茂木健一郎氏 @kenichiromogi 【ローマ法王辞任】連続ツイート
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だく(1)確かに私は挙動不審である。昨日の辻仁成さん、田口ランディーさんのセッションの途中で、お二人が話している時に、携帯に、「ローマ法王辞任」のニュース速報が入った。およそ600年ぶりだということである。それで、セッション中ではあったが、いろいろ考えてしまった。
2013-02-12 08:49:16だく(2)その映画を見たならば、誰でも連想するだろう、というのが『ローマ法王の休日』(Habemus Papam)。ローマ法王に選出された人が、自分にはできない、と逃亡して、精神分析の人とかみんなが必死になって立て直そうとする映画。精神分析の人は、監督本人らしい。
2013-02-12 08:51:05ローマ法王の休日 [DVD] DVD ~ ナンニ・モレッティ http://www.amazon.co.jp/dp/B009VCJRBG/ref=cm_sw_r_tw_dp_EnFgrb0NN4M8K
だく(3)『ローマ法王の休日』が面白かったのは、ローマ法王という、神の代理人であり、この世の人間たちとは一線を画した、神聖なる存在でも、やはり人間であり、悩みがあり、人生を模索している、という視点。そんな人が神聖なる法王になることに、無理がある、という視点であった。
2013-02-12 08:52:24だく(4)『ローマ法王の休日』のような映画を、ヴァチカンがその中にあるイタリアが作るようになった、というのが現代的だし、また私たちの人間観、地位というものに対する視線の成熟を表していると思うが、そのヴァチカンで、実際に法王が辞意を表明するという事態となった。
2013-02-12 08:53:36だく(5)首相にせよ、法王にせよ、国王にせよ、その地位は、決して、必ずしもうらやむようなものではなく、むしろ大変なことがたくさんある。このような視点は、おそらく現代においてとても大切だと思う。オバマ大統領を見て、大変だな、お気の毒だな、と感じるような心の動き。
2013-02-12 08:54:54だく(6)だから、今回のローマ法王の辞意については、とても人間的な感じがして、私は基本的に交感を持つ。日本語のニュースに比べると英語圏のニュースはやはり厚く、すでにスキャンダル発覚を怖れたというような陰謀史観が流布しているようだが、私は、単純に人間の問題として受け止めた。
2013-02-12 08:56:13だく(7)ところで、毎朝の連続ツイートは、最初のひらがな二文字が、まとめタイトルの頭文字になっているわけだが、今朝のは予想しにくいと思う。ふふふ。そろそろ本題に入ろう。最近、私はあることを思った。ローマ法王や、首相や、国王だけでなく、誰もが、自分の王国を持っているというこ。
2013-02-12 08:57:50だく(8)誰でも、君臨している。Everyone Reigns. 誰でも、自分の影響力が及ぶ範囲において、自分の部屋で、家で、会社で、趣味のサークルで、ツイッター上で、君臨している。自分のこの地上での命が続く限り。ほめられることがなくても、注目されることがなくても、君臨している。
2013-02-12 08:58:57だく(9)たとえば、自分のランチのテーブルの上にあるカップヌードルを横に5センチ動かすことや、庭にチューリップの球根を植えることや、田舎の両親に電話一本を入れることも、あなたの王国の管理。生きている間(在位の間)は精一杯生きよう。どうせ、いつは退位しなければならないのだから。
2013-02-12 09:00:39