スピットファイアと零戦の共通点と大きな違い…など

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Bunzo @Kominebunzo

アクリル製の曲面風防は景色が歪む。精度が悪い日本製だけかと思ったら、スピットファイアの遮風板も同じ。「すごい歪曲」で正面の平面部が頼り、とのこと。天蓋も膨らんだタイプはやっぱり歪む。同じエンジンのハリケーンを凌ぐためにあえて視界を犠牲にしているのがスピットファイア。

2013-02-05 15:48:11
ウチューじん・ささき @uchujin17

@Kominebunzo 英軍呼称の「DV(Direct View)パネル」ですね<正面の平面部

2013-02-05 17:46:17
Bunzo @Kominebunzo

逆ガル翼のF7.30時代から「スピットファイア」は非公式な愛称だったらしい。由来は諸説あるけれど、健康を害していたミッチェル技師はけっこうな「スピットファイア」だったらしく、それを揶揄して名づけられ、本人は不満だったとの話あり。設計者由来だから本物にも受け継がれた。ホントかね。

2013-02-05 18:10:07
紅葉饅頭2@政治野球宗教お断り @momi_man2

ガミガミ"女"じゃないんですか?"@Kominebunzo: 逆ガル翼のF7.30時代から「スピットファイア」は非公式な愛称だったらしい。由来は諸説あるけれど、健康を害していたミッチェル技師はけっこうな「スピットファイア」だったらしく、それを揶揄して名づけられ、

2013-02-05 18:11:45
Bunzo @Kominebunzo

@momi_man2 「本人が嫌がってた」という所に味わいがある話ですね。

2013-02-05 18:13:28
ぱんてる @pantel2f

@Kominebunzo キャノピーのゆがみは今の戦闘機でも若干あるみたいですね。以前航空雑誌で見ましたが地上で風防開けたF-16のHUDがGUNモードになってまして、風防が閉まるとHUD中央のレティクルがゆがみから来るずれを修正してわずかにずれたと書いてありました。

2013-02-05 23:05:34
Bunzo @Kominebunzo

英空軍は1936年、ドイツの再軍備が42年完成どころか39年初頭には戦争準備が整うとの情報を得て航空軍備計画の大幅前倒しを行ったのが「スキームF」。この計画で単座戦闘機900機を1938年10月までに調達することになる。当然発注先はホーカー、機種はハリケーン。

2013-02-09 09:55:17
Bunzo @Kominebunzo

この時点でスピットファイアは未完成。ハリケーンと大差なかった速度は冷却器回りの改良その他で550km/h台に達したものの強度不足で急降下制限は零戦以下の612km/hという頼りなさ。細部の改良を進めるけれども決定的な優位には立てない。相手のハリケーンはすでに一応の完成品。

2013-02-09 09:58:42
Bunzo @Kominebunzo

ところがホーカーの生産能力は贔屓目に見て期限までに600機の納入が限界と判明していた。事実、納期遅延が発生することになるけれども、不足分300機の調達をホーカー以外から行わなければならない。ハリケーンのライセンス生産などしていてはジグの準備さえおぼつかない。英航空省は悩む。

2013-02-09 10:02:29
Bunzo @Kominebunzo

窮余の策として未完成かつ納期を守れるか危ぶまれるヴィッカースのスピットファイアに発注が掛る。製造数は310機で納期厳守。これがMK.1の最初の量産機となる。けれども予想通り量産は遅れに遅れて航空省と会社間での深刻な不信と衝突の原因となったが、改良しなければとても実用にならない。

2013-02-09 10:10:48
Bunzo @Kominebunzo

ハリケーンをあと300機製造する余裕があればスピットファイアは永久に誕生しなかった。なぜなら植民地防空用空冷単座戦闘機ヴェノムが量産されるはずだったから。こっちもハリケーン以上の性能だったが、小型軽戦闘機。この量産が始まればスピット復活の余地は何処にも無かった。まさに紙一重。

