日々の医療に関するつぶやきのまとめ

雑多なTwですが、備忘のために作りました。話題は、皮膚縫合、ガンダム医者、ノロウイルス、病棟での足音、TIPS(医療のコツ)、MRIと傷痍軍人、頭痛とCT,正義の味方、医療での方言、『できるな』と思う医師、、など。不定期ですが少しずつ足していきます。
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森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

2歳児の頭部外傷の皮膚縫合にLeukoclip を使用しました。麻酔をさせてくれないキッズの切創治療には最適です。http://t.co/O5PMXHU0 

2012-12-19 12:08:52
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

医学生のころから指導医に言ってほしかったけど、一度も聞いたことがない言葉⇒『医療機器(※モビルスーツ)の性能の違いが、医者の能力の決定的差でない事を教えてやる』

2012-12-24 09:38:42
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

ノロウイルスが問題になって、集団感染や食中毒が大きく取り上げられてるようだけど、昔から感染性腸炎の半分はノロウイルスという統計は知られていた。気軽に検査に出せるようになったからクローズアップされてきたのかも。感染予防処置は大切だが、完全に防止することは不可能だろうと思う。

2012-12-24 09:44:53
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

研修医のころは、外傷で切創患者が来ると嬉々として縫合していたが、今は浅ければ極力縫合せずにテープで留め、開けば縫合という段取りにしている。理由は深夜などの救急では時間制約があるから、傷痕が目立たないような丁寧な縫合ができないから。

2012-12-24 09:50:58
善川チャーリ @GoodBye_Nuclear

@Todaidon 年初に私が受けた頸椎手術の術創も縫合糸を使わずテープで止めただけでした。形成外科の縫合セットで多数縫合すればきれいになるのかもしれませんが、確かにおっしゃる通りですね。

2012-12-26 23:04:34
⅃ЯAƎ⊿せかんどらいふすたあと @DrMagicianEARL

「西洋薬は体に悪いから飲むな」と言って耳鼻科開業医から漢方5種類処方されている患者が体調を崩し,耳鼻科開業医が休みのため俺の外来に漢方処方希望で来院.漢方の副作用でした.漢方全部中止指示.処方した耳鼻科開業医ちょっと出てこい

2012-12-26 13:31:35
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

@DrMagicianEARL 甘草の副作用ですか?自分は漢方はほとんど処方しないけど、『後から視る医者が名医』という戒めは守っています。

2012-12-26 13:37:14
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

入院患者さんは医療者や訪問者の足音に敏感になるから、足音が目立つタイプの紳士靴は医療者にはNGだと思う。昔、『白い巨塔』を見ていて、医師団の回診シーンで軍靴のような足音を響かせるシーンがあったが、怖すぎる演出だと思った。ただ、今でもツカツカという足音をさせる医学生がいるので、

2012-12-27 12:33:53
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

『足音がしない靴の方がいいよ。運動靴でもOK』とアドバイスするようにしているが、言われるまでなかなか気がつかないものらしい。そもそも若い人は健康診断で全く問題がなく、入院したこともほとんどないという健康優良児がほとんどなので、

2012-12-27 12:38:01
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

入院患者さんが、足音に敏感になることも実感できなくて当然かもしれない。その点、親族を身近に看護したり、病院に良く見舞ったことのある学生はよくわかっていて、彼(彼女)らがグループ内で建設的な意見を出すことが多く、微笑ましい。

2012-12-27 12:41:31
Naoko @NYAO77

@Todaidon こちらの先生がモデルと伺ったことがあります。http://t.co/gCquq2U1 かつてはフジテレビの隣でしたし…。

2012-12-27 17:35:58
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

@NYAO77 ありがとうございます。その先生の教科書は、医学生時代にバイブルでした。私は歴史オタクですが、山崎豊子さんの小説は、モデルとされる実在の人物像と大概は大きく違うので、ほとんどフィクションと思っています。

2012-12-27 19:37:18
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

TIPS ①昔は、ベテラン医師の診療のコツ(英語でいうTIPS)は、オーベン(指導医)に朝から晩まで仕えて、その御褒美に深夜など、患者さんの処置や診察が途切れた時にこっそりと教えてもらうことが多かった。私の前の世代になると、いつまでたっても教えてもらえない例もあったという。例えば

