砂漠は「司書のいない大いなる図書館」だという伝説

ここに記された言葉もまた蜃気楼にすぎません。
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ふくろう @0wl_man

ポール・オースター読みには「ティンブクトゥ」という読み方でなじみがあるだろうトンブクトゥには、何万もの古文書をおさめた「砂漠の図書館」がある。米国議会図書館から一部の古文書が閲覧できる http://t.co/BlvwH9qR 

2013-02-06 15:35:03
ふくろう @0wl_man

トンブクトゥの人びとは武装勢力の目をそらすため、わずかの古文書を図書館に残して破壊させ、残りの大半を隠した。「破壊された」「と思ったら無事だった」という流れはニュース経由で知ったのだけど、図書館プロジェクトのブログにもあった http://t.co/BXkcOvES

2013-02-06 16:22:47
箱[いぬ いぬ]🏳️‍⚧️(倉田タカシ) @deadpop

@0wl_man これ自体がなんだか物語のエピソードのようですね。

2013-02-06 19:30:59
ふくろう @0wl_man

@deadpop マリの古文書図書館という存在そのものが物語じみていて好きです。かつての黄金都市だった記憶、砂漠に古文書を埋める人びと、語り継がれる「あそこには本が埋まっている」という伝説……

2013-02-06 22:26:12
箱[いぬ いぬ]🏳️‍⚧️(倉田タカシ) @deadpop

@0wl_man あるはずのないものが当たり前のように保管されているみたいなイメージが漠然とあります。架空のものと思われていた数千年前の文書がちゃんとある、というような。

2013-02-06 22:52:29
ふくろう @0wl_man

@deadpop 遊牧民にとって読める読めないにかかわらず書物は宝物で、砂に埋めることで敬意を払います。砂漠から伝説と思われていた聖書の写本が出て、学説に大きな影響をあたえるとか。砂漠を行脚し、書物の伝説を集める古文書ハンターは、砂漠を「司書のいない大いなる図書館」と呼んでいます

2013-02-07 11:49:25
箱[いぬ いぬ]🏳️‍⚧️(倉田タカシ) @deadpop

@0wl_man ほんとうに図書館みたいに扱われてたら素敵ですね。みんな場所を知っていて、そこで野営するときに掘りだして、そっとページを繰り、また丁寧に埋め戻す。みたいな。

2013-02-07 12:32:12
箱[いぬ いぬ]🏳️‍⚧️(倉田タカシ) @deadpop

@0wl_man 砂に埋められたものはすべて書物とみなして読む、という部族もいて、彼らの通り道に墓所がおかれていたためにたくさんの栞をはさまれる羽目になる古代の王族……

2013-02-07 12:55:11
ふくろう @0wl_man

@deadpop 墓読みと呼ばれる技術ですね。王族には読まれることを見越して、この世に存在しない文字列を書き残す人もいるとか。砂漠の民は船で砂漠を渡ります。さらさらと砂の上をすべり、彼らは旅をします。王が眠る灼熱の図書館を無言で渡る、白い帆の船。その多くは蜃気楼にすぎませんが

2013-02-07 19:33:50
箱[いぬ いぬ]🏳️‍⚧️(倉田タカシ) @deadpop

@0wl_man 船は、遠目には開いた本のような形をしていたそうですね。帆は風でめくられたページのようで、継ぎ合わされた羊皮紙でできていて、そこにきまぐれに文字や図版が浮かび上がる。そんな物語がまた書物に記され、砂の下で掘り出されるのを待っている……

2013-02-07 20:13:21
箱[いぬ いぬ]🏳️‍⚧️(倉田タカシ) @deadpop

@0wl_man 王族の墓室は、多くが本来は書物の隙間なく詰められた空間であったはずが、宝石泥棒よりも必ず先にあらわれる猟書者たちによって根こそぎにされ、唯一残された可読物としての被葬者そのものが、宿の部屋に捨て置かれたペーパーバックのようにがらんどうの空間に眠っているのですね。

2013-02-07 20:32:23
ふくろう @0wl_man

@deadpop 記されては埋められ、掘り出されては消え、しかし失われたはずの物語がひそかに語りつがれ記されてゆく。流転するのは物語か砂漠か。おそらくどちらもなのでしょう。小さな砂の海に、書物の歴史が閉じ込められています。宇宙から見れば、おそらくこの営みは砂時計に見えるのでしょう

2013-02-08 17:56:14
箱[いぬ いぬ]🏳️‍⚧️(倉田タカシ) @deadpop

@0wl_man 遠い未来に、砂漠がかつてのような森林に戻ることがあるかもしれません。砂の中にあった書物はみな木の根に抱かれ、葉擦れの音が物語の続きを語るようになるのでしょう。それを聞くのものがもはや人間ではないとしても、物語の反復と変転が終わることはありません。

2013-02-08 20:57:42