非公式RTの法的正当性について考えてみた

しばらく前から、非公式RT関連の問題が浮き沈みしているので、法律(著作権法)の立場から考えてみました。 なお、あくまで私の個人的見解であり、法律の専門家に確認をとったわけではありませんのでご了承ください。 [2010/8/24 追記]法的正当性にこだわらず、非公式RTに関する考察・トラブル事例のリンクを紹介させていただきました。また、公開設定を変更いたしましたので、関連するツイートなどあればご紹介ください。
elderalliance 考察 yuco 非公式RT 著作権法 clione
8
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
非公式RT(Retweet with Comnent, Quoted Tweet)は著作権法第48条に触れる可能性がある
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
この可能性は、 http://j.mp/14Vyp3 wikipediaの「引用」から、「48条(出所の明示)」を読むと納得がいくだろう。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
すなわち、非公式RTとは、法律的には「出所が不明な引用」という解釈が可能となる。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
これを避けるためのRT方法としては、RTのReply化、または、ツイートURLへのリンクが必要。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
RTのReply化、いわゆる「TweenのQT」は、Reply機能によって元発言を明示するため、リンクURL張らなくていい代わりに、発言の開示範囲が狭められる。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
ツイートURLにリンクを張る場合(RepostLink, ましろ式RT, 次世代RTなど)は、RT元発言をURLで指し示すため、本文に引用元が明示される。ただし、見るのがめんどい上、iPhoneのクライアントではこの形式のツイートが大変(or不可能)。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
すなわち、「TweenのQT」または「RepostLink」は、引用元発言の出所を明示できるRTということ。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
ここまでが、非公式RTにおける「引用の出所不明」問題の解消方法。次に、「引用の出所不明」が現実の問題になるケースだが、これは何らかの理由で「RT元発言者の怒りを買った場合」を指す(著作権法は親告罪
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
引用者にとって何が困るかと言えば、引用元発言者から来る差し止め請求と損害賠償請求。なので、有名人の発言趣旨をぶったぎらない限りは、本人の気分を害するだけで済むだろう
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
ただ、法に背いたことをしてその結果として人に嫌われる、という点は考えておいた方がいい。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
蛇足になるが、改変RTは引用の問題以外に、著作者人格権(同一性保持権)の違反も含む。やっちゃダメ、ゼッタイ。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
話を戻して、次に「Twitterクライアントが非公式RTをサポートすべきか」という問題を考える。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
つまり、法的にグレーあるいはブラックのゾーンに踏み込む機能を、「アプリケーションの機能として」サポートしていいのか。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
結論だけ言えば、「開発者のポリシーに任せろ」となる。つまり、非公式RTを「違法性を承知で使う」利便性と、「違法性を知らずにやってしまう」危険性の、どちらを優先すべきかという問題。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
個人の見解としては危険性を優先、すなわち「死んでもサポートしたくない」となる。地雷を作る技術者にはなりたくないんで。 もちろん、利便性を優先する開発者がいてもいい。ただしマニュアルで警告しといたほうが無難だと思う。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
もう一歩踏み込んで、今度は「ユーザーが、Twitterクライアントに非公式RTサポートを要求できるかを考える。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
ここまで来ると論理が追いつかないので感情論になるが、「要求仕様としてはあり。ただし、通らなかったらあきらめろ」が結論。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
ただし、「バグ・不具合」扱いは禁止。要求ユーザの正義のために、開発者のポリシーを曲げさせることになる要求だからだ。もちろん、要求者の正義が社会的正義である保証はどこにもない。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
最後に、すべてのソフトが非公式RTをサポートしなくなった後に、非公式RTを使いたくなったらどうすればいいか。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
私の結論は、「自分で作れ」。Twitterクライアントの作成は、(自分向けの最小機能であれば)それほど難しいものではないからだ。Twitter API資料を始め、Twitter のクライアントやBOTの作成環境は非常に恵まれている。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
こういう議論は昔からあったが、今回は法的な話に踏み込んで考えてみた。法的解釈が誤ってたらごめんなさい。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
ツイートの追加にあたって、@lastline と議論を深めながら調査した結果、本考察における前提条件であるところの「ツイートが著作物か否か」の判定がグレーゾーンであることが判明しましたので、本稿の内容はあくまで「可能性」にとどまっていることをご承知置きください。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
以下、本筋とは外れますが、非公式RT関連の考察・トラブル事例などについてTogetterリンクを紹介しますので、ご参考まで。ただし、これらの事例がすべてではなく、また視点も網羅し切れているとは言い切れませんのでご注意ください。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
――おまけ代わりの追記:非公式RTの考察について、togetter記事を引用・解説――
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance
非公式RTの目的について、一番まとまってると思った記事。(1)は公式RT、(2)はRepostLink、(3)はTweenのQT、でそれぞれ代用したいところ。: @otsuneさんのRT論 http://togetter.com/li/3835
残りを読む(10)

