禁恋ヘンリー

む う @non_nthng

深夜か。 すみません。TL荒らします。 ただの私得妄想を… #禁恋ヘンリー 無邪気さの中にも男の部分があるんですよ…でもやっぱり… http://t.co/mYctN19U4O

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いつも通り家に帰る。今日も疲れた「ただいまー」『ねーちゃんおかえり。今日も遅いんだね』可愛らしく笑う弟のヘンリー。姉思いで料理もできて頭も良くて非の打ち所がない。無邪気な可愛さは昔から変わらない「んーまだまだ忙しいんだよね」食卓に並ぶ手料理が寒くなった体を温める１ #禁恋ヘンリー

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「おいしー。やっぱりヘンリーの作るものはなんでも美味しいね」『そんなことないよ』にっこりと笑う。ねーさんはいつも幸せそうに僕の作ったものを食べる…親がいなくて二人でとる食事…姉弟…血の繋がりがいつも僕を苦しめた。一度も姉だなんて思ったことないよ…姉さん…２ #禁恋ヘンリー

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いつものようにソファに二人で座りテレビを見て寛ぐ。ふと隣に目をやると目が合った「どしたの？そんな見つめて」『いや、なんでもない』「ふーん変なのー」そういってほっぺを触る「ふふ、やっぱりヘンリーのほっぺふにふにだね」いつも通りなのに…なぜか今日は普通じゃない…３ #禁恋ヘンリー

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姉さんは知らない。こうやって二人で近くにいることがどれだけ僕を苦しめるのか…そうやって何気無く僕に触れることが…どれだけ期待を持たせることか…大人になるにつれ大きくなる想いと行き場のない想い。いつかすべてを壊してしまうときが…きてしまうんだよ姉さん…４ #禁恋ヘンリー

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急に真面目になる眼差しにドキッとする「なに？そんな顔して」今までそんな瞳見たことない…やめて…そんな女の人を見るような瞳『別になんでもないよ…先に寝るね』立ち上がるヘンリーの腕を掴む自分。なんで引き止めたんだろ…『なに？』私を見ずに言う。そして聞こえてくるため息５ #禁恋ヘンリー

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そうやって無意識に僕をその気にさせないで…これ以上一緒にいたらダメだ。立ち上がる僕の腕をとる…なんで？姉さんは何を思ってそんなことするの？顔を見ずに言葉を発した。何も言わない…わかってるよただ腕をとっただけだなんて…でももう戻れそうにない…我慢の限界だよ…６ #禁恋ヘンリー

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振り返り私を見つめる『もう我慢しない…』いきなり私をソファに押し倒した「やだ…」胸を押し返す手を掴まれる。こんなに力強かったっけ？『姉さん…俺はずっと』真っ直ぐな瞳、姉さん？俺？一度もそんなこと言ったことないじゃん。状況についていけないなかドキドキと速くなる鼓動７ #禁恋ヘンリー

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言葉を発し、途中でやめた。本当にいいのか…これを言えば全てが…全てが崩れる。なんで、姉弟なんだよ…なんで血繋がってるんだよ。なんで…なんで僕は姉さんを好きになってしまったんだろ…ギリギリまで溜まった想いは抑えきれずに溢れ、止める事ができずに流れ続ける…『好きだ』８ #禁恋ヘンリー

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ヘンリーがいった言葉が頭の中を巡る「なに…それ…」『好きだって言ったの…今まで俺は、姉だなんて思った事ない。ずっと好きだった…』ゆっくりと顔が近づいてくる…そして静かに唇が重なった。どうして…どうしてこんなにドキドキするんだろ。ねぇ…私たち姉弟なんだよ…？９ #禁恋ヘンリー

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もう戻れない…仲が良かった姉と弟には。そっと交わしたキスからだんだんと深くなっていく。何度も何度も角度を変えながら愛を伝える。掴んでいた手を離すと必死に僕の服を掴む。その手が僅かに震えていた…ごめん…でもこんなにも好きなんだ。甘く漏れる声はあまりにも切なかった10 #禁恋ヘンリー

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頭ではいけないとわかっていても、甘いキスによって思考は中断される。「だめっ…ん、、」口では抵抗するも、体はヘンリーを受け入れてる。『もう戻れないんだ…』肩で息をする私を見据え小さく呟かれた言葉。定まらない意識の中よぎる思い。心のどこかできっと私…期待してた…11 #禁恋ヘンリー