2013-02-09 10:13:59
Bunzo @Kominebunzo

スピットファイアは機体組立に手間がかかる、互換性がない、職人芸と言われ、実機をレストアした体験苦労話まである。大雑把に言ってしまえばそれらは「わざと」。ハリケーンを凌ぐ為に生産性を犠牲にして、試作機よりも量産機が造り難くなっているのがスピットファイア。古き良き英国の伝統に非ず。

2013-02-09 11:18:42
センチメンタルマカロニメガネ @Ta619C

@Kominebunzo スピットというと楕円翼の所為で量産性が悪いんだなんて怪しげな話もありましたが、構造からして量産向きでは無かったということですか。

2013-02-09 12:44:36
Bunzo @Kominebunzo

@majipan2 構造だけでなく外板の張り方など、試作機の方が大雑把ですね。それが零戦みたいになる。旧式の生産設備で量産できるハリケーンより圧倒的に性能が良くないと、同じエンジンを使うスピットファイアは生き残れません。F7.30という時代遅れの計画と共に消えたかもしれない。

2013-02-09 12:52:02
センチメンタルマカロニメガネ @Ta619C

@Kominebunzo なるほど。ハリケーンがより高性能なスピットファイアの登場後も生き残れたのは旧来の設備で造れたからだと言われますが、それはスピットファイアの成り立ちからして必然だったんですね。

2013-02-09 13:07:39
Bunzo @Kominebunzo

正反対の性格に見えるスピットファイアと零戦は同じような構想の戦闘機。主敵は敵爆撃機、という点も同じならロンドン前方の哨戒区に長時間滞空するスピットファイアと、主力艦隊の上空に6時間の滞空を求められた零戦はロンドンと戦艦が入れ替わっただけ。どちらも大航続力が求められている。

2013-02-10 06:24:06
Bunzo @Kominebunzo

零戦は艦上戦闘機として翼面荷重が抑えられている一方で、スピットファイアは夜戦兼用の邀撃機であるため、夜間の離着陸性能が求められたので翼面荷重を上げられない。狭い母艦の飛行甲板と夜間着陸が同じように大きな主翼を要求する。同時期の昼間邀撃機ヴェノムと翼面荷重を比較すると良くわかる。

2013-02-10 06:29:56
Bunzo @Kominebunzo

同様なコンセプトの両者を分けたのは武装。どちらも高速爆撃機を一撃で撃墜するために武装が強化された。けれども翼銃を片翼あたり20粍1挺にまとめた零戦に比べて追加要求で7.7粍8挺に増加したスピットファイアは壁に突き当たる。戦闘機の武装計画では日本海軍の方が早くかつ合理的だった。

2013-02-10 06:35:16
Bunzo @Kominebunzo

零戦の翼タンク位置はスピットファイアでは冷却器が置かれ、翼内増槽の位置には機関銃が増設されている。翼内に燃料を搭載できないためスピットファイアの航続力は制限され本来の哨戒戦闘機としての能力を失うことになる。想定するドイツ高性能爆撃機はそれだけ脅威だったということ。

2013-02-10 06:38:23
Bunzo @Kominebunzo

スピットファイアの改良方針が飛行性能向上と並んで航続力増大(武装の再検討と主翼の再設計)に向かうのはそれが初期計画で失われたものだったから。FRMk.14は645.5リットル。戦偵型のPRMk.19では最大1168リットルの機内燃料搭載で零戦52型の倍!

2013-02-10 06:48:20
Bunzo @Kominebunzo

零戦の成功要因は何だったのか、と突き詰めて行くと結局、20粍機銃の採用ということになってしまう。その火力を機関銃で置き換えればどう設計しようと「スピットファイアになる」から。堀越さんの工夫や栄発動機にESDといった要素は補助的な役割。零戦は海軍の計画性によって成功した戦闘機。

2013-02-10 06:58:29
ぱんてる @pantel2f

@Kominebunzo なんですかそれ!怖いんですけど。どういう商売ですねんw

2013-02-10 09:25:12
ぱんてる @pantel2f

@Kominebunzo あ、なるほど。陸軍で採用するわけですね。そこ見落としてました。19年度というと想定していた戦場はフィリピン戦でしょうか?

2013-02-10 09:27:44