【SecretGuardianMAHI】第1話第2節 《アイドルDEプロデュース》というオンラインゲームがある。プレイヤー数は国内外合わせて300万人を突破していた。
2013-02-02 21:10:39プレイヤーはプロデューサーになってアイドルを育成するか、ファンになって他プレイヤーが育成したアイドルを応援するかのどちらかとなってゲームを進行させる。
2013-02-02 21:10:57ファン側のプレイヤーはゲーム内の通貨を使うことで、プロデューサー側のプレイヤーが育成したアイドルのCDや写真、グッズなどを買うことができた。さらにファン側はアイドルが出ているTVを見たり、イベントに参加したりもできる。
2013-02-02 21:11:48そういったファンが応援してくれたり、CDやグッズなどが売れるとプロデューサー側のプレイヤーは《プロデューサーランク》というものが上がっていく。プロデューサー側の目的は、アイドルを育成し、グッズなどを売り、《プロデューサーランク》を上げることにあった。
2013-02-02 21:12:44モニターには、麻衣が育成している3人組の女子アイドルが各種パラメーターと共に表示されている。パラメーターの中にはDVDやその他グッズの売上なども表示されていた。
2013-02-02 21:16:24「クイズ番組がいいかな? うーん、クイズ番組に出すとなると、キャラを考えるべきよねえ。おバカアイドル……ありきたりかあ。おバカそうに見えて実はかなりの天才! うーん、これもありきたりっぽいなあ」
2013-02-02 21:17:08気が付けば、もう深夜であった。麻衣はパソコンの電源を落とし、照明を消して眼鏡を外しベッドに横になる。あくびを1つ漏らして目を閉じると、麻衣はすぐに寝息を立てた。
2013-02-02 21:20:07麻衣は不満を口にすると、モニターがある机に顔を向けた。そこには、麻衣の顔を隠す仮面と同じ形状をした物があった。形状と色は同じだが、違うのはサイズだ。顔を隠すほどのサイズはない。せいぜい掌に収まるサイズ……見ようによっては、ブローチなどのアクセサリーに見えなくもない。
2013-02-02 21:24:29それから聞こえるのは、朝、麻衣の顔を隠していた仮面から聞こえた声と同じであった。アクセサリーのように見える物から聞こえてきた言葉に、麻衣はハッとなる。
2013-02-02 21:25:50麻衣は急いでベッドから降りるとパジャマを脱ぎ捨てて着替える。そして眼鏡を掛け、アクセサリーのような物を掴み取った。掴み取るのは、それだけではない。ベッドの下に隠していたスニーカーも掴み取る。窓を開けた麻衣はスニーカーを履き、屋根に出た。
2013-02-02 21:27:47という掛け声と共に飛び降りた麻衣は、ブロック塀に着地。その後に路面に降りる。窓から外に出たのは、母親に気付かれないためだ。玄関から出たら、母親に気付かれてしまう。
2013-02-02 21:29:15