コメント

lastline@O[B]ake @lastline 2010年8月21日
最大140文字のツイートに著作権が認められるか否か問題が先にある。だから、「所有権」とお茶を濁しているのだと思う
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance 2010年8月22日
ツイートが著作物か否か、との問題提起ありがとうございます。短歌・俳句などを考えると文字数は無関係とは思いますが、ツイートが芸術性or学術性を持ちうるかは、一般的には判断が難しそうです。 (第2条 定義) 一 著作物 思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
ǝunsʇo ıɯnɟɐsɐɯ @otsune 2010年8月22日
これ「そもそもTwitter inc.のあるアメリカじゃfairuseで片付けられている」「evanが公式RT導入時アナウンスで非公式RTの使用を否定していない」「Twitter使用許諾」の視点無しだと、東洋の馬の骨の国で勝手にその国限定の法律論こねくり回してるだけって事になっちゃいそうだな。
南川さん @minamikawa1981 2010年8月22日
文芸、学術云々の部分は、工業製品でないという程度の意味であって、著作物であるかどうかの判断に芸術性の高さは不要だったと思います。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance 2010年8月22日
でこってみました。赤=やっちゃ駄目な理由、青=やってもいい理由、緑=メイン論旨以外の強調項目。ご指摘のあったフェアユースについては、日本では「親告罪である」点で実質保証されているのかと思います……あくまでツイートのレベルでは。公式アナウンスまで考えると、日米の著作権法にベルヌ条約まで絡むので難しそうです。
lastline@O[B]ake @lastline 2010年8月22日
@elderalliance 短歌や俳句は独創性のあるものと皆に認められているので著作権が生じると言えるのですが、俳句のような交通標語は必ずしも著作権は認められません。文字数が短いと、独創性が認められにくい傾向にあります。
lastline@O[B]ake @lastline 2010年8月22日
@elderalliance 例えば、日常的に皆が体験しうる事を日記的に独創性なく書いた場合、それに著作権が認められると困ってしまうわけで。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance 2010年8月24日
補足として、ツイートの著作権についての考察結果、および、非公式RTの周辺問題リンクを追加しました。著作権の考察について、長々と議論におつきあいいただいた @lastline に感謝します。
ステレ(菅野たくみ/ステージレフトP) @elderalliance 2010年8月26日
無言非公式RTの考察を忘れていました。 無言非公式RTの場合は「引用」ではなく「複製」になると思われるので、ツイートに著作権があった場合は、さらに条件悪くなりそうです(著作権法 第21条)。 翻って、公式RTはTwitter社が責任とってくれると思われます。したがって、ベルヌ条約より米国著作権法すなわちフェアユース法理があるので問題なさそうです。 結果として、あくまでグレーゾーンであることに代わりはありませんが、無言非公式RTよりは公式RTのほうが良さそうだという感触を得られます。
ログインして広告を非表示にする
ログインして広告を非表示にする