東京都教育委員、就任にあたって

新たに今月から東京都教育委員となった乙武洋匡が、就任にあたって現在の思いを綴りました。
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NHK@首都圏 @nhk_shutoken

【ニュース】作家で元教員の乙武洋匡さんが東京都教育委員に就任し猪瀬知事から辞令が交付されました。乙武さんは「少数派であることで、生きづらさを抱えている子どもたちのために何ができるかという視点を忘れずに、現場の教員や子どもたちの現状にそった施策を考えたい」と話しています。 #nhk

2013-03-08 17:23:44
乙武 洋匡 @h_ototake

お、昨日の辞令交付式の様子が動画でアップされています。あ、でも任期は2年間ではなく、4年間の誤りです! Reading:乙武洋匡さんが東京都の教育委員に NHKニュース http://t.co/QTsddCoDvw

2013-03-09 12:10:54
乙武 洋匡 @h_ototake

1.今月8日(金)、東京都教育委員の辞令交付式があり、猪瀬直樹都知事から発令通知書を受け取った。1956年に現行制度となって以来、史上最年少での就任となるそうだ。ここで、あらためて活動への思いを記しておこうと思う。 http://t.co/OZerHOqOlF

2013-03-10 21:19:02
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乙武 洋匡 @h_ototake

2.まず大切にしたいのは、5年間にわたる教育現場での経験だ。2005年からは2年間、東京都新宿区教育委員会非常勤職員「子どもの生き方パートナー」として、区内の小・中・特別支援学校を訪問した。2007年からは3年間、杉並区立杉並第四小学校教諭として、23人の子どもたちを担任した。

2013-03-10 21:24:39
乙武 洋匡 @h_ototake

3.教育界は、現状を顧みずにあれこれと欲張るきらいがある。IT教育も必要だ、英語教育も必要だ、道徳教育も必要だ――もちろん、その通りなのだが、それらを子どもたちにしっかりと指導する人材や予算を十分に確保しないまま、「やらなければならないこと」だけを次々に増やしてしまう傾向にある。

2013-03-10 21:29:20
乙武 洋匡 @h_ototake

4.あるベテランの先生の言葉。「昔の教師は、子どもたちと向き合うのが仕事だった。それがいまの教師は、書類と向き合うのが仕事になっている」――現場の教師たちは、多くの荷物を背負わされすぎているのだ。委員のなかに現場での経験がある人は少ない。そうした視点は、忘れずに発信していきたい。

2013-03-10 21:33:29
乙武 洋匡 @h_ototake

5.次に生かしたいのは、マイノリティとして生きてきた経験だ。僕は生まれつき手足がない身体障害者として生きてきた。多くの人とは異なる肉体を与えられたことで、つまり「少数派=マイノリティ」として生きてきたことで、多くの人には必要とされない特別な努力や工夫を求められる場面が多くあった。

2013-03-10 21:36:38
乙武 洋匡 @h_ototake

6.だが、マイノリティとは身体障害者のみを指すわけではない。身体以外に障害のある子どもたちや、言語や国籍において少数派である子どもたち。さらには性同一性障害などセクシャリティの問題もある。学校という場所は、「大多数」に合わせてつくられているため、少数派には生きづらい場所でもある。

2013-03-10 21:38:58
乙武 洋匡 @h_ototake

7.本来ならば、先述したような特性はたんなる「違い」であり、数の多い少ないという問題に過ぎないはずだ。だが、現状では「違い=ハンデ」となってしまっている。少数派であることで生きづらさを抱える子どもたちの心に少しでも寄り添い、その苦しみに目を向けていくことができる存在でありたい。

2013-03-10 21:40:57
乙武 洋匡 @h_ototake

8.そして、忘れてならないのは保護者としての視点。僕が任命されるまでの委員は、70代が1名、60代が3名、50代が1名という構成だった。そこに、30代の僕が加わることとなる。5歳と2歳の息子がいる「現役子育て世代」であるからこそ、見えてくること、発言できることがあるはずだ。

2013-03-10 21:42:16
乙武 洋匡 @h_ototake

9.教育委員という責務の大きさに、あらためて身が引き締まる思いでいる。「元小学校教師として」「マイノリティとして」「現役子育て世代として」――他の委員にはないだろう3つの視点を意識して、東京の教育と向き合っていくつもりだ。(了) http://t.co/RSDXpBqd20

2013-03-10 21:43:42
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