「承認欲求」という言葉の歴史的起源をさぐる

よく耳にする「承認欲求」という言葉の歴史的起源について。ありそうな説としては (1)A・マズローの欲求のピラミッド起源 (2)チャールズ・テイラーの承認をめぐる政治の議論が起源 (3)宮台真司と愉快な仲間たちが起源  の三つですが、はっきりした起源は未だに不明です。
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SAKIYAMA Nobuo/崎山伸夫 @sakichan

「承認欲求」の用例が一気に増えるのは1980年前後かな。教育心理学から、非行少年の矯正や青少年問題に関するキーワードとして使われる流れと、労働運動/労務問題のキーワードとして出てくる流れに分かれる。それぞれが一般書に出てくるのが1990年代初め以降。

2013-02-24 00:28:05
SAKIYAMA Nobuo/崎山伸夫 @sakichan

@yamtom 一般書だと『「問題解決」の基本がわかる本』(国司義彦,1989)、『いじめと不登校の社会学 - 集団状況と同一化意識』(竹川郁雄, 1993)、『自分のために会社を使え!』(滝田誠一郎, 1993)、『わかる唯識』(岡野守也, 1995)など。竹川は専門書かも。

2013-02-24 00:39:05
kinokuniyanet @kinokuniyanet

@yamtom さんが「承認欲求」って言葉は、どうやって乱用されるようになったか、という論議を丸一日やってられる。僕は初期にマゼっ返したきりですが、皆さん面白い論議されてるので、覗いてみてください。

2013-02-24 00:41:02
next49 @next49

タイトルに「マズロー」が入っている論文の検索結果を見る限り、2000年あたりから経営などにマズローの欲求階層説が適用され始めているっぽい。 http://t.co/8BZWI0ci8i

2013-02-24 00:41:24
SAKIYAMA Nobuo/崎山伸夫 @sakichan

@yamtom その後『家裁調査官から見た「いじめ」問題』(屋久孝夫,1996)、『学級づくりにいきづまった時』『子どもの性格や言動にとまどった時』(大石勝男, 1996)、『外見だけで人を判断する技術』(渋谷昌三, 1998)、ここらが宮台用法と同時代?

2013-02-24 00:44:11
山口智美 @yamtom

@sakichan 宮台用法と同時代か、ちょっと前くらいなのかな。子ども関係のがちらほらあるのが興味深いです。

2013-02-24 00:48:44
SAKIYAMA Nobuo/崎山伸夫 @sakichan

ざっくりした感触だと、「承認欲求とか広めたのは宮台だ!」というのは、たぶん錯覚で、1980年代の学術論文や専門書での多用が1990年代からの一般書の頻出の下地になり、宮台さんもそれに乗っかるような専門教育を受けた世代ということのような。

2013-02-24 00:48:58
SAKIYAMA Nobuo/崎山伸夫 @sakichan

. @yamtom 1980年代後半の青少年対策本部あたりで、少年非行の要因のひとつとして承認欲求を挙げることは確立した模様。『チルドレンワールド I〔改訂版〕: 子どもの世界』(谷田具公昭,村越 晃,林邦雄,前林清和,1998)では「不純異性交遊」の要因として挙げられてます。

2013-02-24 00:55:44
まやかわ(爾) @okazukineko

承認欲求がマズロー発であるとするなら、著しく真逆で、さらにそれが自己啓発によって拡張されたとしたらこれもまた大違いなんですが。 https://t.co/1Wt8INL45e

2013-02-24 00:58:04
まやかわ(爾) @okazukineko

↓RT 承認欲求ってのは、まずは個人から社会に対する欲望なんだよね。それが裏返って「ある社会においては承認欲求の影響力は、、、」みたいな話になると、話はズレてくるという好例なのかな。

2013-02-24 01:04:31
山口智美 @yamtom

@okazukineko 結局どこ発なのかもよくわからず、どこ発かがわかったとしても、それからかなりいろいろズレた形で広がっていっている感じしますねえ。。

2013-02-24 01:07:30
まやかわ(爾) @okazukineko

@yamtom ベネディクトあたりが登場してからこんがりましたw へんな説得力がでるということの怖さを知った次第です。

2013-02-24 01:10:01
山口智美 @yamtom

@okazukineko あれで話がすっかりずらされた感ありますねえw でもああいう言説のほうがたぶん「売れる」んだろうとも思います。読み始めたビジネス本も、日本がいかに承認欲求に関してユニークな国かという記述が満載w

2013-02-24 01:11:12
まやかわ(爾) @okazukineko

@yamtom 「売れる」という要素は、言説の広がりという面でとても大切なのですね。聞き心地の良さや腑に落ちた、というものはやっぱり疑ってかかるべきなんですねぇ。というか、そっちの方向に走っていくんですねやっぱww

2013-02-24 01:13:10
山口智美 @yamtom

@okazukineko そうそう、「腑に落ちる」ことの怖さってありますよね。とくに多くの人たちの「腑に落ちて」いるようであることは、なおさらちょっと考え直してみる必要があるのかも。。

2013-02-24 01:16:43
まやかわ(爾) @okazukineko

@yamtom 社会心理学的にいうと「確証バイアスの強化」ってことになるんですかね?「おい、これ俺分かった気になりすぎてるぞ」というときは、僕も注意してますwできるだけ、自分の前提をかぎかっこに入れたいとは思うのですが、まー難しいですねぇ、、、精進しますw

2013-02-24 01:21:18
dada @yuuraku

「承認欲求」が一般に膾炙したのはむしろ宮台ブームより遅くてエヴァ≒レインからだと思う。

2013-02-24 02:36:19
ほつま @hotsuma

当時も今もKohutの自己愛概念が日本には馴染まなかったので 承認欲求という言葉は広まり ここに出てくる学者さんらも自己愛概念に言及しない QT @Cristoforou: 「承認欲求」という言葉の歴史的起源をさぐる B! http://t.co/8UfuDuczCY

2013-02-24 01:45:48
ほつま @hotsuma

精神科医がこの20年に広めたのは(1994年に発表された)DSM-IVの自己愛性パーソナリティ障害 すなわちKernbergのそれ QT Kohutの自己愛概念 QT @Cristoforou 「承認欲求」の歴史的起源 http://t.co/8UfuDuczCY

2013-02-24 01:56:35
hhasegawa @hhasegawa

この種の話題でヘーゲルの名すら出ないほど、世の中は英語中心的である。承認(Annerkennung)も欲求(Begierde)も『精神現象学』で洗練された概念で、ホネットの本もそれを論じているのだが。 / “「承認欲求」という言葉…” http://t.co/6pKB6yZvPQ

2013-02-24 06:02:12
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