PSYCHO-PASS×伊藤計劃「ハーモニー」2次創作「常守朱と御冷ミァハが出会ってしまったら」

タイトル通り。PSYCHO-PASS世界で、新米監視官常守朱とベテラン執行官にして「名前のない怪物」御冷ミァハがコンビを組んだらという合体事故の一端。
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現場猫教授 @Dr_crowfake

執行対象リーサルモードの執行官(いつでも監視官が殺せる)御冷ミァハと、純真な監視官・常守朱の百合ラブサイコパス2次創作いつか書きたいのだが、サイコパス見てないので書けない(見ろよ

2013-01-05 04:00:37
現場猫教授 @Dr_crowfake

「こいつには注意しろ。御冷ミァハ。過去に自殺未遂及び自殺教唆を行ったのみならず、大量殺人の計画を立て、実行する能力も持っている」「そんな危険人物を、なぜシビュラシステムは生かしてるんです?」「野犬を狩るには猟犬が必要だ。御冷ミァハは、最高の検挙率を誇ってる猟犬だ」「……」

2013-01-05 04:03:23
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あなたがあたしを、いつでも殺せるっていうのは、ちょっとしたスリルだな」「スリル、ですか?」「そう。あたしはこの社会も首輪も憎んでる。その地獄と、シビュラシステムのもたらす天国の間を綱渡りするのは、結構楽しいよ?」「そうですか」「できれば常守さんも、それを楽しんでほしいな」

2013-01-05 04:05:51
現場猫教授 @Dr_crowfake

「私はこの世界を、この社会の正義を信じてます」「ふーん。でもそれって、あんがいもろいもんだよ? あたしみたいなはぐれ者が、その気になっただけで、壊れちゃうんだよ? それでも信じる?」「だったら、だからこそ、信じるんです! 私達が守らなきゃ、世界はどうなってしまうんですか!」

2013-01-05 04:09:35
現場猫教授 @Dr_crowfake

「それが「今の」常守さんの答えなんだね。ならいいや、でも、こっち側に来たくなったら、いつでも云って。あたし、そこで待ってるから」「――そんなことは絶対にありません」「常守さん「絶対」なんてこの世にはないんだよ、この世はそゆ思い込みをひっくり返すようにできてるんだよ」

2013-01-05 04:12:28
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あたしはそゆ「絶対」が覆されたところから生まれたんだよ。だからさ。常守さんも、きっと分かる日が来るって信じてるよ」「分かりたくありません!」「今はそれでいいよ。でも、きっと、分かる日が来るって、そう信じてる」

2013-01-05 04:13:48
現場猫教授 @Dr_crowfake

「名前のない怪物」御冷ミァハと槇島聖護の対面はサイコパス×ハーモニー2次創作のクライマックスシーンなので、ここを間違えないためにもサイコパスは全話見ておきたい。

2013-01-05 04:21:19
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あたしの身体はあたしのもの、あたしの心もあたしのもの、その当然のことを、シビュラシステムは取り上げようとしてるんだ。だからあたしは、逆らった。今はこの有様だけどね」「なら、今なぜ逆らわないんですか」「ん、見てたかったからかな」「何を」「この街の、姿を」

2013-01-05 04:31:14
現場猫教授 @Dr_crowfake

「今、シビュラシステムはいろいろなものを押さえつけてる。でもそれって、人間が人間である限り吹きこぼれるものなんだ。その時、みんながどんな顔をするのかすごく楽しみで」「……嬉しそうですね、御冷さん」「ミァハでいいよ。でも、うん。それ、すごく楽しみだよ、常守さんがどんな顔をするとか」

2013-01-05 04:33:27
現場猫教授 @Dr_crowfake

「悪趣味ですよ、御冷さん」「うん、まあ、わかってる。でもね、あたしの楽しみなんて、基本そこにしかないんだ。首輪付きなんだから、勘弁してよ」「私はあなたを殺したくありません」「だったらさ、一緒にこっちに来ない?」「お断りです」「残念」

2013-01-05 04:35:34
現場猫教授 @Dr_crowfake

「残念だなぁ……常守さんとなら、とびっきりの地獄を作れる。常守さんが、それに怯えてる姿も「見える」。それが見れないのは、ちょっとつまらないなあ」「わたしは!」「わかってますよ。あなたは監視官、あたしは猟犬、分をわきまえてりゃいいんでしょ」

2013-01-05 04:37:50
現場猫教授 @Dr_crowfake

「でもね、常守さん。こっちに来たかったら、いつでも云って。そしたらあたし、いつでもあなたの助けをしてあげる。とびきりの地獄を、あなたの為に用意してあげるから」「……」

2013-01-05 04:38:58
現場猫教授 @Dr_crowfake

「常守。猟犬との不用意な感情的接触は危険だ。君の色相は危険域に入りつつあるぞ」「ですが、執行官との信頼関係は必要です」「最低限に、だな。君は深入りし過ぎている。特にあの御冷ミァハという執行官は危険だ。君に任せるべきではなかったかもしれないな」「大丈夫です! 何とかしてみせます!」

