.co/ZyWCRgyx

2012-12-26 23:59:31
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2 以下、講義中のメモを投下していきます。evernoteの不調、代わりのメモ(iPadの)の脱落により、たりない部分も多いのですが、ご了承くださいませ。高木先生のお話は”高木「」”で表しますが、先生の言ったまま100%ではなく、順序を入れ替えたりしてます。

2012-12-27 00:00:43
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1 高木「社会学の立場から地域調査を行い、問題を発見したり構造を明らかにしたい。それらをどのように復興に結びつけることができるか。これまでは、楢葉町・富岡町・広野町・川内村など主に浜通り(福島県の太平洋側)南部で調査をしてきた。当事者同志のタウンミーティングも行っている」。

2012-12-27 00:01:38
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2 高木「この講義では、震災と原発事故後の浜通りを取り巻く状況について扱いたい。新聞などでは聞けないような話を」。高木「福島にいれば知ってる人も多いと思うが、(原発事故による)避難区域の再編が行われた。もともと警戒区域などは2011年4月22日に設定され、2012年4月に再編」。

2012-12-27 00:05:05
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2.5 資料より補足。2011年に設定▶警戒区域:第一原発から20キロ圏内、計画的避難区域:20キロ圏外の高線量地区、緊急時避難準備区域 :'11年9月30日まで。2012年に再編▶帰還困難区域:50mSV以上、居住制限区域:20〜50mSV、避難指示解除準備区域:〜20mSV。

2012-12-27 00:06:32
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高木「(避難区域マップにそい)考えないといけないのは、広野町は真っ白(=避難区域に設定されてはいない)であること。避難区域ではないため、戻って生活できるという印象を持ってしまうが、実際は違う。今日はそこを話したい」。※ここから徐々にぼくのevernoteが動かなくなってきます。

2012-12-27 00:07:40
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4 高木「除染作業員は賃金が高いため、人が集まる。そのため、インフラ復旧の方には人が集まらない」。「計画区域に設定され、各市町村はこれからの計画を練る。またその計画もその通りに進むかはあやうい」。「県外県内の格差もある」。

2012-12-27 00:08:57
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5 高木「楢葉町は福島第一原子力発電所より15〜21キロ圏内。役場は独自の情報をもとに、政府より先に全町民へ避難指示を出した。町民の多くは、いわき市や会津美里町(災害相互応援協定より)に避難。いわき明星大学には出張所を開設。2013年には小中学校が仮校舎で授業再開」。

2012-12-27 00:10:20
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5.5 ここぐらいから、メモアプリに移行。高速だったものの、途中でアプリが脱落。メモも失われてしまいます。なので、以下ぼくの記憶&資料が中心。

2012-12-27 00:11:15
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6 高木「楢葉町にて、”震災後における楢葉町町民の現在の生活と将来をに関する意識調査”を実施。町民は7700人いるが、1500人をサンプルに。半数近い人から回答を得る(有効回収率は51.7%)」。

2012-12-27 00:12:03
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7 調査内容:年齢ごとの避難先、年齢と居住形態、避難先と居住形態、避難先とその選択理由、前職雇用形態と仕事の変化、前職と仕事の変化、年齢と仕事の変化、避難先と仕事の変化 について。

2012-12-27 00:12:52
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8 調査からわかったこと:①原発避難者の居住地・居住形態と比較して、雇用の問題は改善していない。②雇用は主に原発事故復旧や公務で、震災前の地域の産業構造が復興局面でも影響している。③震災後の地域社会での雇用の問題を考える必要がある。

2012-12-27 00:14:08
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9 高木「広野町において、聞き取り調査を行い、原発事故からの帰還地域における課題について考える。震災前と同じくらいにぎわえるのか、というところに帰還者研究の重要性がある。広野町には544人帰還している(2012年10月)」。

2012-12-27 00:15:15
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10 高木「政府にのグランドデザイン(総論)によれば、政府は警戒区域とその周辺地域の2段階で復興を考えている。また政府の定める低線量地区に広野町も含まれている。」

2012-12-27 00:15:59
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11 高木「広野町にはJビレッジがある。そこを中心に2000〜3000の作業員がいる。対して住民は500。アンバランス。一方、広野町の復興計画は原発復旧作業の前線基地を前提としている」。

2012-12-27 00:17:07
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12 高木「避難者が戻ってこない理由は、鶏が先か卵が先か。避難者は”インフラが整ったら”、 商売をする人は”人(客)がいないと始まらない”というジレンマがある。また広野町では、原発との兼ね合いもあるので、ジレンマの内容は多少異なる」。

2012-12-27 00:18:03
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13 高木「広野町の地域商業について。再開事業所数は全体の79%。町外での事業再開もある。業種によって再開状況は異なる。建設や飲食が高い。民宿は震災後の稼働率は非常に高い。作業員が利用している。復興バブル」。

2012-12-27 00:19:30
melon@あばよ、相棒 @melonmelodys

13.5 ここで講義後に編集していたevernoteが落ち、まとめていたものもけっこう消えてしまいました泣。オートセーブだけどけっこう追いついていなかった模様

2012-12-27 00:20:47
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14 高木「いわき市について。仮設住宅や自治体の支所も集中している避難受け入れ自治体であるいわき市には課題もある。いわき市は”津波による被災地域”でもあるし”原発避難者の送り出し地域"でもある」。

2012-12-27 00:26:12
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15 高木「いわき市長が”避難者はパチンコばかりしている”と発言。もちろん実際はそんなことはない。不満を持つ市民へのガス抜き的な発言かとも思ったが、それも疑問。避難者といわき市民には軋轢がある」。

2012-12-27 00:27:40
melon@あばよ、相棒 @melonmelodys

16 高木「いわき市民は放射能に関しては、”自分たちの ところは線量が低くて良かった”。賠償に関しては、”自分たちも震災のときはたいへんだった”、と」。以下質疑応答となります。

2012-12-27 00:32:25
melon@あばよ、相棒 @melonmelodys

17 Q福大教員「浜通りの久之浜漁港が津波で壊滅状態に。そこの人たちはどうしている?」。A高木「漁民については正確ではないかもしれないが。30キロ圏内なので、避難の動き。雇用促進住宅、借上住宅に入ったりしている。人の戻りは遅れている。久之浜の人たちについては調査したいところ」。

2012-12-27 00:34:54
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18 Q福大教員「被災者の意識のずれ。どう埋めていけばよいか?」。A高木「制度による負の作用にも目を向ける必要がある。一つの引き金としてはタウンミーティング。もっと広めて、他の人がどのような状況なのかを知る。コミュニケーションを活発にする」。

2012-12-27 00:36:10
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19 Q福大教員「タウンミーティングについて教えて」。A高木「とみおか子ども未来ネットワーク。避難している人に集まってもらい、話し合う。研究者はリードせず、見解を述べるにとどまる。現実の生活における問題が出てくる」。ネットワークのサイト→ http://t.co/efzU1a91

2012-12-27 00:39:36