愛媛新聞連載　「北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④　戦略　政党間揺るがぬ合意」　２０１３年２月２７日

しまなみ @shimanamis

【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④　戦略　政党間揺るがぬ合意１：　東京電力福島第１原発事故を受けて２０３０年代に原発ゼロを可能にする政府戦略を発表したものの、衆院選による政権交代を機に「ゼロ目標」を撤回する方針の日本。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-2　対してデンマークは、風力発電を中心とする再生可能エネルギーを拡大し、５０年までに化石燃料ゼロを目指す戦略を掲げる。日本より高いハードルが見込まれるが、実現の公算はあるのか―。

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【愛媛】北欧エネルギー事情　第２部④-3　「太陽光や水力、バイオマスなど活用できる資源は国ごとで違うだろう。ただ各国で必ず有効な手段はエネルギー利用の効率化」。戦略を所管するマーティン・リデゴー気象変動・エネルギー・建設担当相は供給面だけでなく、需要面での改革の重要性を強調する。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-4　電力会社などの省エネの義務強化、建設物への省エネ基準の設定、電気や熱の貯蔵技術開発―。諸対策の中でも注目されるのが新たな送電システム「スマートグリッド」だ。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-5　工場や家庭に通信機能を持った電力計を設置して、消費量と発電量のバランスを瞬時に取りながら無駄をなくす。研究段階の息を出超えない日本に対し、デンマークでは実用化が着々と進む。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-6　小規模分散型の再生エネルギーに対応するため、送電網も改良し、３０年までに全電線を地中化。リデゴー担当相は「よりダイナミックな形で需給を調整できる」と説明する。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-7　それでも供給力が足りない場合の安全弁もある。国を超えて電力を融通、売電できる電力取引がそれだ。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部④-8　地域の電力会社が独占的に供給する日本と異なり、自由化が進む北欧では１９９３年に電力取引所「ノルドプール」が発足。北欧諸国のほかバルト３国や英国にもネットワークが広がる。東西で周波数が異なり、電力融通に制約がある日本とは対照的だ。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-9　 懸念されるコスト上昇の程度はどうか。気候変動・エネルギー・建設省によると、２０年までの投資総額の見込みは３８億クローネ（６０８億円）。内訳はエネルギー効率化６億クローネ、再生可能エネルギーの拡大１４億クローネなどだ。

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【愛媛】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-10　対する一戸建て家庭へのコスト負担は、暖房方法によって１５％増えたり減ったりすると試算。企業の負担は粗利益の０．１％程度と見込む。同省担当者は「化石燃料を使い続けた場合と投資をした場合で、負担はあまり変わらない」と主張する。

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【愛媛新聞】北欧エネルギー事情　第２部　自然を生かす④-11　「デンマークのエネルギー政策は大半の政党が賛同している。政権が変わっても大きなぶれはない」とリデゴー担当相。まさしく戦略と呼ぶにふさわしい、多角的な検討を積み重ねた政党間の合意内容は揺るぎがなさそうだ。（加藤太啓）