ミラノヴィッチ『不平等について』と竹森俊平『ユーロ崩壊』を一緒に読むとヤバい。梶谷懐『現代中国の財政金融システム』と併せ読むともっとヤバい感が増す。
2013-01-06 14:03:36@kaikaji 竹森さんが指摘しているのは、EU内の格差は構造的で解消不能であるにもかかわらずユーロのおかげで地域ごとに適切な対応ができない、という問題ですよね。ミラノヴィチはそこで「EU内だけでなく中国内格差もかなりでかいよね」というわけです。
2013-01-06 14:12:44@kaikaji 梶谷さんは中国が今どうにかやっていけてる理由の一つとして各州がかなり勝手に積極財政をやっていることを上げておられたけど、これって不況局面には通用しなくなるかな、そうすると……とか考えてしまう。
2013-01-06 14:14:06@shinichiroinaba なるほど。ミラノヴィッチの中国国内格差への言及というのは確か、「各国ベースの一人当たりGDPだけをみると世界の経済格差は収斂しているように見えるが、しかし・・」という文脈だったように思います。財政金融政策について彼は論じてましたっけ?
2013-01-06 14:29:33@shinichiroinaba 中国の場合各省の積極財政と言っても最終的には中央で引き締め可能ですし、財源も各省が地方債を発行してやっているわけではない点がEUとの大きな違いでしょうね。ただ、それが破たんせずに持続するのは高い経済成長率あってのこと、というのはその通り。
2013-01-06 14:40:36@shinichiroinaba 思いついたのですが、ギリシャのように深刻な不況に陥った国がでた場合、ユーロから離脱するかしないか、という二分論ではなく、ユーロを存続させたままローカルな貨幣の流通を認める、という解決法はありえんもんでしょうか。誰かそういうことを論じてないかな・・
2013-01-06 14:53:12@shinichiroinaba 地域通貨を提唱していた人々は「国家権力」へのアレルギーがありすぎて、流通の強制性をどうするか、という問題を一貫して回避していたと思うんですよね。その辺を、もう少し現実的に修正できないもんかと。
2013-01-06 14:59:44@kaikaji こんな記事http://t.co/88fOeXVcを見つけましたがドイツの話なので怒り出す人がいるような気がががが
2013-01-06 15:05:55@kaikaji ギリシアやイタリアはどうなんだろうか。イタリアはありそうですが北部の話だったらあれですねえ。パトナムのソーシャルキャピタル論なんかからの荒い印象だと南部じゃあマフィアはやれても地域通貨は(以下略)
2013-01-06 15:14:37@shinichiroinaba 地域通貨がユーロと共存可能なのであれば、不況に陥った国には政府紙幣の発行を限定的に認め、しかもそれは一定期間ごとに減価するスタンプ通貨にする・・という処方箋もありえなくはないように思うんですが、甘いのかな・・
2013-01-06 15:23:00@kaikaji ユーロと共存させようとすると地域通貨建てで買うことはレートより高くなる利息分まで払えという売り方の論理になるかな。どんどん使われなくなり最後は地域通貨はお金を受け取る側が拒否する運命。ともかく通貨に強弱ができると同一地域に共存は無理でしょう。
2013-01-06 15:31:00@kaikaji 竹森さんの『ユーロ』の第7章で関連すること書いてるかも……いや地域通貨のことじゃなくて、ユーロ発行機能自体は各国中銀に分散していて、制限付きだが自律的に発行できるんですよね。ただしユーロであって、自国独自通貨ではない……。
2013-01-06 15:31:37@kaikaji ここで仮に一国限定政府通貨を発行したとして、それでユーロ商品ではなく自国商品を人々が買ってくれるか、またそもそも政府通貨建て債務なんて成立するかという問題が……。
2013-01-06 15:33:09@shinichiroinaba 西部忠さんなどの議論では、だからこそ地域通貨は資本主義に対抗するツールになりうるのだ、という議論でしたよね。>地域通貨って普通短期の商業信用どまりで長期というか資本信用としてはダメですよね?
2013-01-06 15:38:40@kaikaji 商業信用と資本信用を分けて、市場経済の自立的展開を前者の領域に押しとどめ、かつその従事者たる商人を特別な身分ないし専門職とする。後者は私的領域におしとどめるか、公的であっても匿名的市場ではない、顔の見える人格的関係の中に置く。これが理念的な共和主義経済でしょう。
2013-01-06 15:49:26@kaikaji この理念像は木庭顕先生のローマ共和政像のパラフレーズですが、実際には長期信用もパトロンークライエント関係の中に埋没して剥き出しの力関係に屈するか、あるいは匿名的な市場に没するか、という道を経て資本主義に至る――というと乱暴すぎますが。
2013-01-06 15:51:21@himaginary_ @shinichiroinaba やはりそういうことを考えた人はすでにいましたか・・
2013-01-06 15:58:33