茂木健一郎氏 @kenichiromogi 【ルーブル美術館で、人間が見えてきた」でした。】連続ツイート

2013.1/29 茂木健一郎氏:連続ツイート第850回 【ルーブル美術館で、人間が見えてきた」でした。】 …ルーブルのあとは、大好きなおそばやさん、「円」(YEN)に行って、そこでも撮影。おいしい鴨せいろを食べた。もともと辻仁成さん(@TsujiHitonari)に教えていただいたんだよね、ありがとう! スタッフたちと、楽しく話しているうちに、いい一日だったなと思えたよ…
0
茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート第850回をお送りします。文章は、その場で即興で書いています。本日は、覚醒系、美術系ツイート。

2013-01-29 11:42:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(1)ルーブル美術館には、数限りなくきている。昨日も、今日の撮影のロケハンで、ぐるっと対象作品を中心に回った、ところで、ルーブルというと、ダヴィンチの「モナリザ」が有名だが、他にもフェルメールや、レンブラント、彫像ではミロのビーナスやサモトラケのニケがある。

2013-01-29 11:44:08
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(2)ここで挙げたら数え切れないくらい、ルーブル美術館には秘宝があるのだが、実は、私には、一つの弱点があった。ルーブルの絵画の「本体」とでもいうべき、一群の絵画が、いまひとつわからないというか、苦手だったのである。だから、これらの絵画を通る時には、早めにスルーしていた。

2013-01-29 11:45:27
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(3)一方、オルセー美術館の方は、モネやルノアールやマネやミロやゴッホやゴーギャンやルソーの絵が、どれも好きで、至福な時間を過ごせる、という印象があった。絵画史的に言えば、正統の「サロン」系じゃなくて、そこから「落選」した作品の系列の方によりシンパシーを感じるということかも。

2013-01-29 11:48:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(4)ところが、昨日、ルーブル美術館をスタッフたちと歩きながら、(フラッシュをたかなければ撮影は自由なので)iPhoneでごく普通の絵(つまり、今までスルーしてきた絵)を撮って、それにちょっとお茶目なキャプションをつけてツイートしていたら、どんどん絵がよく見えてきた。

2013-01-29 11:49:13
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(5)なんというか、人間が描かれているのである。神話の主人公や、特別な人ではなく、私たちと同じような、愚かで、欲深くて、揺れ動き、時に倒れ、失敗し、それでもなんとか生きている、そんな等身大の人間の肉体や、息吹が見えてきたときに、はっと何かが覚醒した。

2013-01-29 11:50:22
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(6)そこには、生身の人間が描かれている! そんな風に、見直すと、今までスルーしてきた、ルーブルの、さほど有名ではない絵画たちが、突然輝き始めた。そこには、いつも「自分」があってなかなか一筋縄ではいかない、愛すべき現代のフランス人につながる古の人間たちがいる!

2013-01-29 11:51:31
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(7)芸術作品というのは、見えるときには見えるものだから、辛抱強く向き合っていかなくてはならないのだと思う。似たようなことは、イギリスのある時期の音楽にもあって、ある人に、ドイツ音楽と違って、その人の住居や、家具や、くつろぎの様子が見えるんだと言われたときはっと目覚めた。

2013-01-29 11:53:02
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(8)そのように気づいてみると、ルーブルの中を歩くと、私たちと同じような、等身大の人間たちがそこに芸術として定着されていることがわかります。昨日から今日にかけて、私が配信した20〜30?の絵画、彫刻作品を、どうぞ、キャプションとともにお楽しみいただけますように!

2013-01-29 11:54:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

るに(9)ルーブルのあとは、大好きなおそばやさん、「円」(YEN)に行って、そこでも撮影。おいしい鴨せいろを食べた。もともと辻仁成さん(@TsujiHitonari)に教えていただいたんだよね、ありがとう! スタッフたちと、楽しく話しているうちに、いい一日だったなと 思えたよ!

2013-01-29 11:56:32
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート第850回「ルーブル美術館で、人間が見えてきた」でした。

2013-01-29 11:56:53