科学コミュニケーションの現場におけるリスクマネージメント
- H_Hirayama
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プログラム(PDF)
1限 「科学と人々をつなぐ・組織におけるリスクマネージメント」
井上 透 (国立諫早青少年自然の家・所長)
2限 「刑事・民事裁判の事故事例からみるリスクマネージメント」
早川 修 (早川総合法律事務所・弁護士)
3限 「事故と補償とヒューマンエラーについて」
町頭隆児 (有限会社オフィステラ・代表)
4限 「事例共有、パネルディスカッション」
1限 「科学と人々をつなぐ・組織におけるリスクマネージメント」
井上 透 (国立諫早青少年自然の家・所長)
サイエンスコミュニケーション講座「基礎II」リスクマネージメント、始まりました!最初は国立諫早青少年自然の家・所長の井上透先生。「科学と人々をつなぐ・組織におけるリスクマネージメント」
2013-03-01 13:10:07井上さんは、科博時代は、お客さんのトラブル・事故の現場対応もされていたとのこと。GBIFのデータベース関係での知り合いだったので、そんな生々しいところも担当されていたとは存じ上げませんでした (^_^;)
2013-03-01 13:11:39リスク・コントロールはコスト・コントロール。その為にはリスクに強い組織作り。リスクに強い組織とはどういうことか、そうなるためには何が必要か、という具体的な項目お話下さっています。
2013-03-01 13:14:26科博の来館者からの問合せ内容の円グラフ。要約すると、1位、2位、4位、5位が「場所や位置」に関する事。3位は展示のみどころ。○○はどこ、というのが多い。
2013-03-01 13:17:29科博で発生した主なトラブル事例。イベント:例えば質問を独占する参加者については、他の参加者からもクレームが多くなる、展示、設備備品:例えばトラブルが起きた時の現場写真は大切、来館者対応、来館者間:子どもが注意された保護者の逆ギレ系。対応でまずすべきは、徹底的に聴くこと。
2013-03-01 13:26:02来館者の反社会的行動:意味不明な行為(酒をまく( ! )など)や盗難ほか、迷子:出入り口の確認カメラで年間0件に、その他:誘導コーンで転倒(飲酒者)。
2013-03-01 13:30:28次の話題は「自然保護地域におけるリスクの現状と特徴の把握」。生物多様性の視点、法律を知ってから行うべき。自然に与えるインパクトをミニマムにすること。環境にあわせたリスク管理(衣類ほか)。
2013-03-01 13:32:32次は、フィールドでの子どもの事故の傾向。あまり全国的な具体的な統計がないため、九州地区青少年教育施設だけでも把握しようということで調査。実は室内が多い。風邪や発熱。全体のパフォーマンスで満足度を担保する時代。きちんとした教育プログラムとしては、気遣いが必要。
2013-03-01 13:35:11事故分析つづき。平成13年と21年の比較。発生率での検討が必要。フィールド事故はむしろ現象だが、母数が減っている可能性あり。自然体験活動、小学生は、はじめてとそれ以外あまりかわらないが、中学生では男子は回数が増えるほど事故が増える。女子は回数が増えるほど事故が減る。
2013-03-01 13:38:51おもしろい。ジェンダーがらみ。男子は自由時間、何度も来ている子で事故多い。女子は登山・ハイキング時、調理時。「自分は女だから」と見栄を張って普段やらない調理で無理をして指を切るパターンが多い。役割分担はジェンダーを入れず公平に。
2013-03-01 13:41:05ハインリヒの法則の話軽く。個人のせいにせず、きちんと分析すべき。よい事例:国鉄「330運動」、JST「失敗知識データベース」、トヨタ「カイゼン」。ヒューマンエラーの話軽く。エラー要因のパターンに組織としてどう対応すべきか。
2013-03-01 13:43:25ヒューマンエラー防止策:ミッションの理解、情報の統制、高圧的な指示・監督は×。事故は30年で風化し再発事例多い。事例に基づく危険予知トレーニング。三菱重工の過去の失敗を学ぶ事例>タービン事故時のものを社の博物館内に展示。繰り返しの啓蒙必要。
2013-03-01 13:45:59消化器:必要動作の慣習化。ボランティアを含むスタッフの本来仕事>疲労をおこさせない勤務時間管理、急速。単独行動・単独判断の回避(ダブルチェック)。
2013-03-01 13:48:27次は事故・トラブルの責任について軽く。組織(主宰者)の責任4つ。 危険予見義務:下見、過去事例把握(例えば山岳事故はほぼ発生場所が決まっている)ほか。危険回避義務:安全教育、判断できる指導者ほか、生命維持の最優先。
2013-03-01 13:52:57重大事故の後始末:まずは道義上の責任、非がなくとも被害者本人・家族への謝罪。民事・刑事裁判の判決とは別。それが双方の怨念を少なくする最善の方法。ほか。
2013-03-01 13:57:35自然体験に関する法律:13くらいリストアップ。例えば、善意でも自分の薬を他人にあげない。組織が出すのも厳禁。例えば、参加費とるばあいは、安全が前提。例えば、スキーを貸してあげること。個人情報、事故時の公開×。
2013-03-01 14:00:57次は「知的財産の保護」。作家だけも問題ではない。子どもの書いたものも同様。資金を出した依頼者の権利は、きちんと知っておくべき。有名人の場合など。私有建造物。
2013-03-01 14:05:11免責同意書の違法性の解説。やってはいけない撮影行為。記者会見のツボ。など。いやあ、知らないことが多い。実際にあった事例での記者会見対応は、事前にシミュレーションしていたのが役立ったとのこと。
2013-03-01 14:10:08山の事故事例、対策などのお話。井上さんは、山をされているので、山岳救助にも携わっていたことがある。プログラム構成を考えるうえでも役立つ、集団登山の安全対策の数々。
2013-03-01 14:17:05