キレンジャー先生の「人間のなかみのぎらぎらどろどろした欲が透けて見えてくるような言動」に触れた とき、どうすればいい?
- tantanQtan
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さて、仕事が一段落したのでしばらくぶりに連投します。お題は「「人間のなかみのぎらぎらどろどろした欲が透けて見えてくるような言動」に触れた とき、どうすればいい?」です。11連投。ホントいつもすみません。
2013-02-19 17:25:23【1】人間の中には様々な欲求があり、その中には他人から見てあまり肯定的には捉えられないものもあります。例えば「認められたい」「好かれたい」「構ってほしい」「尊重してほしい」などの「対人的な欲求」もその一つです。この欲求自体は誰にでもあるものですよね。
2013-02-19 17:25:51【2】大人になってからの人間は、いろいろと複雑な人間関係の中でその欲求をストレートに表すことができにくくなり、結果的に少しまわりくどい表現をしてしまうことがあります。例えば「相手の気を引くために相手を批判する」「さりげなく(と思っているのは本人だけなのですが)自慢する」などですね
2013-02-19 17:26:08【3】ただ、本人は他人に見せていないつもりでいても、他人はその欲求に割と敏感に気がついていたりします。そういうとき、気がついた人間は非常に嫌な気持ちになります。もしかするとそれは「自分の中にもあるはずの嫌な欲」を鏡写しに見せられるからなのかもしれません。
2013-02-19 17:26:23【4】私は仕事柄、そういう場面にはよく遭遇します。もし私がそういう欲求の表明に対してとても敏感であれば、診察はかなり辛いものになっているでしょう。というか以前はやはり、その欲求に対して強く反応してしまっていた部分もあると思います。今の私はどう考えているか、少し振り返ってみました。
2013-02-19 17:26:41【5】やはり一番は「そういう部分は(自分も含めて)誰にでもある」と考えることかもしれません。私は、診察の場面などでそういう欲求にぶつかったときは「人間はみんな他人に認めてもらいたい、構ってもらいたい、尊重してもらいたいという欲求を持つ、業の深い生き物である」と思うことにしています
2013-02-19 17:26:59【6】あなたもダメなところがあり、私もダメなところがある。だからお互いダメなところもある程度認めていこう、という感じでしょうか。
2013-02-19 17:27:17【7】そのときに相手が全く自分の嫌な感情について振り返りができていなかったりすると、なんだか自分だけが相手を許して損をしているような気持ちになることもあります。しかしよく考えてみると、認めることによって自分の気持ちが平穏になるなら、それは充分得をしているとも言えるわけです。
2013-02-19 17:27:33【8】もうひとつ考えなければならないのは「相手のそういう欲求にどう応えていくのか、あるいは応えないのか」という問題です。こちらは、相手が親しければ親しいほど悩んでしまうところです。そして悩みが深ければ深いほど、そういう難題を押しつけてくる相手に対してネガティブな感情が湧いてきます
2013-02-19 17:27:51【9】そういうときにどうしているか、これも振り返ってみました。結論としては、「ほどほど付き合う」ということでしょうか。ほどほどというのはつまり「自分がしんどくない範囲で」ということですね。
2013-02-19 17:28:05【10】しんどくなるまで相手の欲求に応えると、かならず相手に対して「なんでここまでさせられるのか」という気持ちが湧いてくる、ということは裏を返せば「そこまでがんばらなければ相手に対してもそれほどネガティブな感情を抱かずに済む」ということでもあります。
2013-02-19 17:28:19【11】なので「自分がしんどくない範囲でだけ相手の欲求に応える」のが、もうひとつのコツだと思います。ただ、それを実践するためには、自分がどの程度相手の欲求に応えるとしんどくなるのかを、ある程度冷静に判断する必要があるのですが、その方法などについてはまたどこかであらためて【おわり】
2013-02-19 17:29:11