「最強の剣豪」について

「剣士の強さ比べ」に端を発し、「最強の剣豪」とはなんぞや、ということについて ひとしきりあれこれと。 おまけで「剣道における勝利至上主義によるルール軽視の正当化について」とか 「『剣術>剣道』とかいう話について」とかも。
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発端は「剣士の強さ」について

神無月久音 @k_hisane

剣士の強さについて、ふと思ったのは、実力を決めるのは「才能・環境・努力」だけど、勝敗を決めるのは「実力・状況・運」だから、勝敗そのもので強さを云々するのは片手落ちだよなあ、と今更ながら思ったり。まあ、実際に勝負させるのが一番分かりやすい優劣のつけ方であるのは事実だけど。

2013-01-05 11:39:26
神無月久音 @k_hisane

そこで「状況」を可能な限り自分側に引き寄せるのも、また実力、という考え方もできますが、完全に状況を支配できるような人間なら、それはもう剣士とかいう以前の問題なので、話が変わりま砂。

2013-01-05 11:43:17
神無月久音 @k_hisane

例えば柳生屋敷に乗り込んだト伝に、「わしを倒しても、わしの家臣がお主を討ち取るが、さてどうするね?」と宗矩が言った逸話がありますが、「状況」を完全に支配するってのは、これに輪を掛けて「必ず自分が勝つようにお膳立てできる」ということですから、そんなのできる奴が一剣士なわけなかろうと

2013-01-05 11:47:22
神無月久音 @k_hisane

極端な話、「立ち合いになっても動くな。で、わしが死ねって言ったら、その場で腹を切れ」と言って、相手が承諾せざるを得ないくらいまで持ち込む感じですか喃>状況の完全な支配 「技を出すその瞬間まで勝敗は分からない」ようではアカンじゃろと。

2013-01-05 11:51:50
神無月久音 @k_hisane

その辺を突き詰めると、いわゆる「神武不殺」辺りになるのかしらん、という感じで砂。そう思うと、「最強の剣士」とは、「そもそも勝負などを起こさない」となるのかもなーと。なんか「猫の妙術」(http://t.co/WjpYB8Iz)みたいです喃。

2013-01-05 12:00:50
神無月久音 @k_hisane

その意味では、「最強の剣士」というのは幻想というか、シンボル的なものなのかもしれませんな。 @ri_syu_『最強の剣士』とは実力・運に左右されず、勝負の場になったら必ず勝つことのできる人物」かもしれませんね

2013-01-05 12:28:11

その上で、敢えて「最強の剣豪」について考えてみる

神無月久音 @k_hisane

今更な話ではあるが、「最強の剣豪は誰か?」というのは実にロマンをくすぐる話なので、それなりに剣豪/剣術について知識があれば、延々と語れる(当然大いに脱線しつつ)が、誠実に答えろと言うのなら、どうしたって「無理言うな」になるよなあ。

2013-01-08 01:33:42
神無月久音 @k_hisane

例えば、よく言われる話として、「現代剣道は技術的に精錬されているので、もし仕合をするなら、その辺の高校生でも戦国時代の剣豪に勝てるのではないか」というのがありま砂。

2013-01-08 01:37:59
神無月久音 @k_hisane

或いはその逆に、「その辺の高校生(剣道部員)を甲冑着せて戦場に放り込んだら、殺されて終わりだろ」というのもありま砂。

2013-01-08 01:40:17
神無月久音 @k_hisane

というか、慣れてない人間に鎧着せる時点で、拘束衣着せるのと大差ないですし喃。そして目の前には殺る気満々の相手が。 @betafujihara だって、槍への対処方とか知らないんだも~ん!〈瞬殺

2013-01-08 02:23:12
神無月久音 @k_hisane

正味な話、確かに技術的には精錬されていってる部分はあるにせよ、その背景となる「その技術を何の為に使うのか」「どういう状況で使うのか」が切り替わっていってるのだから、そもそも単純比較が無理ですし喃。レーシング用のバイクとカブを比べるようなもんでアリマス。

