えびなやすのり氏が語る音響監督のお仕事 その3
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初顔合わせでは、その作品に関わる人達が集まります。まずプロデューサー、絵の会社の人、監督、脚本家、原作元の担当者、時には原作者。 その人たちがどういう役割をしてるのか話します。あくまで僕目線なので説明不足な所はあると思いますが、ご容赦を。
2013-02-28 10:08:43あ、あと僕に仕事依頼の電話をくれた音響制作会社の担当も来ます。ではまずプロデューサー。dvd Blu-rayなどの商品を発売するところの方で、アニメ化を企画して立ち上げる人です。文字どうりプロデュースする人で、原作元にアニメ化の話をします。
2013-02-28 10:25:58逆にアニメ会社が販売元に企画を持ちかけてアニメ化が決まる場合もあるでしょうが、僕が参加する会議でそんな経緯が話されることはないので、不明です。プロデューサーは日々本を読みいろんなところにアンテナを張りアニメ化の企画を考えてます。
2013-02-28 10:31:29ちょい補足 プロデューサーは自分がアニメ化したい作品をアニメ化できる夢の様な仕事では無いのですよ。作品を立ち上げる労力とそれ以降のプレッシャーは半端ないのです。
2013-02-28 11:55:40さて続き。アニメ会社からはその作品のプロデューサーと制作チーフ辺りが会議に参加します。文字通り絵を描く会社の人たちです。制作は絵の会社と音響チームの連絡窓口的な感じでしょうか。
2013-03-01 20:08:30他にもアニメではいっぱい画のスタッフが関わりますが、直後音響と関わる事はないので、音響初顔合わせには来ません。音響チームが絵のスタッフと会う事があるのは、打ち入りパーティとかしかないかもです。
2013-03-01 20:12:39シナリオライター。この場合はシリーズ構成と言われる人で、原作から、1クールなら12本。2クールなら24本分のストーリー配分を決め原作を放送用に文章化します。打ち合わせによっては参加しない時もあります。
2013-03-01 20:19:43シリーズ構成は原作のテイストをどう活かすかとか、一話の中でどう話を終わらせるとか、色々と苦労が耐えません。特にライトノベル系は文章の力が映像にはでないので苦労してます。これは実写でも同じかと思いますが。
2013-03-01 20:51:38例えば刀語の時に西尾維新先生の本を読ませていただきましたが、ストーリーの面白さの他に文章の面白さを感じましたが、映像では中々あの文章を表現するのは難しいと思います。
2013-03-01 20:54:25あとは監督。今更説明する必要はないでしょう。最終的にはこの監督のカラーで作品は皆さんの目に届くのですが、そこまでにはいろいろな人の提案、意見があって出来上がるのです。
2013-03-01 21:02:08話が変わりますが、初顔合わせの場所は大体アニメ会社で行われます。それ以外でアニメ会社を訪れる事は滅多にありません。初めて行く会社曰く始めて行く街だったりします。僕の密かな楽しみは、その街で美味しいラーメン屋を探すことです。
2013-03-01 21:07:39ここら辺の事最もらしく呟いていますが、実際その場に立ち会ったことは無いのでライターさん監督さんの苦労は彼らとの話を参考に書きました。音響はそう言った苦労の末生み出されたシナリオができたところで初めて参加することになるといってもいいすぎではないでしょう。
2013-03-01 22:35:29この音響チームとして参加するのが音響監督と音響制作ですが、音響制作は音監が参加するかなり前から作品スタッフとして参加しております。そこで絵のスタッフと音響監督の人選を聞き、コンタクトをとります。
2013-03-02 13:50:01音響制作の役割は前に大雑把に話しましたが、この音響制作という会社は二つの分類ができます。一つは社員をたくさん抱え、音響監督も数名所属している会社。もう一つ音響監督が立ち上げた会社です。
2013-03-02 13:54:54音響監督が立ち上げた会社は、少数で運営されていて、その音響監督に来た仕事をうけ、音響制作もやります。一方、大きな音響制作会社には制作の依頼が会社に入り、社内の音響監督から適任者が選ばれます。
2013-03-02 14:02:03そして現在、音響監督は三つに分類されて、ひとつは会社に所属している人で、もう一つは会社を立ち上げてる人で、もう一つはフリー人です。フリー音監は、どこの制作会社に関わらず、仕事の依頼があれば受けます。
2013-03-02 14:07:16一方音響会社を立上げてる音響は、自分の音響制作会社で仕事をしますが、他の音響制作からの依頼も受けます。会社所属の音監は基本自分が所属している会社の仕事しかしません。
2013-03-02 14:10:36話が横道にそれましたが、音響監督に仕事を依頼する音響制作はその二種類あり僕はそういう所から仕事を頂いているのです。早い話、音響制作無しでは、音響監督は成り立たないのですよ。
2013-03-02 14:15:55ここでまた横道にそれます。でも音響監督を目指してる人には結構重要なかもです。まず、まだこの業界(録音業界)に入ってない人で音響監督という存在を認識している人がいる事に驚きます。僕がこの録音の世界に入った時はアニメの音声は全部監督がやってるもんだと思ってました。
2013-03-02 14:28:46つまり社会にでる前から音響監督という仕事を意識して将来のプランをたてれば、音響監督になれるのではないかという事です。日頃から日常の音にアンテナを張り、目を養い、耳を養う事が大事です。
2013-03-02 14:33:35現在音響監督をやってる人達はどうやって音響監督になったか?だいたい四つに分けられます。一つは先程出てきた大手音響制作会社に入り監督業を学びデビューするやり方。もう一つは、現在音響監督やってる人につき、音響制作をやりながら、監督のアシスタントをこなしながら、デビューする人。
2013-03-02 14:41:45そしてスタジオで技術として入り、ミキサーをやって、音響監督になる人。僕がそれです。そして役者から音響監督になる人です。ミキサーと音響監督はやってる事が違うじゃないか!と思う人もいるでしょう。その通りです。でもミキサーはいろんな音響監督と仕事をするので、現場が勉強になるのです。
2013-03-02 14:47:17勿論ミキサーを目指してこの業界に入りミキサー業を全うする人の方が圧倒的に多いですが、音響監督に転向する人がいるのも事実です。では昨日までミキサーだった人が今日から音響監督になります。と言って仕事がきますでしょうか?
2013-03-02 15:15:18