2012-12-27 13:02:27
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

TIPS ② ある有名病院の先生は、患者さんの尿をみただけで、どの程度のタンパク尿かをあてることができ、その医局員の間では伝説だったという。今では、尿採取後時間をおいて、いつまでも泡が消えない尿がタンパク尿というのはどの本にも書いてあるが、当時は誰も教えてもらえなかったという。

2012-12-27 13:05:20
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

TIPS ③ 江戸時代の華岡青洲の麻酔術は、門下生以外には門外不出だったらしいし、算聖といわれた関孝和は世界的にも最高水準の数学理論を編み出したものの、解法を門外不出としたため、西洋の医学や科学のようには発展しなかったらしい。その点、幕末の緒方洪庵は医師以外にも医学知識を教え、

2012-12-27 13:08:41
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

TIPS ④ 本当に偉かったのだろう。現代では、いろんなベテランの先生が、本やネットでTIPSを披露してくれるので大変ありがたい時代になったと思う。私が研修医のころはそのほとんどが米国や英国の原書だったが、今では日本の先生も負けていない。

2012-12-27 13:12:16
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

A Happy New Year ! 皆様、明けましておめでとうございます。現在、医療や飛行機を中心につぶやいていますが、今日は私が経験した症例から興味深い例をお話しますね。研修医の皆さんに参考になれば幸いです。

2013-01-01 05:45:28
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

MRIと傷痍軍人① 90歳台後半の男性の意識が急に低下、四肢の脱力(麻痺のような変化)も認められる、ということで診察後にCT検査をしました。脳卒中(脳出血or脳梗塞)は、CTでは出血は描出できるものの、発症からあまり時間が経っていないと脳梗塞で描出されないことも多いです。(続)

2013-01-01 05:49:18
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

MRIと傷痍軍人②なので、発症から早期のCTの撮影は脳出血の確認が主眼となります。その患者さんはCT上、以前からの多発性脳梗塞ではありましたが前回のCTと大差がなく、脳出血や新しい梗塞などの新しい病変は認められなかったので、次にMRI撮影を行うかどうかが選択肢になりました。

2013-01-01 05:55:02
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

MRIと傷痍軍人③これはMRI機器の進歩により、脳梗塞の早期で病変を描出することが可能になっている背景があります。CTだと、数時間~半日以降でないと新しい脳梗塞は描出されません。しかし、MRIは体内の磁気を利用した撮影法なので磁気を持つ金属が体内にある場合には、撮影できません。

2013-01-01 06:00:26
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

MRIと傷痍軍人④私が研修医のころ(今から○○年前^^;)は、零戦搭乗員など戦争に従軍した世代が高齢者で比較的よくおられたので、その世代の方々が体内に銃弾の破片などをもっていることはあまり珍しくありませんでした。現在は手術歴以外に銃弾などの金属破片などが体に入っている例を

2013-01-01 06:05:58
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

MRIと傷痍軍人⑤意識していなかったのですが、90歳台のその患者さんは家族の人に話を聞くと数十の金属破片が体内にあるそうでMRIは不可となりました。もちろん、別の原因(手術や医療機器など)で金属が体内に入っている場合もあるので問診は大切ですが、改めて戦争時代を想起した症例でした。

2013-01-01 06:12:02
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

MRIと傷痍軍人⑥幸い、その患者さんはその後の処置で意識レベルや状態が回復しましたが、もしも無造作にMRIを撮像していれば医療事故を引き起こしていたことは肝に銘じておかなくてはなりません。この患者さんや家族とはその後いろんなお話をする中で、

2013-01-01 06:16:16
森本卓哉 Takuya MORIMOTO @Todaidon

MRIと傷痍軍人⑦太平洋戦争中の激戦に参加されたことも知りました。その作戦名や経緯を私が知っていたことを先方も驚いてくれましたが、私は歴史オタクであることが、現在診療する上でたまに役に立っています(^^;)。

2013-01-01 06:20:27