音楽ビジネスを「ハレとケ」で考えてみる(AKBを引きあいに出しつつ)

「ハレとケ」というキーワードで音楽のことを考えてみたら、ついついロングツイートになってしまったのでまとめてみました。
0
MAEDA Takahiro @maesan

ハレとケという言葉で音楽を考えてみる。一昔前まではわりと音楽そのものがハレだったというか、たとえばCD一つ取っても街に買いに出て、探して買う、という行為が必要だった。聞く行為についても、専用機器である「コンポ」に入れて聞くという行為がすでにハレだった。

2013-02-10 00:31:20
MAEDA Takahiro @maesan

で、今はYouTubeなんかでかなりの部分が聞けるようになって、しかも聞く機器も日常的に仕事や遊びで使ってるパソコンで聞けるものだから、思いっきり「ケ」の領域に入ってしまった。

2013-02-10 00:34:52
MAEDA Takahiro @maesan

だからまあフェスとかライブとか、「ハレ」の要素が強いものが最終的に残っていくんだろうなと。でも一方で「音楽=ケ」の認識にどっぷり浸かってしまう人が多数出てくることも避けられないんだろうなと。

2013-02-10 00:39:23
MAEDA Takahiro @maesan

音楽が「ケ」の領域にかなり入ってきているというのは不可逆的なことなので、あとできることと言えば、もう「ハレ」の部分をきっちり「ハレ」として演出していくしかないんだろうと思う。

2013-02-10 00:43:02
MAEDA Takahiro @maesan

単純に「ライブのような一回性の音楽=ハレ」「再生音楽=ケ」ってことでもなくて、最近よくある「ライブ作品を映画館で上映する」っていうのはハレの部分の行為だろうと思います。ネットを使った表現でも、「ハレ」になるような余地はまだあるのではという気がする。

2013-02-10 00:45:37
MAEDA Takahiro @maesan

とは言え、「ケ」の領域で何のきっかけもなければ「ハレ」の場に出かけることもない。新しい音楽を知るきっかけがケの部分にないといけない。だからまあ最近話題になってる月額課金で何でも音楽聞けるみたいなサービスは、そういう意味でも時代の趨勢にあったサービスなのかもしれない。

2013-02-10 00:51:14
MAEDA Takahiro @maesan

というか「ハレ」の行為は、「家から別の場所に出て行く」ということとほとんどセットになっているところがある。以前は音楽を聞くためには何かしら「外に出て行くしかなかった」のに対し、今は別に在宅のままで聞けるわけで、「あえて出て行く」という行為になってくる。

2013-02-10 00:55:26
MAEDA Takahiro @maesan

そういう意味では、ニコニコが「ハレ」としての大イベントを企画して、すごくにぎわったというのは興味深い。ジャンルは違えど、やっぱりみんなハレの場を求める気持ちは変わらんのだなと思った。

2013-02-10 01:05:32
MAEDA Takahiro @maesan

「ネットかリアルか」とか、「経済規模が大きいかどうか」とか考えるより、思考の補助線として「ハレかケか」ということを考えたほうが物事が見えやすくなる、みたいなところはある。

2013-02-10 01:08:57
MAEDA Takahiro @maesan

もし本当にいま多くの人が行き詰まって先行きの見えない時代であったとするなら、ハレを求める潜在的な気持ちはむしろ以前より強くなっているのではないか。そこをくみとって強烈なハレを作れるかどうか。

2013-02-10 01:11:31
MAEDA Takahiro @maesan

で、ハレとケという言葉でAKBを説明したとすると。たぶん運営側は今やCDビジネスはハレではないという認識はあって、その上で「CDを買えば買うほど総選挙(ハレ)をより前のめりで味わえる」というアイデアを考えたのだと思う。

2013-02-10 01:18:26
MAEDA Takahiro @maesan

AKBのビジネスは「いかにハレを作り上げていくか」という点で徹底してる感じがする。そういう場や仕組みを作ってやれば、前時代的な販促活動をしなくても、みんな積極的にお金を出すというのがわかってるんだと思う。

2013-02-10 01:24:45
MAEDA Takahiro @maesan

渦中にいる人は超たいへんだと思うけど。

2013-02-10 01:25:29