東野圭吾『むかし僕が死んだ家』がフランスでコニャック・ミステリ大賞国際部門を受賞! (2年4か月前[2010年10月]に)

東野圭吾『むかし僕が死んだ家』のフランス語版(2010年4月刊)が、その年のフランスのミステリ賞を受賞していたということを、2013年2月になってやっと知りました。 東野圭吾が受賞したのはフランスの「コニャック・ミステリ大賞」の国際部門(Prix polar international de Cognac)。ただし、フランスには「コニャック・ミステリ大賞」は2つあるらしく、さらにそれらとは別に「コニャック・ロマンノワール大賞」というのもあるらしい。 そこで、東野圭吾が受賞した賞について調べながら、フランスのコニャック(町の名前)に関連する複数のミステリ賞についてまとめてみました。
0
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【速報?】東野圭吾『むかし僕が死んだ家』がフランスでコニャック・ミステリ大賞国際部門を受賞! ※2年4か月前(2010年10月)に。仏語版出版社のサイト http://t.co/Ts9BaxmYC1 など複数の情報源で確認。ついさっき知りました。日本では全然知られていないのでは?

2013-02-23 23:12:18
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【2】ただし「コニャック・ミステリ大賞」は2つあるらしく、ポール・アルテが1987年に『第四の扉』で受賞したのはコニャックミステリ映画祭(1982年~2007年)の賞、東野圭吾が受賞したのはそれとは別のイベントであるコニャックミステリ祭(1996年~)の賞のようです。

2013-02-23 23:13:25
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【3】(新)コニャックミステリ祭では開始当初の1996年からコニャック・ミステリ大賞を授与。2006年に国際部門が新設され、今までの受賞者は順に、ピーター・ジェイムズ、ベン・エルトン、カミラ・レックバリ、ジェフリー・アーチャー、東野圭吾、カリン・スローター、Peter May。

2013-02-23 23:13:51
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【4】ちなみにフレッド・ヴァルガスやポール・アルテらが受賞している旧コニャック・ミステリ大賞(1984年~2007年)は日本でいう江戸川乱歩賞のような賞で、未発表のミステリ小説を募集し受賞作はマスク叢書から刊行される、という賞だったようだ。

2013-02-23 23:14:23
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【5】一方で、東野圭吾が受賞した現存する方のコニャック・ミステリ大賞(1996年~)は、日本推理作家協会賞と同じで、年間最優秀作に与えられるもの。旧賞は「Prix du Roman Policier」、新賞は「Prix Polar」だが、日本語にすると一緒になってしまう。

2013-02-23 23:15:04
Dokuta 松川良宏 @Colorless_Ideas

【6】さらに前述の2つの賞とはまた別に、コニャックミステリ映画祭ではコニャック・ロマンノワール大賞(フランス語部門、翻訳部門)というのもあったようで、デイヴィッド・ピースらが受賞しているらしいのだが、これについてはいつ始まったのかよく分からない。(コニャックのミステリ賞の話、以上

2013-02-23 23:16:41

【ミステリ祭】コニャック・ミステリ大賞フランス語部門(1996年~)

※コニャック・ミステリ祭の賞、非公募
Prix polar de Cognac

コニャック・ミステリ祭(Festival POLAR de Cognac、1996年~)(公式サイト)にて年間の最優秀作に贈られる賞。受賞作で邦訳されているものはない。
受賞者のうち、受賞作以外の作品で邦訳があるのは以下の3人。

  • 1997年受賞 - ジョゼ・ジョヴァンニ
  • 1998年受賞 - ダニエル・チエリ
  • 2002年受賞 - ジャン=ユーグ・オペル(邦訳は短編のみ)

【ミステリ祭】コニャック・ミステリ大賞国際部門(2006年~)

※コニャック・ミステリ祭の賞、非公募
Prix polar international de Cognac

前述のコニャック・ミステリ大賞の国際部門。2006年新設。年間の最優秀作に贈られる。受賞作のうち日本語で読めるのは4作。

  • 2006年 - 【英国】ピーター・ジェイムズ『1/2の埋葬』
  • 2007年 - 【英国】ベン・エルトン "Past Mortem"
  • 2008年 - 【スウェーデン】カミラ・レックバリ『氷姫』
  • 2009年 - 【英国】ジェフリー・アーチャー『誇りと復讐』
  • 2010年 - 【日本】東野圭吾『むかし僕が死んだ家』
  • 2011年 - 【米国】カリン・スローター "Fractured"
  • 2012年 - 【英国】Peter May "The Chessmen"
誇りと復讐〈上〉 (新潮文庫)

