戦時体制の中で生まれた東京都と後藤新平の立ち位置

東京の都市計画は叶わぬ夢だけがつまっている
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墨東公安委員会 @bokukoui

北方領土についての政府のCMを見るごとに、神奈川県はTVKで「多摩は神奈川の正統な領土です」というCMを流すべきだと思っているのだが、未だ実現しないのは残念である。 https://t.co/OqtFAUbZ

2013-02-17 22:58:29
墨東公安委員会 @bokukoui

それはともかく、前にもツイートしたと思うけど、「東京都」という枠組み自体が、極めて直接的に、戦時体制のために作られたものなのだから、いい加減改めるべきではないかとずっと疑問でならない。大阪まで「都」にしたがる手合いは軍国主義者、という揶揄は無茶振りにしても、である。

2013-02-17 23:08:11
墨東公安委員会 @bokukoui

それでも戦後、東京都が存続して東京市が復活しなかったのは、それだけ戦前、「汚職の殿堂」「日本のタマニー・ホール」と批判されていた東京市というシステムへの反感が強かった、ということもあるのだろうか。確かに交通史の印象では、東京市って当事者能力に疑問が・・・(戦後の都も、まあ)

2013-02-17 23:10:43
磯部祥行 @tenereisobe

@bokukoui 東京の特別区の特殊性は、本に書けないかなあと考えています。うまく整理できていませんが…

2013-02-17 23:11:34
墨東公安委員会 @bokukoui

@tenereisobe 特別区の特殊性は、小生もさっぱり分かりませんので、ぜひお願いします。ですが確かに、かなり整理は難しそうですね。戦中の論理と戦後の論理、すり替えというか読み替えのようなことがかなりあったろうとは想像しますが・・・

2013-02-17 23:20:39
磯部祥行 @tenereisobe

@bokukoui 政府がいかにちょっかい出してきたか…という観点でまとめられないかなと思っています。市区改正と、東京市廃止が一番端的だと思いますが、そのふたつだけだと既にそれぞれ語り尽くされていて…。

2013-02-17 23:24:04
墨東公安委員会 @bokukoui

.@Im_Weltkriege 先日の阿片の話ですが、劉明修『台湾統治と阿片問題』に、後藤新平が台湾総督府の収入増のため、専売阿片のモルヒネ含有量を極秘に減らしより高い阿片を売りつけた、という話が載っているそうです。駄場祐司『後藤新平をめぐる権力構造の研究』からの孫引きですが。

2013-02-17 23:29:30
墨東公安委員会 @bokukoui

駄場祐司『後藤新平をめぐる権力構造の研究』という本は、鶴見祐輔の伝記の影響で、後藤新平を過大評価している面や、無視されている面が多々あるのではないかと、こと細かに指摘した本で、鉄道史や都市史の面からも興味深い指摘が多い。ただ、先行研究の問題を仔細に指摘した一方で、(続く)

2013-02-17 23:32:21
墨東公安委員会 @bokukoui

(承前)それではその代わりにどういった後藤新平像が可能か、とか、なぜ過大評価が定着したのか、というところはほとんど書いていないので、最後に肩すかしを食らったような気もちょっとしてしまう。あんまり話題にならなかったのはそのためか。(続く)

2013-02-17 23:33:59
墨東公安委員会 @bokukoui

(承前)ただとにかく、同書の指摘した点を肯定するにせよ否定するにせよ、後藤新平について考える上で大変刺激的な本だと思うので、小生自身ももう一度読み直して考えたいし、またもうちょっと広めに読まれても良いのではないか、と思う。そのうちブログで・・・いつになるやら。

2013-02-17 23:36:23
墨東公安委員会 @bokukoui

@tenereisobe そうですね、国の顔という首都としての面と、住民にとっての自治体という面と、その相克が軸にしやすそうですね。もっともその「住民」と、市政とはまたどんどんずれていくし・・・自治体内で完結しない部分があまりにも多いのが難しいところですね。

2013-02-17 23:39:00
墨東公安委員会 @bokukoui

質問「後藤新平の都市計画は、台湾や満州では成功したと言われるのに、なぜ東京市では失敗したのでしょうか?」 回答「大日本帝国憲法に、臣民の財産権は保障するって書いてあったからですよ」 身も蓋もないけど、そういうことになる。

