azusaoriお遍路レポ

8/21~8/27にかけて四国八十八ヶ所の阿波二十三寺を巡ってきました。レポです。
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うさおり @azusaori

突然思い立って決行した旅だった。新宿発の夜行バスで徳島に出発。9時ごろに一番霊山寺に着いた。一番寺で遍路用品を揃えようと思って店の人に色々相談していたら、NHKドラマで使ったという杖をただで頂いてしまった。ありがたや。

2010-08-22 23:28:05
うさおり @azusaori

白衣菅笠線香ロウソク納経帳納め札計\5000くらい。一万は下らないと思ってたからずいぶん安く済んだ。尼さんに御詣り方法を教えてもらって10時に一番を出発。菅笠に白衣、金剛杖で歩くのは何だか照れた。

2010-08-22 23:30:27
うさおり @azusaori

二番はわりとすぐ着いた。納経所の方に三番まで一時間かかると聞いて若干萎える。(今から考えるとずいぶんましな方)炎天下ひとりで歩いているとに小学生に話しかけられた。夏休みの自由研究で歩き遍路にアンケートしてるらしい。答えたらお煎餅をもらった。

2010-08-22 23:30:39
うさおり @azusaori

昼頃に日陰で休憩。軽トラが近くに止まって、運転席からおじさんがアクエリアスを差し出してきた。ありがたく頂く。これが御接待か。三番から四番は昔ながらのあぜ道。本当に合ってるのかと思うくらい、細い道だった。一歩進むたびに数十匹のバッタが足元を飛び交う。体力が奪われていく。

2010-08-22 23:30:55
うさおり @azusaori

四番に着いた頃にはへとへとだった。当初の予定ではこれからさらに二時間近く歩いて五番六番を打たなきゃいけない。太陽がじりじり照りつける。本当に道が合ってるか時々不安になりつつもひたすら進んだ。

2010-08-27 21:10:52
うさおり @azusaori

ここまでに摂取した水分は500mlペットボトル5本分(全て汗になった)昼食は食べるのを忘れていた。納経所が閉まるのは17時で、六番に着いたのが16時過ぎ。ぎりぎり。前日に六番寺の宿坊を予約していたので、納経を終えてから宿坊へ。綺麗で近代的だった。

2010-08-27 21:12:17
うさおり @azusaori

17:30から夕方のお勤め、その後宿泊者全員が同じ食堂で夕食。お遍路さん同士交流を深めよとの計らいらしい。メニューは天ぷら、サラダ、刺身など。お寺だけど普通にナマモノだった。二食付きで\6800くらい。温泉に入って早めに就寝した。ここまでが一日目。

2010-08-27 21:30:03
うさおり @azusaori

2日目。朝食を終えて7時過ぎごろ出発した。7番はすぐに着いた。掃除をしているお寺の方に挨拶してから参拝する。朝のお寺は清々しかったが日射しはすでに強く、今日もさぞ暑くなるだろうな、と思った。8番までは舗装された車道沿いを行く。一時間少しで到着した。

2010-08-27 21:44:34
うさおり @azusaori

次の9番に向かおうと道を下っていくと、山門のそばで休んでいた近所のおじさんに声をかけられた。若いのに偉いなぁ。ありがとうございます、と笑っておいたけど、実際のところそうでもない。大学生(らしき人含む)や院生さんは結構いた。

2010-08-27 21:44:45
うさおり @azusaori

大体が男二人組で、さすがに女一人というのは見なかったけれど。田んぼの中を抜けて、9番はわりとすぐに着いた(気がした)。納経所がやたら綺麗だった。境内で休んでいたおじさんにリュックの背負いかたを注意された。

2010-08-27 21:46:14
うさおり @azusaori

そんなに紐を長くしとったら明日の山は登れんぞ。素直に従っておいて本当に良かった、と今になって思う。次の10番まではガイドブックによると約一時間。まあ余裕だろう、と思った私が馬鹿でした。

2010-08-27 21:46:28
うさおり @azusaori

二キロほどひたすら歩くと、巡礼用品の店やうどん屋が見えてきた。やっと着いたか、と思いつつ参道に入る。途中「お遍路さん荷物預かります」の看板を見つけるも、まぁいいかとスルーした。これが後の後悔のもとである。