2013-01-05 04:41:32
現場猫教授 @Dr_crowfake

「フムン。君がそういうなら、当面そうしよう。しかし、これ以上踏み込むな。これ以上踏み込むと、君は排除対象になりかねんぞ」「……わかっています。彼女を、こちら側に引きずり返してやります」「よく云った。その意気だ。だが、当てにはしない。君は君の義務を遂行すればいい」

2013-01-05 04:43:21
現場猫教授 @Dr_crowfake

「それは、必要になったら、殺せってことですね?」「そうだ、何のためらいがある? 相手はリーサル対象だ。君の指示から外れれば、いつでも殺していい。いや、そうすべきだ」「私はそう思いません」「?」「彼女にも、私にも、生きる権利があるはずです! それを選別する権利なんてありません!」

2013-01-05 04:45:15
現場猫教授 @Dr_crowfake

「……やれやれ。すべてを見そなわすシビュラの目においては、人間は誰しも平等だ。そして無慈悲に生きるべきか死ぬべきかを決める。権利や義務は、それにまかせろ。君はやるべきことをやれ」「……わたしは!」「常守くん、君は感情的になりすぎている。安静が必要だ」(プシュ)「わたしは……」

2013-01-05 04:47:30
現場猫教授 @Dr_crowfake

「入れ込み過ぎだよ。たかがひとりの、しかも犯罪病質者に。それは逸脱した行動だ。そのままだと後悔することになるぞ、常守くん」そう管理官はぼやいた。

2013-01-05 04:48:49
現場猫教授 @Dr_crowfake

「地獄の釜の蓋なんて、簡単に開くんだよ、常守さん」ミァハは冷たく笑った。いや、私には、それが満面の笑みに見えた、「虐殺の言語、槇島が云ったそれが、あたしが一歩踏み出させた。それでもあなお、あなたはあたしを止めるの?」「当然です!」私にはそうするほかなかった。

2013-01-05 05:43:37
現場猫教授 @Dr_crowfake

「もう誰もも止めようがないんだよ、常守さん」ミァハは笑った「。地獄の底は開いちゃっやんだ。世界中の皆が天国への門を得ようとして蜘蛛の糸に登ろとしてる。シビュラの目も、お役御免だね」その表情はとても楽しそうだった。

2013-01-05 05:52:15
現場猫教授 @Dr_crowfake

「これがあなたの望んでいいた事……」わたしはミァハにドミネーターを向けた。ミァハは微笑んだ、「ううん、違うよ、常守さん。あたしが望んでいたのは、もっと、根源的な一撃、人間が人間であることを疑うような一撃。槇島くんじゃ、そこにしか行けなかったのかな」ミァハは心底残念そうだった。

2013-01-05 06:08:02
現場猫教授 @Dr_crowfake

「だめだなぁ,槇島くんは。プロデューサーとして失格だよ。だからあたしが、代わりに色々画策しなくちゃならなかったわけじゃない」そう、ミァハはぼやいた。「あなたが……この騒乱の首謀者だったんですか!?」「そう。つまらない世の中に刺激を与えようと思ってさ。いいスパイスだったでしょ?」

2013-01-05 06:10:35
現場猫教授 @Dr_crowfake

「あなたにとってつまらない世界が、他の人にとってつまらないなんてことはありません。みんな、必死に生きてるんです、それを、つまらないなんて、切り捨てないででください!」「常守さん、いい加減、その「みんな」って止めてくれないかな」ミァハは心底うんざりしたように云った。

2013-01-05 06:14:45
現場猫教授 @Dr_crowfake

「「みんな」なんて関係ない、あたしがあたしを生きること」を邪魔する奴は、みんな、死んじゃえと思ってた。それが具現化出来る手段を手に入れた。ならためらう必要なんてどこにもなかった!」御冷さんはそう笑った。地獄の悪魔のような笑みだった。

2013-01-05 06:18:26
現場猫教授 @Dr_crowfake

それを見て、あたしは覚悟を決めた。「ミァハさん……いえ、御冷ミァハ、あなたを執行対象として排除します」ミァハは心底嬉しそうに笑った。「排除ね。遅すぎたよ、数年ほどね! あたしはこの時を何年待ち焦がれたと思ってる!?」その叫びの背後に隠れる感情をあえて無視し、あたしは引鉄を絞った。

2013-01-05 06:23:49
現場猫教授 @Dr_crowfake

御冷ミァハは分子レベルで分解され、その跡形も残さずに消えた。しかし、彼女がえぐった、社会の歪みは、彼女の一撃によりより顕在化した。必然、私達の仕事も増える。私たちは「みんな」のために、今の秩序を守る、その仕事に進んじて身を投じた。

2013-01-05 06:27:14