せっかくなので、去年自分が書いた宇宙基本計画パブリックコメントの一部をご紹介。今にして思うと「日本版フレキシブルパス」だったと思う。
2010-02-02 14:45:15(前略)必要なことは、日本が宇宙で自在に活動できる、小規模であっても独立性と発展性が高い、確実なシステムを、合理的に開発することである。まず、細くてもいいからだれでも利用できる「道」を切り開き、有望な目的地が発見できたら、その道を拡幅し利用を拡大することである。
2010-02-02 14:45:58これは日本人が得意とする、インフラストラクチャーの構築に他ならない。 以下に、日本の自在な宇宙活動を支えるために必要なインフラのうち、中短期的に用意すべき「最初の細道」を示す。
2010-02-02 14:46:20a)現在のロケットを改良、汎用化した、低コストの貨物打上げ用ロケット b)有人宇宙活動の基本技術を確立する、小型低軌道有人宇宙船とその打ち上げ用ロケット c)独自の軌道上活動をサポートする、軌道上サービスモジュール d)長期的な宇宙活動拡大の可能性を探るシーズ探究
2010-02-02 14:47:13(中略)これらは、実用化すべきか否かも含めて技術的目処が立つまでに十年単位の時間を必要とすると思われる。しかし、成功すれば50年後の日本にとってきわめて有益な技術であり、研究開発のフェーズ設定を慎重に、必要があれば大胆に行い、段階的に予算を投入していくべきである。(以下略)
2010-02-02 14:47:50ワタシは予算については、マスコミ報道から知る程度の能力ですが、先週のNYTimesやAP→日本への翻訳報道でタイトルがやたら「月中止」が強調されるのが気になってた
2010-02-02 14:48:00そういえば、ブッシュ大統領の「月へ行くぜ」プランが出た直後に、というか無理だろこれ、というエントリを書いたっけ。記事の最後に嫌味を書いたけど、結局まんまだったねえ。 http://bit.ly/aTULsx
2010-02-02 14:48:15@hadukino 低軌道を中心に有人技術の成熟を図りつつ、月や惑星は無人で下調べをして、じっくりと次のフロンティアに取り組みましょうって感じですかね。
2010-02-02 14:52:32月中止の予算は、地球環境調査や太陽系探査に振られた、と読売なんかにも書いてあったので、中止を決断せざるを得ない予算枠での再配分としてはすごく「イイ感じ!」に見えたのですが、雰囲気的にヤッター!とは言えないので^^;
2010-02-02 14:52:47@ohnuki_tsuyoshi アメリカの巨大計画におんぶ、という方針が使えなくなった以上、まともに考えればその方針しか出てこないという気もしますね。いや、今回ばかりは全力でアメリカの真似をしていただきたい > 堅実な基礎技術開発。
2010-02-02 14:57:06ただ地球環境に向ける目が、20年遅かったんでないかと悔しい。石油確保の戦争なんかしとる余裕は当時からもうなかったのに。まあ昔を愚痴っても仕方ないから、これからだ。子供たちの世代だ。
2010-02-02 14:58:49@lizard_isana 航空機と同じ状況になってきたのかなと思います。大型旅客機はアメリカ主導で部分的参加、小型機や自衛隊機は国内開発で総合力研鑽。宇宙もNASA計画に入りつつ、衛星打ち上げや小型有人機は独自開発して技術を磨く。下請けだけでは全体を見渡す力が失われてしまう。
2010-02-02 15:04:34@ohnuki_tsuyoshi いや、その、あの…(超照れ) RT: @ohnuki_tsuyoshi そのお2人と同列に並べて頂けるとは汗顔の至りです。 RT @Seiya_S: にしても、@ShinyaMatsuuraさん然り…
2010-02-02 15:05:33おそろしいことに、今日Twitterで話し合われているようなこと、NASAは拙速な目標を捨てて長期的な取り組みへ舵を切ったことをきちんと解説できている新聞がひとつもない。Yahoo!Newsのコメント欄でも、NASAが月探査を諦めたことへの反応ばかり。
2010-02-02 15:07:50@ohnuki_tsuyoshi これは本当に怖いです。ワタシは今のいままで、皆さんのご意見を伺えるまで、ワタシの考え方ってよっぽど奇特なんだなと自嘲してました。しかしマスコミ報道で作られた「一般」の反応は、掲示板などの反応なのですよね。
2010-02-02 15:11:42まとめ『で、どうするんだ、日本。 http://bit.ly/dpprxa 』…有人宇宙の生体系に特化していうと、結局、地上で恒常的に模擬できない環境って「微小重力」だけといえます。真空も、放射線も、軌道上から見た地球も(笑)、模擬環境は地上で充分構築可能。
2010-02-03 02:05:08その微小重力の生体系への影響データ蓄積は、わざわざ月まで行ける宇宙船なぞ用意しなくても、ISS延命で低軌道で当面じっくりやればいいということだろう、と穿ち読み。
2010-02-03 02:05:16で、その低軌道を対象とした輸送・滞在インフラについては、もはやNASAがシャカリキになって先導せねばならないようなフェーズではないと認知した、ということではないでしょうか。
2010-02-03 02:05:28