序章
俺「どうしようドラえもん!部屋の鍵がどこにも見つからないよ~」 ドラえもん「鍵…?鍵かぁ、俺も彼女を幸せにしてやれる鍵を、どこかに落としちまったのかもしれねえなぁ……」 俺「ど…ドラえもん……!」
2012-11-16 11:52:22俺「ドラえもん…お腹減ったよ~鍵がないから外にも行けないし、買い物に行けないよ~」 ドラえもん「そんな時は…」 タタラッタタラ~ ドラえもん「ハッピーターン!これで君の心も胃袋もハッピーさ。…でも俺と彼女は、ハッピーにはほど遠かったがな……」 俺「ど…ドラえもん……」
2012-11-16 12:07:47第一話
ハードボイルドラえもん のび太「うわ~ん」 ドラえもん「どうした?坊主」 の「それがね…何食べてるの?」 ど「ん?どら焼きに決まってるだろ」 の「ウイスキーと合うの?」 ど「ふん…これだからガキは…常識に囚われてちゃあ一人前の男には程遠いぜぇ。…用件はなんだ?」 の「それがね…」
2012-11-17 19:03:46ど「何ぃ?ジャイ坊に漫画を捕られたぁ?」 の「うん…それでね早く取り返したいんだ。何か道具だしてよ」 ど「それは出来ねえ相談だな」 の「なんでだよドラえもん!君だけが頼りなんだ!」 ど「俺はな坊主、お前を本物の男にするために未来から来たんだ。甘やかすためじゃねえ」 の「そんな…」
2012-11-17 20:34:10ど「俺はな甘い菓子は好きだが、甘い男ほど嫌いなものはねえんだ。だからなぁ坊主、俺はお前みたいに、すぐに何かに頼ろうとする奴は大嫌いなんだよ」 の「だったら…僕みたいに弱い人間はどうすればいいんだよ…?僕、力なんて全然ないし、ましてジャイアンが相手なんて、絶対勝てっこないよ!」
2012-11-17 20:54:35ど「そんなに殴られるのが怖いか?坊主」 の「…怖いよ」 ど「俺は無くす方が怖い。漫画じゃねえ、もっと大事な何かだ」 の「大事な…何か?」 ど「それのためなら他のすべてを犠牲にできる。理屈じゃねえ。それが男という生き物だ」 の「…」 ど「俺に、道具に頼るな!意地を見せろ男なら!」
2012-11-18 10:46:24の「そんなの…僕には無理だよ!」(部屋から出ていく) ど「坊主…」 空き地 の「なんだよ…少しぐらい頼りにしてもいいじゃないか…」 ?「よお~のび太」 の「ジャイアン!」 じ「あの漫画面白かったぜ。サンキューな」 の「いいんだよ…読み終わったのなら…」 じ「ああ~ん?何だぁ?」
2012-11-18 10:47:43の「い…いや。何でもない(うぅ…やっぱり無理だよ)」 すぐに何かに頼ろうとする奴は大嫌いなんだよ。俺は無くす方が怖い。もっと大事な何かだ。他のすべてを犠牲にできる。それが男という生き物だ。意地を見せろ男なら! の「ジャイアン!」 じ「何だよ?いきなり」 の「漫画…返して!」
2012-11-18 10:48:44第二話
バキッ!、ボキッ!、ガスッ! の「うっ…」 じ「さっきの威勢どうしたよ?のび太」 の「ぐ…(やっぱり腕力じゃ敵わないよ)」 じ「愚図のび太が俺様に逆らいやがって、ドラえもんがいなかったら何もできない落ちこぼれ野郎が、粋がるんじゃねえよ!」 バンッ! の「がっ…!(ドラえもん…)」
2012-11-20 02:53:39じ「今日はえらくタフじゃないかのび太。だが所詮、秘密道具が無ければ、虫けら以下のクズの落ちこぼれ…ほんと情けねえ奴だぜ~」 の「……」 じ「ふんっ…何なら呼んでもいいんだぜ?いつものように『ドラえも~ん』って情けない声でさぁ」 の「………嫌だ」 じ「あ?」 の「絶対嫌だ…!」
2012-11-20 02:54:52じ「もう一回言ってみろよ」 の「な…何度でも言ってやる…絶対ドラえもんは呼ばない。お…前みたいな図体だけのやろうの相手なんて、僕だけで十分だ…!」 じ「言うじゃねえか、のび太のくせに生意気だぞ」 の「取り返すんだ…僕の大事なモノを…そのためなら、どれだけ痛い思いしてもかまわない」
2012-11-20 02:57:17じ「訳の分からねえことを…大事なモノ?いつも言ってるだろ!お前の物は俺の物、俺の物は俺の物だってなあ!」(拳を力強く振り下ろす) の「ぐ……(ドラえもん…助けて)」 ガシ!←拳を受け止める音 じ「な…!」 ?「顔中痣だらけになって…少し見ない間に、随分男前になったな……坊主」
2012-11-20 02:59:04