何故、剣術は「武士の表芸」だったのか

剣は「武士の魂」、剣術は「武士の表芸」と呼ばれますが、 実戦における剣術が、決して他の武器と比べて優越してるわけではないのは 割と周知の通りですが、ならどうして、というところについての話でアリマス。 後半は、実戦時における心理に絡めて、柳生宗矩の「平常心」についてもあれこれと。
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こちらを発端にあれこれと。【「最強の剣豪」について】http://togetter.com/li/437747
神無月久音 @k_hisane

ちなみに、幕末以前に剣術が流行ってたのは、別に剣術が他の武器より実戦的だったからではなく、「剣は手元にあったから」というのが一番でかい理由で砂。なんせ、槍や鉄砲はかさばるし、規制もされてましたから、ひょいひょい持ち歩けませんし。

2013-01-10 20:40:58
神無月久音 @k_hisane

また、戦国期、剣が槍や弓鉄砲と比較して決して優越してたわけでもないのは、これも散々書かれてる話なので省略するとして、それでも剣豪があれだけいたのは、「剣ならみんな持ってたから(ユーザー数が多い)」ですし喃。母数が多けりゃ、そりゃ腕の立つ人間の数も多かろうと。

2013-01-10 20:42:25
神無月久音 @k_hisane

この辺、「槍や銃の方が強いのに、何故皆が剣を持っていたのか」という意見がありますが、嵩張る分、普段持ち歩くのは面倒な上に、戦国時代の人間にしても、年中戦ってる訳でもないわけですから、携帯性とそこそこの使い勝手のバランスが取れてた剣が「日常の武器」とされたのはそう不自然でもないかと

2013-01-10 20:44:43
神無月久音 @k_hisane

実際、「強いから」で槍や銃が持つ方が有利だろう、というのは、実に「生活」を無視した意見で砂。例えば、スマフォよりノートPCの方が性能的には上のことが多いですが、じゃあ持ち歩くのはノートにするべきかというと、「それはちと邪魔臭い」と感じるのと一緒でアリマス。

2013-01-10 20:49:16
神無月久音 @k_hisane

そういうことでアリマス。それに、年中槍や鉄砲を持ってるような手合いは、それなりに警戒されたでしょうしね。 @erokimota 威力だけ考えりゃ、アサルトライフル>拳銃でも、利便性こみだと拳銃>アサルトライフル、みたいなもんすか。

2013-01-10 20:55:04
神無月久音 @k_hisane

ですです。両方持てるなら、別に悪いことじゃなかろうと。生き残る手段は多いに越したことないわけですし。 @hisima まぁ、戦場でアサルトライフルと一緒にサブウェポンでハンドガン持ってるようなものですね。

2013-01-10 20:56:02
神無月久音 @k_hisane

剣が主流足りえるのは、「剣より優位の武器が出ることが稀で、且つ、剣が日常に携帯可能」という状況があってこそで砂。そして、江戸時代はまさにそういう時代であり、それが250年以上続いたことが、剣術が「武士の表芸」と呼ばれることになった最大の理由だろうと。

2013-01-10 21:00:38
神無月久音 @k_hisane

ですね。そして、西部劇において拳銃がメイン足りえたのは、刀が日用の武器として使われたのと同一で砂。 @nk12 西部劇で拳銃がメインなのと似たようなもんすな。強いという理由だけで酒場にでっかい銃もって入る人ばかりではない。

2013-01-10 21:07:49
神無月久音 @k_hisane

そうです。そして、剣術家にしたところで、銃と剣の差に気づいてないわけではなかった、というのが面白いところ。 @OMNI_P 幕末で剣術に一定のウェイトがあったのは、市街戦、屋内戦が多かったからという線もありますね。現代で言うCQBでSMGや拳銃に一定の価値が有るように。

2013-01-10 21:02:08
神無月久音 @k_hisane

この辺に付いては、前にこれ(【やる夫で学ぶ柳生一族 外伝その2「慶長年代の剣と武芸者」 】http://t.co/vkWrtITN )でもうちょい色々書いてるので、よろしければー。