ジェフリー アーチャー

  • コニャック・ミステリ祭の公式サイトには近年の受賞結果しか示されていない。
  • 以上の受賞作一覧のデータの参照元はフランス語版のWikipedia記事「Prix Polar」なので100%信頼できるものでない。
  • 東野圭吾の『むかし僕が死んだ家』が2010年の受賞作であることは、コニャック・ミステリ祭公式サイトのこのページで確認できる。また、『むかし僕が死んだ家』のフランス語版の出版社の公式サイト内にある東野圭吾の経歴紹介にも受賞のことが書かれている。
  • なおコニャック・ミステリ祭の賞にはほかにもヤングアダルト向けミステリ小説部門や、マンガ部門、映画部門など複数の部門がある。

【ミステリ映画祭】コニャック・ミステリ大賞(1984年~2007年)

※コニャック・ミステリ映画祭の賞、公募新人賞
Prix du Roman Policier du Festival de Cognac

かつて開催されていたコニャック・ミステリ映画祭(Festival du film policier de Cognac、1982年~2007年)の賞。日本でいえば江戸川乱歩賞のような賞で、未発表のミステリ小説を募集し、受賞作はマスク叢書から刊行される。

1997年の受賞作『グリシーヌ病院の惨劇』の邦訳書(長島良三訳、1998年、読売新聞社)の訳者あとがきによれば、この賞は対象を本格ミステリに限っていたとのこと。

日本語で読めるのは以下の5作品。

  • 1987年受賞 - ポール・アルテ『第四の扉』(邦訳2002年、ハヤカワ・ミステリ)
  • 1996年受賞 - ジャン=フランソワ・ルメール『恐怖病棟』(邦訳1997年、読売新聞社)
  • 1997年受賞 - ジャック・バルダン『グリシーヌ病院の惨劇』(邦訳1998年、読売新聞社)
  • 1998年受賞 - ダニエル・ジュフュレ『スイス銀行の陰謀』(邦訳2001年、中公文庫)
  • 2001年受賞 - ベルトラン・ピュアール『夜の音楽』(邦訳2002年、集英社文庫)
恐怖病棟

ジャン・フランソワ ルメール

グリシーヌ病院の惨劇

ジャック バルダン

スイス銀行の陰謀 (中公文庫)

ダニエル ジュフュレ

夜の音楽 (集英社文庫)

ベルトラン・ピュアール

その他のコニャック・ミステリ大賞受賞者

受賞作ではない作品が邦訳されている。

  • 1986年受賞 - フレッド・ヴァルガス(邦訳5冊)
  • 1991年受賞 - アンドレア・H・ジャップ (邦訳1冊)
  • 2006年受賞 - ピエール・ルメートル (邦訳1冊)
死者を起こせ (創元推理文庫)

フレッド ヴァルガス

殺人者の放物線 (創元推理文庫)

アンドレア・H・ジャップ

死のドレスを花婿に

ピエール・ルメートル

  • 以上の受賞作一覧のデータの参照元は、フランスのミステリファンのサイトのこちらのページ

【ミステリ映画祭】コニャック・ロマンノワール大賞フランス語部門(1999年~2007年)

※コニャック・ミステリ映画祭の賞、非公募
Grand Prix du roman noir français du festival de Cognac
(Grand Prix du roman noir français de Cognac)

コニャック・ミステリ映画祭(1982年~2007年)では前述の公募新人賞とは別に、1999年から年間最優秀作を表彰するコニャック・ロマンノワール大賞【フランス語部門・国際部門】を新設した。
(「コニャック・フェスティヴァル・ミステリ大賞ノワール賞」などとも訳される)

フランス語部門の受賞作のうち日本語で読めるのは、2000年の受賞作であるフレッド・ヴァルガス『裏返しの男』のみ。

裏返しの男 (創元推理文庫)

フレッド・ヴァルガス

【ミステリ映画祭】コニャック・ロマンノワール大賞国際部門(1999年~2007年)

※コニャック・ミステリ映画祭の賞、非公募
Grand Prix du roman noir étranger du festival de Cognac
(Grand Prix du roman noir étranger de Cognac)

  • 1999年 - ドナルド・E・ウェストレイク 『斧』
  • 2000年 - ジョン・ハーヴェイ "Cold Light"(チャーリー・レズニック警部シリーズ第6作)
  • 2001年 - ジョージ・P・ペレケーノス 『俺たちの日』
  • 2002年 - デイヴィッド・ピース 『1974 ジョーカー』
  • 2003年 - イアン・ランキン 『首吊りの庭』
  • 2004年 - ジェームズ・リー・バーク 『ハートウッド』
  • 2005年 - ジョージ・P・ペレケーノス 『魂よ眠れ』
  • 2006年 - Jake Lamar "The Last Integrationist"
  • 2007年 - 【イタリア】Massimo Carlotto "L'oscura immensità della morte"
残りを読む(8)

コメント

コメントがまだありません。感想を最初に伝えてみませんか?