2010年2月1日

「プロット派ライトノベル作家:川上稔の流儀」川上稔の創作術式

小説家はライブ派とプロット派に大きく二分されます.川上稔様は後者に属しており,その具体的な煮詰め方を語った呟きです.基本的には「川上稔による川上稔の作法」であり,電撃文庫編集部の方針などとは関係ありません.
31
川上稔 @kawakamiminoru

さて仕事再開。昼書いたところを全面書き直しー。

2010-01-02 16:13:44
川上稔 @kawakamiminoru

昔と同じく、ケッコー書いてる最中とかの書き直しはやってます。プロットがあって、メモを取っていても、その捉え方でいろいろ変わってくるので。そういう意味で、プロット派はウォーターフォール型とは限りませなんだ。

2010-01-02 16:15:51
川上稔 @kawakamiminoru

ただ、都市の頃とは違い、クロ以降はプロット段階での書き直しというのを幾度も行っています。都市の頃は上下巻なので丸々書き直しも出来ましたが、シリーズになると途中回を変更することが難しくなるので。

2010-01-02 16:17:30
川上稔 @kawakamiminoru

なもんで、プロット段階で結構時間を食いますが、そこでまあ、幾度も”書き直し”をやってる感じですね。都市の頃に比べて、プロットを1からリテークする回数が遥かに多くなっています。メジャーバージョン数でいうと四倍くらい。

2010-01-02 16:22:04
川上稔 @kawakamiminoru

そのたびごとに一から作り直して行くんですが、それによって内容を暗記しつつ、また、筋道を自分で追っていく感じで。最終的に突っかかり無くプロット書き終えられたら「書ける」という安心感が得られる、という塩梅です。

2010-01-02 16:24:04
川上稔 @kawakamiminoru

この作業期間中、ホラの場合は資料読みながらで二年掛けたのですが、担当さんに「じゃ、ちょっと、全部の概要、最初から最後まで言いますので」と、二時間くらいブッチ。どっかでつっかえたら「出来ない・そこが足りない」という感じ。

2010-01-02 16:26:00
川上稔 @kawakamiminoru

そうやってまあ、自分内デバッグというか、アジャイル型でプロットを作っていくわけですが、実際書く段においては、これを各話ごとにまとめ直して、そしてパート(章、節)ごとに展開をメモ出しして確認。そして書くという感じ。

2010-01-02 16:28:11
川上稔 @kawakamiminoru

ただ、準備によって流れなどは出来ていても、実際書く段のニュアンス、ものの捉え方で、味は結構変わってしまうんですよね。だからそういう部分は、もっと味が出るように書き直すというか。

2010-01-02 16:32:06
川上稔 @kawakamiminoru

なお、前述の「担当さんに概要話す」のは、向こう大変だとおもうんですが有り難い感じです。だけど回を追うごとに「段々話せるようになってきましたねー……」とか、二週間一回くらいでやってた感じです。

2010-01-02 16:35:53
川上稔 @kawakamiminoru

始めの内は、始まりと終わりと、重要部分しか言えず、「こういうのがやりたい!」ってだけなんですが、段々と「こういうのをやるにはどうしたらいいか」が入ってきて、やがて「こういうコトを果たしていく、全体の、連綿の流れ」が言えるようになっていく感覚。

2010-01-02 16:37:32
川上稔 @kawakamiminoru

まあそんな感じでいろいろと。あ、削り作業なんかはまた別でー。

2010-01-02 16:44:00

コメント

ネタバレ総受け @netabareOK 2010年2月1日
J.R.R.トールキンもC.S.ルイスに矛盾を指摘される度に全文一から書き直したと言います.最初から完璧な筋書きだったのではなく,確かな時間と努力の結晶としての作品である,と.創作を志す人には大きなヒントになるのではないでしょうか.
0