- HayakawaYukio
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田崎晴明さんはこう書く「しかし、汚染がこの程度におさまっているのはまだ「まし」だったと考えなくてはいけない。事故発生のすぐあと、原子炉からもっとも激しく放射性物質が漏れていた頃には、福島付近では西風が吹いていて、放射性物質はほとんどすべて海に向かって運ばれていったのだ。
2013-01-09 16:44:07もしこのときに陸に向かう風が吹いていたら、はるかに広い地域がもっともっと激しく汚染されてしまっていたはずである。想像するだけで怖ろしいことだ。」 http://t.co/nYhA0LNE 38ページ でも、私はそうは思わない。3月15日があの事故のクライマックスだったと思う。
2013-01-09 16:45:15「「原子力発電所さえ収束すれば、各地の放射線もなくなる」と素朴に思っていた人もいたようだ。しかし、現実は、「最強の敵」を倒せばそれまで荒れ果てていた世界がたちまち美しく平和になるファンタジー映画の世界とは違うのだ。」田崎本97p。その考え、初めて知った。へー。
2013-01-09 17:59:19田崎さんは私よりずっと穏健だが、ときどきこういうことをズバと書いてる。「ちなみに、2011 年の夏に政府は「2 年後までに空間線量率を半分にする」という居住地域の除染の基本方針を発表しているが、これは何もしないのと大して変わらない「目標」である。」105P脚注
2013-01-09 18:23:33↓ 田崎さんのズバの解説。何もしなくても半減期による自然減で2年たつと62%になる。これは半分と「大して変わらない」と、田崎さんは除染事業を1年前に評価した。
2013-01-09 19:03:49柚木さんたちの本「放射能になんか、まけないぞ!」は郡山・福島市民対象だったが、田崎さんの本「やっかな放射線と向き合って暮らしていくための基礎知識」はそこを除いて(柏以下の)首都圏およびそれ以外の住民を読者対象としてる。
2013-01-10 05:28:59田崎本では、郡山・福島市民にむけには、こんな簡単な方法では不十分だの姿勢で、ところどころに注意書きがある。あるいは意見保留してる。
2013-01-10 05:30:13田崎さんの本はよくできてるが、残念ながら「5章 放射性セシウムによる地面の汚染」が甘い。物理と数学の部分はよいのだが、地理の部分が不十分だし、ところどころ間違ってる(印刷前に見せてもらったときにコメントせずにごめんなさい)。その足りない部分は、私の地図で補ってね、読者のみんな。
2013-01-10 05:43:44田崎本5章の不十分な記述(その1)「多くの放射性物質は海に向 かったが、一部は人の住む陸地の上を吹く風に流されていき、雨とともに地面 にふ降りそそ注いだ。」
2013-01-10 05:47:382「なお、降下した放射性セシウムがすべて地面に残るわけではな いだろう。一般には、地面にくっついている放射性セシウムの量は降下した総 量より少ないと考えられる。」
2013-01-10 05:48:153「地面にくっついた放射性セシウム が風で舞い上がったもの(再浮遊したもの)を吸い込むことによる内部被曝の 危険はかなり小さいようだ。」
2013-01-10 05:52:28田崎本はネットで無料で読める。 http://t.co/O6UuagF7 でも私は、書店にいったら棚にあったので紙の本を買った。1000円。
2013-01-10 05:55:57田崎さんのズバ、もうひとつ 「政府や地方自治体のように人々を守るべき立場から、個人に【気にしない派】の考えをすす勧めるのは許されないことだと考えている。個人には、「気にする自由」があり、また、「気にしない自由」がある。それは政府にとやかく言われることではない。」85p
2013-01-10 09:50:51田崎さんのズバ追加「裏返して言えば、ぼくたち人類の物質世界についての常識は、ほとんど化学反応から学んだものなのだ。しかし、このような常識は原子核が変化する現象にはまったく通用しない。」44p
2013-01-11 07:20:55田崎ズバ。もうひとつ「2011 年12 月16 日、政府(より正確には、原子力災害対策本部)は、事故をおこした福島第一原子力発電所の原子炉が「冷温停止状態」になったとして、「原子炉は安定状態を達成し、発電所の事故そのものはしゅうそく収束に至った」と宣言した。しかし、
2013-01-11 07:22:35これは、ほとんどなかみ中身のない「言葉遊び」に過ぎない。どう考えて も、原子力発電所事故はまったく収束などしていない。どんなに言葉巧みに説 明しようと、あるいは、それで人々をなっとく納得させたとしても、それによって事 故の現実が変わるわけではないのだ。」56p
2013-01-11 07:23:02田崎ズバ「自分なりに原子力について復習しいろいろ考え直したけれど、やはり(事故の直後に反射的に思ったように)「原子力発電所を持ち続けるのは人類には無理だ」という結論に落ち着いた。」19p
2013-01-11 07:54:09田崎ズバ「こんな風にものごと物事がひどく混乱してしまった一つの理由は、今、日本でおきて いる放射線をめぐる事態が、ぼくらが共有している「常識の基盤」から大きく「はみ出して」いるからだとぼくは考えている。」20p
2013-01-11 07:55:29