2010-08-27 22:07:20
うさおり @azusaori

参道をひたすら登る。登る登る登る。店がまばらになってきた。一体いつまで上ればいいのかとだんだん不安になってくる。やっと山門にたどり着いた。やれやれ。ベンチに腰かけて朝の残り物のバナナを食べていると、参拝を終えて下ってきたおじさんに話しかけられた。

2010-08-27 22:08:00
うさおり @azusaori

ねえちゃんどこから?学生さん?東京で大学生してます。へえ。どこの学校?多分言ってもわからないだろうと思いつつ学校名をぼかして言ったら、ああ○○ね!と当てられた。わりとマイナーなのに。

2010-08-27 22:08:29
うさおり @azusaori

おじさんに別れを告げ、よし参拝するかと腰をあげると、目に飛び込んできたのは合計333段の石段だった。うおお。まじか。

2010-08-27 22:08:40
うさおり @azusaori

あともう少しあともう少しと念じながら、休み休み登る。最後の女厄よけ坂の前で立ち止まって息を整えていると、低い羽音がした。アブーーー!!!足に止まった。不殺生を誓った以上叩くわけにもいかない。払いのけつつ、石段を走ってのぼる。必死で逃げる。と、上から笑い声がした。

2010-08-28 05:54:22
うさおり @azusaori

あんた、元気やなあ。前の9番ですれ違った団体客だった。私はいつの間にか頂上に着いていたようだ。彼らは車で先に到着していたらしい。いや別に元気な訳じゃないんだけどね!と心の中で否定しつつ、唐突に何だか笑えてきた。今までの疲れが一気に吹き飛んだ気がした。

2010-08-28 05:55:10
うさおり @azusaori

次の11番までは吉野川を越える10キロ近い道のりだ。気合いを入れて出発した。ちなみに。お昼を食べたいならここのうどん屋で食べておくべし、と後に出会ったガイドは言っていた。私は例によって昼抜きだったけど。

2010-08-28 06:07:43
うさおり @azusaori

吉野川に差し掛かる頃には、二人連れのグループ二組と抜きつ抜かれつで歩いていた。歩き遍路の少ないこの時期にしては珍しいことだ。一組目は大学生くらいの男二人組。二組目は若い男性と年配の女性。親子かなと思っていたが、道中知り合っただけらしいと後に知る。

2010-08-28 06:08:38
うさおり @azusaori

晴れ渡る空の下、緑の中をどこまでも続く道を歩いていく菅笠のお遍路さん。なかなか絵になっていた。中洲を抜けると、お遍路さん用の休憩所が見えた。遍路道には、所々に同じような施設がある。中で先ほどの二組とはまた別のお遍路さんたちが休んでいた。今日は本当に歩き遍路によく会う日だ。

2010-08-28 06:09:13
うさおり @azusaori

彼らに失礼して日陰で休ませてもらっていると、へんろ地図を手にしたおじいさんがやって来た。お遍路さんか?それにしては軽装だ。地元のガイドだった。彼は私のとなりに腰を下ろすと、おもむろに明日の目的地12番の説明を始めた。

2010-08-28 06:11:57
うさおり @azusaori

焼山寺に行くには山を2つ半越えないかん。本当に辛いのは3分の2過ぎてからや。地図の標高と距離のとこ見てみ。最後の下り坂と登りのとこ。1:1:√2、ピタゴラスの定理や。つまり45度の坂を下って登らないかん。これがへんろころがしや。じいさんはにやりとした。

2010-08-28 06:12:05
うさおり @azusaori

しばらくすると中洲で追い越した男女もやってきた。じいさんを先達に、私・若い男性・年配の女性・60歳だという男性(といってもアスリートタイプで若く見える。50代前半に見えた)の四人で11番まで進むことになった。

2010-08-28 06:40:27
うさおり @azusaori

じいさんは徳島に関する豆知識を披露しながら、地元民ならではの短縮コースを案内してくれた。遍路道は「土地勘のない人でも迷いにくいこと」を最優先して作られているため、実は裏道が多々あるそうだ。歩きながら色々な話をした。じいさんが今まで案内してきた人びとの話だ。

2010-08-28 06:40:42
うさおり @azusaori

肝臓ガンに冒され、余命半年と宣告されたが五年間生き延びたという男性。お大師さまに感謝を伝えにいくんだと言って、薬を飲みながら歩き遍路を続けていたそうだ。心臓を患った私と同じくらいの女性もいたという。自分が今生きていることに感謝している。だから歩くのだ、と。

2010-08-28 06:41:34