不規則、頻度、屈折/派生形態論
- ndachrjanku
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たとえば、日本語では自他交替に関する不規則性を示す動詞と屈折における不規則性を示す動詞があんまり重ならないけど(スルは両方だけど)、通言語的に派生の不規則性とボイス交替の不規則性と屈折の不規則性は重ならないもんなんだろうか。
2012-12-31 22:10:06さらにいうなら、ナワトル語やナバホ語では時制変化が不規則な動詞はいくつもあるけど人称変化が不規則な動詞はひとつもない(はず)。これも面白い事実では?たんに頻度の多さが不規則性を支えるなら両者は重なるはずでは?Usage-basedな理論はどう反論する?
2012-12-31 22:14:34@Mitchara 頻度が高ければ不規則も可能である、という命題は、規則的ならば頻度が低い、を主張することにはならないのではないですか?
2012-12-31 22:33:50@killhiguchi たしかにそうなのですが、それをいうなら頻度の高さは不規則形の発生を説明しないことになりますね。まあたしかに規則形のhelpより不規則形のabideのほうが頻度が高いとも思えないのでそれでいいのかもしれませんが…
2012-12-31 22:36:34@Mitchara 頻度の高さは不規則性の動機付けや必要条件であるということが言えればその人たちには成功なのではないですか?
2012-12-31 23:08:03@killhiguchi 反証にならないということではなく、予測できないということです。それこそAがBの必要条件であることはBとAの相関を意味しません。でもまあ、形式理論でも予測できないことに変わりはないのですが…
2012-12-31 23:12:03@Mitchara ちゃんとその辺、Bybee (1985)が説明していますよ。頻度はそれ単独で不規則性を決定しているわけではないので。
2012-12-31 23:18:15@Mitchara ラネカーの本の索引には大抵predictionの項目がありますのでお調べいただければ。/批判は誤解の上に行ってもあまり建設的ではない気がします。理論については特に。
2012-12-31 23:19:02@ab07_tact 古形の保存についてはわかりませんが、規則的な形ほどreductionをこうむりやすいというのはBybeeあたりが言ってた気がします。
2012-12-31 23:25:30@ab07_tact トークン頻度によって保守化効果が生じる、ですよねえ。早瀬尚子・堀田優子『認知文法の新展開:カテゴリー化と用法基盤モデル』研究社の4章がそう言ってたように。
2012-12-31 23:26:42@ykkimoto ありがとうございます。見直してみます。もちろん頻度だけが効いているわけでないのはどんな立場の人も認めるでしょうけど、体系的な差があるなら説明しなきゃいけないなあと。
2012-12-31 23:28:03@Mitchara @ab07_tact 縮約効果についても早瀬尚子・堀田優子『認知文法の新展開:カテゴリー化と用法基盤モデル』研究社にありますよ。
2012-12-31 23:29:18@Mitchara そもそも「不規則」ってどういう意味で?典型的にはgo-wentみたいなパターンを言うものだと思ってましたが、reductionまで不規則になるのでしょうか?
2012-12-31 23:31:19@kzhr @ab07_tact トークン頻度が高いと縮約効果が生じる、ですね。Hopper1976くらいからありますね。
2012-12-31 23:32:08頻度のことについてはこういう論文集が、というかあんまり真面目に読んでないからちゃんと目を通しておかないとな… http://t.co/ozEEFc81
2012-12-31 23:34:24@ab07_tact 語彙的に決まっていれば不規則ではないでしょうか。Read–read; bleed–bled; feed–fed; lead–ledみたいなものも、別の動詞クラスを立てることもできますが、ふつう不規則に入れるのではないかと…
2012-12-31 23:35:11@Mitchara @ab07_tact 『認知音韻・形態論』(シリーズ認知言語学入門2巻)大修館書店の2章「認知形態論」は黒田航が執筆していてBybeeへの紹介があります。万人には勧められませんが。
2012-12-31 23:36:36