ラジオ深夜便 村上隆。若冲の話。若冲の境遇の研究が進む事によって、あるいは、外国のコンテクストに組み込まれる事で、若冲の評価が180度かわってしまう。
2013-01-01 23:24:12アナウンサ「TIME「世界に影響のある100人」に選ばれました」村上隆「ありがとう!よく言って頂きました!88888 自分で言わないようにしてるんですよ!」
2013-01-01 23:25:58「あれは16億の価値のある自信作?」村上「ちがうちがう。あれは偶然。モネは高額で価値があるけど、その価値は有名であるとかそういうものが大きい。サッカー選手のファンタジスタみたいに、練習して技術を磨いて、フィールドに立ってゴールを狙ってる」
2013-01-01 23:30:11「ゴール?」村上「マイノリティとかセクシャリティとか頓智とか色々なゴールがある。デュシャンとかは頓智。そういうゴールを狙っている」
2013-01-01 23:31:15村上「そんなすごいゴールを打てましたね?って事になる。ルールブックが膨大にある。サッカーのゴールは決めたら誰にでも分かる。でも、アートはそうじゃない。僕は珍妙なゴールを決め続けている。あの角度であんなゴールをヘディングでばっかり決めてる選手、それが僕」
2013-01-01 23:33:30村上「マンガと芸術、芸術が偉いみたいに言ってるでしょ? ちがうの。マンガの方が絶対に偉いの。でも、芸術が誰かが啓蒙したように、日本のマンガも誰かが啓蒙しないと世界の芸術にならない。だから、日本人は海外ブランドが好きなの。自分たちでブランドが作れると思ってない」
2013-01-01 23:35:03村上「富岳三十六景は当時芸術だったんですか?って。違うでしょ。あれはただのポスター。でもそれが陶器を包む包装として海外に出て、これすごいってなったわけでしょ。海外に価値を作ってもらってばかりじゃダメだよって」
2013-01-01 23:38:25村上「バブルの頃の日本画の値段はおかしかった。あれはおかしいんです。でも、あの値段が続いたら、それが価値になる。そういう事を僕は確かめたい。で、偶然じゃないの?って思うようになった」アナウンサ「じゃ祈るしかないじゃないですか」
2013-01-01 23:41:19アナウンサー「アーティストって、自分から沸き立ってくるものを作るんじゃないんですか? 聞いて作るんですか?」村上隆「そうですよ。ちゃんとマーケットがあって、プレイヤーがいて、形作られてる。ゴッホとか見て誤解しちゃう。日本は間違ってる」
2013-01-01 23:48:16だいたいどこかで聞いた事ある話を、うまくまとめてわかりやすいように話している。コレが出来るのも、村上隆の中で、芸術とは何か、自分のアートとは何かが、確固として、あるからだろう。
2013-01-01 23:53:55ちゃんと書けなかったけど、村上隆が「芸術よりマンガの方がスゴイ!それは真実!でも、それが海外に伝わっていないのは、啓蒙する人がいないから!」というメッセージは熱かった。これは、村上隆がクールジャパン政策をdisる意味に繋がっている。
2013-01-02 00:01:55「僕の作り方は建築家に近くて、歴史を知らないとちゃんとした芸術は出来ない。そういうのを知って手,図面を書く。でも、五百羅漢はそういうのを現場が許してくれなかった。とにかくうんうんうなりながら作った。僕ははじめて芸術家になったw。でも、僕はそういうのが芸術家だとは思わないですけど」
2013-01-02 00:19:12アナウンサ「そんな村上さんは日本では嫌われてるんですよね」 村上「前例はあるんですよ、藤田嗣治。嫉妬と無理解。彼は洋画の手法で日本画を書いた。それで迫害された。芸術の大事な部分は衝突と破壊、そして再生。衝突と破壊の時に迫害される。でも百年後には理解されるはず。」
2013-01-02 00:35:24