2013-01-08 01:42:52
神無月久音 @k_hisane

実際のとこ、昔の剣豪に仮に剣道の仕合をさせたら、「なんでこんな馬鹿げた決まりを入れてるのか。こんなものに何の意味がある」となるでしょうし、逆に、高校生に素肌・刃挽きの刀で打ち合いさせたら、速攻でニュース沙汰になること請け合いでしょうし喃。

2013-01-08 01:46:09
神無月久音 @k_hisane

生きるために剣が必要だった時代の剣と、そうでない時代の剣は、優劣以前に別モンであり、そもそも比べるものではないというのが第一。

2013-01-08 01:47:54
神無月久音 @k_hisane

で、もうひとつよくあるのが、「剣術はその根本は殺人術なのだから、殺し合いに強い方が上だろう」という理屈で砂。創作なんかでもちょくちょく出ては話をかき回すネタでアリマス。

2013-01-08 01:49:41
神無月久音 @k_hisane

ただ、正味なところ、この理屈は一見正しいようで、根本的なところでズレてるんじゃないかと。どいういうことかというと、「別に殺すなら剣じゃなくてもいいんじゃないの?」という話でアリマス。

2013-01-08 01:51:33
神無月久音 @k_hisane

ぶっちゃけた話、現代で殺人のために技術を修めたいなら、剣術なんて中途半端なものを学ぶのはおかしくね?ということで砂。だって、現代で剣なんて持ち歩いてたら、普通に怪しいじゃないですか。もっと効率のいいやり方があるでしょうし、じゃあそっちでいいじゃないのと。

2013-01-08 01:54:48
神無月久音 @k_hisane

幕末、剣術が実戦の場から排除されていったのも、「剣より銃・砲の方が効率いいから」ですし喃。というか、現代日本で殺人のためにわざわざ剣を学ぶとか、何の意味があるのかと。正直、単に変な人だろうと。

2013-01-08 01:58:04
神無月久音 @k_hisane

無論、剣術がその発端として殺傷を目的とした技術であったのは事実ですし、絶対性においては、殺人のための技術としても機能するわけですけど、現代という時代において、社会的にそれに意味があるのか、という話で砂。

2013-01-08 01:59:50
神無月久音 @k_hisane

昔は、武士であれば、刀を腰に差すのが当然だった上に、いざ、面目を立てなければならない時には、それを抜くこともありえたわけで、だからこそ、剣術が技術として社会的価値がありましたが、現代はそうではないですし喃。

2013-01-08 02:02:51
神無月久音 @k_hisane

その辺考えると、「剣士」というカテゴリだけで、社会も価値観も異なる者達を、単純比較するのは無理があるし、そもそも基準が異なるものを無理に比べても、それに何の意味があるのか、という話である。

2013-01-08 02:09:29
神無月久音 @k_hisane

ただ、その動機が「だって面白いじゃない」であるなら話は別である。さながら「最強のスタンドとは?」を議論するが如く、或る一定のルールを元に、あれやこれやと駄弁るのは非常に(ディ・モールト)面白い。「答えに意味など無い」ことを前提とするなら、これほど楽しい話題もなかなかない。

2013-01-08 02:13:17
神無月久音 @k_hisane

そうで砂。確たる名を残している剣豪ですら、今、存在しないという意味では、極論、桃太郎と変わらぬ存在と言える訳で、それを比べる愚は大差なかろうと @masaeiyamagata 清水義範のユーモア短編小説「桃太郎VS.金太郎」(講談社文庫『ザ・対決』所収)を思い浮かべてしまいました

2013-01-08 02:28:25
神無月久音 @k_hisane

まあ、当方の場合、趣味でやってるので割り切れる部分もありま砂。実践の人はまた別かもですし、それは尊重するべきなので、気をつけねばで砂。 @baritsu 無意味こそ遊びw 答え(自説)を裏付けるためにあれこれ勉強するのも楽しいですね

2013-01-08 02:30:52
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