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いけないこと…その罪の意識が一層、僕の欲をかき立てた「ヘンリーはそれでいいの…？」少し上気した頬に手を添える『俺は…ずっとこうしたかった。家族を捨てられる覚悟はある』テレビの音はもう耳に入らない。姉さんの声が…息づかいが…耳に響く…そして何かが崩れていく音だけ12 #禁恋ヘンリー

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家族…そう言われてズキンと胸に鈍痛が広がる。分かってる…この行為が今までずっと愛を注いでくれた両親を裏切ることになるくらい…目の前に突きつけられた現実は重い「ヘンリー…」いつの間にか涙声になる。どうして好きって気持ちだけじゃ幸せになれないのかな…そっと目を瞑る13 #禁恋ヘンリー

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目を開け、頬に添えられた手をとり掌にキスを落とした。覚悟をしたように真っ直ぐに見つめる「好きよ…ヘンリー…」首に腕を回し引き寄せる。唇にちゅっとリップ音をさせ応えた。全部捨てるから…ヘンリーが…欲しい…『やっと俺のものだね…』苦しいくらいに抱き締められる14 #禁恋ヘンリー

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好き…その一言で何かが満たされていく感覚。『嬉しいよ…』きつく抱き締めたまま、すっと背中から手を忍ばせホックを外す。また想いを伝え合うようにキスを繰り返した。ボタンを外し優しく肌に触れた…自分の手が震えている…「こわいの…？」あんなに欲しかったのにどうして…15 #禁恋ヘンリー

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何も答えずゆっくり隅々までキスを落としていく…舌を這わせるたびに漏れる甘い声が罪の意識を薄れさせる。好きだ…好きだ…好きなんだよ…誰よりも姉さんを一人の女性として愛してるんだ…「ん…ぁっ…へんり…、、ぃっ」名前を呼ばれるたび何故か胸の奧が締め付けられた…16 #禁恋ヘンリー

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ヘンリーが触れたところが熱を帯びていく。優しく触れられ大切にされていることを感じる…ポタポタと頬に落ちてくる雫…見上げれば、愛しい人が涙を流していた『…っ、、』ヘンリー…あなたはやっぱり優しいのね。『抱けない…すごく抱きたいのにっ…抱けないよ…』17 #禁恋ヘンリー

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愛する人が目の前にいるのになんでこんなに苦しいんだろう…どうして通じ合っているのにこんな辛いんだ…無意識に流れる涙を俺はどうすることもできない『何かを切り捨てて得る幸せってなんだろ…』「これでいいんだよヘンリー…」涙で顔が見えない…こみ上げるものを必死に抑えた18 #禁恋ヘンリー

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姉さんが起き上がり胸に僕を抱き寄せた「もういいから…私たちは何も間違ってない」顔をうずめ声をつまらせて泣いた…好きになったことに間違いなんてなかった…ただその相手が血の繋がった姉弟だったってこと。結果は簡単なのに…事実はこんなにも僕たちを苦しめた。19 #禁恋ヘンリー

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「好きな気持ちは伝わってるよ。ありがとう…」抱き締められる腕から胸からそして言葉から温かさが溢れていた。『…ん、愛してっ…たよ…ずっと』これが僕の最後の我儘だよ。姉さんの胸元に紅くひとつの痕をつけた。これがある内は、どうかこの気持ちを許してもらえるようにと…20 #禁恋ヘンリー

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二人で静かに泣いた…はだけた服を全て直し、元の姉弟に戻る『僕…もうすぐ海外に留学する。前々から決めてたんだ』初めて聞いたことに驚いたがヘンリーが決めたことだから「そっか…」微笑んで返した『バイオリンをもっと本格的にやりたくて。今度は自分のために…』自分のため…21 #禁恋ヘンリー

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「うん…頑張ってくるんだよ。幸せになってね」頭をぽんぽんと撫でる『ねーちゃんの世話はもうできないからね。心配だよ。父さんと母さんのことも頼んだよ』短く笑いながら言葉を返す。もう側にいることはできないから、どうか姉さんが…幸せを見つけられますように…22 #禁恋ヘンリー

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出発の日…玄関で見送る家族。あぁやっぱり僕はこの幸せを奪うことはできない。胸元の痕はきっと消えてしまったから、これからは自分の幸せを探すよ…『そろそろ行くよ』泣かないで見送って…次に会うときはお互い幸せであるよう願いを込めて『いってきます』静かに扉を閉めた…23終 #禁恋ヘンリー