2013-02-17 23:46:26
G座Y一先生の親友@空想上 @syakekan

民主主義偉大(^3^)/ RT @bokukoui: 質問「後藤新平の都市計画は、台湾や満州では成功したと言われるのに、なぜ東京市では失敗したのでしょうか?」 回答「大日本帝国憲法に、臣民の財産権は保障するって書いてあったからですよ」 身も蓋もないけど、そういうことになる。

2013-02-18 00:41:01
G座Y一先生の親友@空想上 @syakekan

というか、後藤新平の一連の業績にあるものに対する無頓着を感じますね。某新書

2013-02-18 00:42:11
G座Y一先生の親友@空想上 @syakekan

與那覇潤先生とそこらへんの話題を話していて、「東京の地主が『ファシズム』の抵抗者になった」とおっしゃられて眼から鱗だった。

2013-02-18 00:45:07
G座Y一先生の親友@空想上 @syakekan

@bokukoui 外相として活躍できなかったという点で、後藤新平の権力手法がよくでているんですよね。辣腕を震う隙間がなかったという

2013-02-18 01:10:36
非人 @Im_Weltkriege

@riese 先日の阿片の話ですが、とりあえず台湾だとこういう資料があるようです。大陸については、特務機関のことだから、はっきりわからないが、やめさせるインセンティブもなかったのではとのこと。 https://t.co/39ovCFMw

2013-02-18 06:35:49
非人 @Im_Weltkriege

回答二「汚職の殿堂東京市会(ガッツポーズ)」

2013-02-18 09:34:29
墨東公安委員会 @bokukoui

先日のツイートを @lm700j 氏がまとめてくれた http://t.co/Oq54vZibVz のですが、せっかくなので後藤新平に関しての手持ちのお話しをいくつか、備忘というか記憶の再確認のためにもちょっと吐きだしてみます。

2013-02-24 22:18:12
墨東公安委員会 @bokukoui

後藤新平は、様々なプロジェクトを遂行した偉大な人、のようなイメージで語られることが多い。けれども、果たしてそのプロジェクトがどこまで後藤のコントロール下にあったのか、というのはもっとよく考える必要があるのではないか。後藤の「大風呂敷」は、形にする部下あってではなかったか。(続く)

2013-02-24 22:31:59
墨東公安委員会 @bokukoui

(承前)これは逓信省について研究をされていた小生の先輩が、茶飲み話で指摘されていたことだけれども、後藤新平が逓信大臣時代にやったこととして、地方逓信局創設というのがある。それまで電信は電信、郵便は郵便、と縦割りだったのを、地域別に担う組織を作らせたのである。(続く)

2013-02-24 22:34:23
墨東公安委員会 @bokukoui

(承前)それは「地方分権」「縦割り打破」と評価すれば、いかにも良さそうなことに思われる。しかし半面を見れば、地方に事業を丸投げしているともとれる。原敬は後藤のこういったやり方に批判的だったという。鉄道院でも後藤は地方鉄道局を重視した感がある。(続く)

2013-02-24 22:36:41
墨東公安委員会 @bokukoui

(承前)鉄道院の地方局は、後藤時代に創設された地方局が、政友会内閣時代に削減され、それが後の政権でまた増えて、という経緯を辿っている。現在の視点からすれば地方重視が良さそうだが、当時はバラバラの鉄道を国有化で統合することが重要な課題だったことも考えるべきであろう。(続く)

2013-02-24 22:38:42
墨東公安委員会 @bokukoui

(承前)つまり、後藤新平のやり方の特徴とは、部下を大抜擢して大きな権限を与え腕を振るわせる・・・というと素晴らしく聞こえるし、また実際抜擢した人材には当たりが多かったけれども、言い換えれば「丸投げ」だったんじゃないか、という疑問がどうも浮かぶのである。(続く)

2013-02-24 22:40:30
墨東公安委員会 @bokukoui

(承前)以前ツイートした駄場祐司『後藤新平をめぐる権力構造の研究』では、後藤新平は大臣としては「弱い大臣」で、内閣における大臣の重要な職務である予算分捕り合戦や、内閣で自省の政策を押し通したりする局面での、後藤の力は弱かったという。(続く)

2013-02-24 22:42:52