ヒトラーの除隊時の階級»Gefreiter«の訳語について

軍事・戦争関係の外国文学を扱うとき厄介なものの一つに、階級呼称にどのような翻訳を当てるか、という問題があります。それと関連して、ヒトラーの第一次大戦終戦時の階級»Gefreiter«は基本的に兵卒の階級なのに訳語として「伍長」が定着しているのはどういう経緯なのか、とTLで聞いてみたところ、ご意見をいくつか頂きました。 <参考> Gefreite 男(形容詞変化) 一等(水)兵、一士(新兵訓練を終えた兵、元来は立哨勤務を解かれた者の意):der böhmische ~ ボヘミアの兵卒(ヒトラーに対する蔑称) 続きを読む
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hhasegawa @hhasegawa

ヒトラーといえば、除隊時の階級が伍長と訳された経緯が知りたい。Gefreiterは、新兵訓練から解放された(gefreit)ものという趣旨からして一等兵くらいが適当では? 同盟国の指導者が万年一等兵だと格好がつかない、と変に気を利かせた関係者が「伍長」を当てたのか、と疑っている。

2013-02-10 06:17:21
嶋田兵庫大允隆志 @Shimada_Hyougo

@hhasegawa 当時の日本陸軍には優秀な上等兵に精勤章を与えて”伍勤”(伍長勤務上等兵)と呼ばれていたので、そこからではないかと。

2013-02-10 07:21:20
非人 @Im_Weltkriege

Gefreiterは、単純に考えればOR-3で上等兵と訳すべきところ、ヒトラーはいわゆる伍長勤務上等兵であったそうなので、実態としてはさらに一つ上のOR-4である兵長と訳しても誤訳ではない。

2013-02-13 11:27:52
非人 @Im_Weltkriege

なんにせよ(当時)純然たる下士官であった伍長でなく、あくまでも下士官の任務を与えられた兵ではあったものの、伍長的なことをしていたのも確かなので、まあどうなのという。

2013-02-13 11:33:57
非人 @Im_Weltkriege

ナポレオンは(半ば揶揄して)小伍長と呼ばれるので、ヒトラーをナポレオンに対比させて揶揄する意味で伍長が使われた、といった俗説も聞いたことはありますが、参照すべき史料は知りません。 @hhasegawa

2013-02-13 11:38:39
hhasegawa @hhasegawa

@Im_Weltkriege ご教示ありがとうございます。帝政時代のGefreiterは上等兵相当で彼はさらに伍長勤務ではあったものの、階級としてはあくまでも兵であって下士官ではなかったので、無理してはじめて可能になる訳、くらいな感じでしょうかね。ナポレオンの話も興味深いですね。

2013-02-13 11:43:22
非人 @Im_Weltkriege

@hhasegawa 職務の実態としては伍長なわけですから、無理でもない気はします。ただ、ヒトラーは一級鉄十字賞を受けているほどの勇士ですし、敢えてそこの階級を微妙に誤魔化す必要も感じないですね。正直細かいことは知りません。

2013-02-13 11:50:11

なお、「自分は上等兵の訳語を当てているが、伍長とされた経緯は不明」というDMも頂きました。