2013-01-10 20:51:19
神無月久音 @k_hisane

ついでにこっちも。【幕末、なぜ剣術が流行ったのか?】 http://t.co/ttL4Z0c0

2013-01-10 21:08:24
神無月久音 @k_hisane

命を預ける道具ですしね。いいものを使いたいと思うのは自然なことで砂。 @OMNI_P 用途という観点から考えると、近藤勇が虎徹を欲しがったのも頷けるんですよね。

2013-01-10 22:08:19
実戦時の心理と柳生宗矩の「平常心」について
神無月久音 @k_hisane

そういや新撰組でひとつ思い出したのは、永倉、斎藤辺りの述懐で「剣を振ってる時は無我夢中で、技を使おうなどという気持ちは出なかった」という言葉でアリマス。まあ、達人であっても、実戦ではそういうものなのかなと。

2013-01-10 22:09:26
神無月久音 @k_hisane

で、そこで出てくるのが、毎度おなじみ宗矩くんこと柳生宗矩曰くところの「平常心」と、それに絡む「剣禅一致」についての話でアリマス。

2013-01-10 22:10:29
神無月久音 @k_hisane

「活人剣」辺りと並んで、割と胡散臭く捉えられるか、逆にやたら理想化されることの多いこの言葉ですが、じゃあ、宗矩が実際に唱えた「平常心」「剣禅一致」というのはなんだったの、というと、大体こんな感じなので砂。

2013-01-10 22:11:31
神無月久音 @k_hisane

「畳の縁の上なら誰でも歩けるけど、地上100mのビルの間の板を歩けと言われたら、幅が1mあっても不安で仕方ないだろう。しかし、そこで畳の縁の上を歩くのと同じ「普段の気持ち」でいられるのが、兵法における至極の境地「平常心」なのである」

2013-01-10 22:12:14
神無月久音 @k_hisane

先の話と合わせて考えると、普段は見事に技が使える人でも、実戦ではそれどころでなく、実力が発揮できない事が多いが、そういう事なく普段通りできるようになろう、宗矩のいう「平常心」であり、それは禅の至極の境地に近いし、そこへ到達する方法として禅は使えるよ、というのが「剣禅一致」な訳で砂

2013-01-10 22:16:55
神無月久音 @k_hisane

400年後の現代人が読んでも、言わんとしてることが理解できるって時点で、このことを説明した兵法家伝書、及び、その書き手の宗矩ってのは大したもんだよなーと思うところで砂。伊達に「古今無双の達人」「刀法の凰」「剣術無双」とか言われてないなと。

2013-01-10 22:18:00
神無月久音 @k_hisane

この辺、宗矩の偉いところは、その境地に辿り付いた事よりも、その境地がどういうもので、そこに至る為にどうすればいいか、ということを論理立てて説明することに成功していることで砂。

2013-01-10 22:18:51
神無月久音 @k_hisane

実際、それまでの兵法における心法に付いての解説は、そもそもノー解説か、せいぜい自分の心境を読み込んだ歌を残した位で、素人でも分かるように解説したのは「兵法家伝書」が最初なわけですから(正確には、その元ネタとなった「不動智神妙録」が最初なのですが、まあ、その辺は御愛嬌ということで)

2013-01-10 22:21:02
神無月久音 @k_hisane

あと、柳生といえば「無刀」ですが、それについてはこっちでもちょっと書いてるのでよろしければ。合言葉は「100万回」で。 【剣術流派よもやま話】 http://t.co/kbkb0M1b

2013-01-10 22:29:15
神無月久音 @k_hisane

なお、宗矩は同じ家伝書内で実戦の心得として、「敵と戦うことになったら、一撃入れたらもうガンガン打ち込め。切れたか切れないかとかどうでもいいから相手が倒れるまで何回でも打て。油断すると反撃されて自分が死ぬぞ」とも書いてるので、尚更味わい深いで砂。

2013-01-10 22:33:34
神無月久音 @k_hisane

なお、兵法家伝書の解説に付いては、この辺で細かくやってるので、よろしければー。【やる夫で学ぶ柳生一族 外伝その3「兵法家伝書解説」】http://t.co/S6N5Z1xV

2013-01-10 22:23:55
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コメント

ええな@手を洗うネコ🐽 @WATERMAN1996 2013年12月1日
「続・中世ヨーロッパの武術」の精神鍛錬法の項にこういう詩があります(カッコイイ)。 「相手の頭を顔を喉を脅かし、胸を脇腹を危うくすべし。 自らを聖ゲオルギウスと思え。騎士の力持て竜を屠る者と。 跳びかかれ。そして見よ、相手は退いたか? もし無謀にも立ちはだかるならば、斬りつけよ。深く斬りつけよ。 彼の手を足を腿を腕を斬り落とせ。 彼は正にトルコ人だ!しかし今や死して砂にまみれるのみ。」
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