シャムロックの軍用機講座#7 「F-2支援戦闘機」

エメリア共和国空軍第8航空団のマーカス・ランパート中尉による航空機のお話であります。 今回は航空自衛隊支援戦闘機F-2を取り上げています。 色々と不遇な機体ではありますが、国内外問わず非常に人気の機体です。 非常に高い対艦攻撃能力を持っていることで知られていますね。
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マーカス・ランパート @Marcus_AC6

さて、今日もまた軍用機の話をしようか。新しくフォローしてくれた皆には、僕が普段どんなものに興味を持っているのかを知ってもらいたい。

2013-03-04 21:48:22
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

前回の軍用機の話は秋山君がまとめてくれている。 http://t.co/U8ZggBgVgm これだな。軍用機に興味はあるけどどんなものなのか知らない人向けに、ある程度分かりやすく話してるつもりだ。よかったら参考にして欲しい。

2013-03-04 21:50:29
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

今回話すのは、航空自衛隊のF-2について。現用機の中では、僕の中の人が一番好きな機体らしい。エースコンバットでも04以降は常連だね。

2013-03-04 21:52:33
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

F-2は、日本とアメリカが共同開発した航空自衛隊の戦闘機だ。共同とはなっているが、アメリカは開発の元になったF-16の設計図などを提供しただけで、事実上日本独力での開発となっている。

2013-03-04 21:55:35
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

@karasumasouichi ああ、任せてくれ。と言っても初心者向けに噛み砕いて話すから、あまり深いものではないが…

2013-03-04 21:56:30
烏丸蒼一@二輪入道💉💉💉💉⚡ @KarasumaS1

@Marcus_AC6 マーカス先生の説明ならF-2ファンを増やせますよ

2013-03-04 21:58:02
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

F-2の開発を担当したのは三菱重工。ただし細部の設計や部品製造など末端も含めれば、他にも日本の航空機製造メーカーが多数関わっている。まさに日本の航空技術の粋を結集して開発された訳だ。

2013-03-04 21:58:52
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

F-2は初飛行は1995年、2000年に最初の量産機が青森県三沢基地の第3飛行隊に配備された。現在は三沢基地の第3飛行隊、第8飛行隊、それから福岡県築城基地の第6飛行隊に配備されている。試作機は岐阜県岐阜基地にてまだテスト飛行に使用されている。

2013-03-04 22:02:26
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

本当は宮城県松島基地の第21飛行隊にも配備されていたんだが…これについては、後で話そう。

2013-03-04 22:03:08
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

さて、F-2はF-16を元に開発された機体だが、その中身は完全に別物と言っていいほどに再設計され、高性能なものに仕上がっている。具体的な違いを述べていこう。

2013-03-04 22:05:24
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

まず、F-2はF-16よりも主翼を拡大した。翼を大きくしたんだ。これは旋回性能を上げる効果がある。それから、主翼を拡大したことや後述する様々な改修によって増加する重量を最低限にするため、軽くて頑丈な炭素繊維複合材を使用した。これは要するにカーボンだ。

2013-03-04 22:13:01
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

さらに、エンジンをより高出力なものに換装。レーダーなど電子機器も日本が独自に開発したものに改められた。他にもインテークというジェットエンジンの空気の取り入れ口の形状変更など、最初に言った通りF-16とは見た目が似てるだけの別物に生まれ変わっていった。

2013-03-04 22:16:45
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

そして、F-2最大の特徴が搭載する武装。F-16はそのままでもミサイル、爆弾と多種多様な兵器を搭載できるが、F-2は世界でも類を見ない、対艦ミサイルを一挙に四発搭載することが可能になった。

2013-03-04 22:19:34
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

この対艦ミサイル四発というのは、世界でも単発機(エンジンが一基だけの機体)としてはもはや異常なほどの搭載量なんだ。しかもF-2の航続距離は長く、基地から発進して敵を叩いて帰還する際、発進した基地がもし何らかの理由で着陸できない場合、さらに向こうの基地に行って着陸できる。

2013-03-04 22:23:02
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

F-2が凄いのはそれだけじゃない。各種改良の結果、開発元になったF-16はもちろんのこと、かつて最強とすら呼ばれたF-15すらも圧倒できる空戦性能を秘めている。

2013-03-04 22:25:43
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

これはF-2が小さく軽い機体に大出力のエンジンを搭載し、さらにCCVという日本独自の飛行制御の技術により軽快な運動性能と抜群の加速力を持っているからだ。

2013-03-04 22:27:24
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

実際に自衛隊の中でF-15とF-2がドックファイトを行うと、F-15はF-2の軽快な動きに振り回されているそうだ。また、米軍のF-16との訓練においてもミサイルの性能差があるにも関わらず、F-2はF-16を相手に好成績を収めているという話だ。

2013-03-04 22:30:39
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

また、F-2は本来は敵の艦隊や地上部隊を攻撃するための機体なんだ。艦隊には対艦ミサイル四発の重武装で脅威となり、対地爆撃においても非常に高い命中精度を記録している。

2013-03-04 22:33:33
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

どのぐらい高い命中精度なのかと言うと、誘導装置もないただの爆弾を、走っているバス(空から見たら豆粒みたいな大きさしかない)に、直撃させた。

2013-03-04 22:35:11
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

そんな恐るべき高性能を誇るF-2だが、開発には時間がかかってしまった。良いものには時間がかかるのは当たり前のことなんだが、何しろ航空機の開発は時間がかかればかかるほど金がかかる。

2013-03-04 22:37:17
マーカス・ランパート @Marcus_AC6

しかも、F-2は開発途中に何度か主翼のヒビ割れや異音の発生、部隊配備後もレーダーが上手く動かないといった不具合に見舞われた。機体の値段も高騰し、1機120億円という大変なものになってしまったんだ。

2013-03-04 22:40:24