『会田誠 天才でごめんなさい』展への抗議関連の議論
「こんなのはポルノと一緒だ」的な議論はしたくないし正直セクシュアリティの政治という観点からはかなり危険だと思うけれど、全く同じ意味で「これはポルノではない/ポルノだけではない」的な議論をされてもちっとも説得されないし。
2013-01-28 07:31:50とりあえず下RTのリンク先みたいな評価の仕方では駄目だと思う。同サイトのこちらのページとか。これと同じロジックを例えば欲望対象を特定の人種や民族に置き換えて現代において通用するのかって話だと思うのだけれど。 http://t.co/MtxFLVks
2013-01-28 08:43:48まあ普通に考えれば通用しないからこそ「あくまで日本語のコンテクスト」での作家という理解をずるっとそのまま「俺たちの芸術家」という評価へと言い換えて満足できてしまうのかもしれないけれど。
2013-01-28 08:45:28全く別の対象についての話だけれど、下リンク先のような議論を前にすると参考になる。 “@_pilate: スラヴォイ・ジジェク "Zero Dark Thirty: Hollywood's gift to American power." http://t.co/SYL8v9Uz”
2013-01-28 08:51:24作品について広義の政治的な含意や効果を議論することだけが重要だとは微塵も思わないけれど、どうしても政治性が読み込まれがちな文脈でつくられた作品をそれがわかった上で一切それに触れずに分析するとしたら、「敢えて触れない」ことを納得させる理由が読み取れるものであって欲しいと個人的には。
2013-01-28 11:58:21特定のポルノ批判のあり方と重なるところはあると思います。私が危険だと思うのは「ポルノ(と一緒)〈だから〉駄目だ」というロジックです。 “@frroots: 「欲望の対象を置き換えて通用するのか」というのはポルノ批判のロジックと重なるような。”
2013-01-28 12:51:16抗議文これか。森美術館への団体抗議文 http://t.co/e2kmZgWj なぜ唐突に「アメリカやヨーロッパの美術館」で「黒人が…」という話がでてくるのかひっかかってしまう。
2013-01-28 12:53:19@akishmz 「ポルノ」の「駄目」な部分を指摘した上で「それと同じ点がある」という批判は(成功するかどうかは主張の上手さにかかっているでしょうけれど)ありうると私は思うのですけれど。
2013-01-28 12:57:31@frroots はい、特定のポルノ作品やジャンルの問題点との相似があるという批判はありうる、というに御指摘には同意します。ただ、そのためには「ポルノ(と一緒)だから駄目」ではなく、別の表現が必要だろうと思います。「あんなポルノを展示させるな」はかなり諸刃なので。
2013-01-28 13:00:33それはそうですね。ポルノの「悪さ」が表現されなければ、どんな「悪さ」と「一緒」なのかわからないので。 QT @akishmz: frroots *そのためには「ポルノ(と一緒)だから駄目」ではなく、別の表現が必要だろうと思います。「あんなポルノを展示させるな」はかなり諸刃なので。
2013-01-28 13:07:01@akishmz でも逆に考えたら「駄目なポルノ」と相似の「駄目さ」をそれ自体として指摘できるなら、「ポルノと同じ/違う」という議論は不要になりますね。失礼しました。
2013-01-28 13:15:33森美術館への抗議声明 http://t.co/7hu4NRVt 朝も書いたように私はまだ見に行けていないので何とも言えないけれど、抗議文だけで言えばロジック的には同意できない部分も多い。ただその反面、美術館側は当然こういう批判を予測した上で回答を用意してあるべきだろうとも思う。
2013-01-28 13:16:15@frroots はい、私は「ポルノと同じ/違う」という形での議論はあまり意味がない(というより有害な側面を持つ)と考えています。
2013-01-28 13:17:25表現の自由ですとかタブーに挑戦しますとかそういう範囲での回答は現代美術を中心に展示している美術館としてさすがにないはずだ、と期待はしています。
2013-01-28 13:19:11@akishmz 私は「有害」かどうかは「悪さ」をどう表現するか次第だと思っていますが、いずれにしても「芸術作品を観る」という文脈により適合的な精緻な議論が必要だとは思います。私には芸術鑑賞の素養がないので人まかせになってしまいますが。
2013-01-28 13:25:38@frroots 私は「悪さ」を適切に表現した上でなおかつ「ポルノと同じ/違う」という一般化した表現に戻さないことが重要だと現時点では思っており、そこが違うかもしれません。作品については私も正直わからないので、逆にどのように擁護されているのかを知る必要があるなとと思っています。
2013-01-28 13:33:04といっても、美学者ってのはだいたい「美的価値と倫理的かちとの関係は何か」みたいなことを考えているので、こういう規制問題にはあまり口出せんのですね。ひとまず言えるのは、〈芸術的価値の高低の話〉と、〈規制すべきか否かって話〉は区別しましょうってくらい。
2013-01-28 15:53:20でも「わいせつ」の定義にけっこうひっそりと「芸術的価値」みたいな要素が入ってきたりしてるので、このへん難しいのですね。ただ「芸術的価値高いからこの作品は法的規制から外れます」みたいな主張は基本無理筋かと思います。「アート」は免罪符にはならんよ。
2013-01-28 15:55:53「芸術かどうか」と「規制すべきかどうか」が別な話ってのは、「良い作品だから保護すべきだ」って主張と「作品の善し悪しにかかわらず言論の自由は守るべきだ」って主張が別であることを考えれば、明らかでしょ。
2013-01-28 15:57:23結局こういう話って、「わいせつ物」の定義と、「わいせつ物をどれくらいつよく規制すべきか」ってところの問題なんだけど、特に後者はかなり文化・社会的な問題なので、原理的な話だけでは終わらせられんのですね。最近、このへん哲学者はあまり踏み込みづらいなー、と感じております。
2013-01-28 16:00:13ひとまず言えるのは、「不快な表現だ」ってのは「公に展示するな」という主張を支持するには弱いんだけど、「公的な資金をつぎ込むな」とかそういう主張を支持するときにはたまに使われますね。
2013-01-28 16:07:24今回のも、公立の美術館とか、文化庁支援芸術家の展示とかだったら、もっと深刻な問題になったかも。そういう例は多い。メイプルソープとか。
2013-01-28 16:08:29