航空兵力の話?

航空兵力(の突破力)がドクトリンに与える影響って多分こんなもん?といった感じのお話。 尚、当方は(殊懲罰的ニュアンスの強い)敵地攻撃論に賛意を抱いてはいませんのであしからず。
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錆猫 @Nyar_Horten

多分、欧州は陸続きなので核も含む長距離火力投射後、即制圧部隊が浸透してくる。その為悠長な防空戦より高速で浸透して来る敵戦力(の重心)を叩くことが主体になる。要するに攻撃機が主力。ついでに言えば、欧州の軍用機の対空/対地の比率は大雑把に4対6(90年代頃の話ですけど

2013-03-02 02:43:39
錆猫 @Nyar_Horten

例えば米国は本土から欧州までを防空網として利用できる、言換えれば戦闘機は火力の低い一発屋的なものであっても其れを多層的に配置する事で防空の為の広大な縦深を確保する事は比較的容易と見ていいと思うのです(戦場が欧州で留まる前提なら、戦闘機は攻撃機的に利用されるでしょうけど

2013-03-02 02:50:10
錆猫 @Nyar_Horten

(火力が低いと敵撃破が困難で且一機当りの制圧面積が狭くなる乃至遊兵となる割合が増える(弾撃ち尽くしたら只の飛行機)、観察力が低いと敵との接触が難しく出撃したけど敵の妨害すら出来ませんでした=縦深としての用を成してない、てな事が考えられるんじゃないかと)

2013-03-02 03:11:06
錆猫 @Nyar_Horten

何というか、航空兵力の本領は敵重心への直接的な影響力≒打撃であり、一見派手な空中戦闘(に於ける攻撃対象の軍用機)は重心ではなく極端な話刺身のつま的任務な訳で、その辺りを基に話をすれば攻撃機としての資質のある機体を迎撃主体で使うのは勿体無く見えるのは宜なる哉と思わなくはないの

2013-03-02 03:45:13
錆猫 @Nyar_Horten

ドゥーエは大雑把には、航空兵力は攻撃的に扱うべき戦力であり、防御的に扱う場合はその為に掛る労力は戦力節用の原則に反する可能性が高いと示唆していたり

2013-03-10 14:53:18
錆猫 @Nyar_Horten

一般に攻撃は能動的行動、防御は受動的行動で攻撃の後手に回る(可能性が高い)とされる。大雑把には、攻撃側の意図を知るのには時間がかかり、知り得た意図を元に防御側が行動を起す許可を得た時には攻撃側はその準備を進めており、結果として防御側は出遅れた状態で対処を始める事になる、多分

2013-03-10 15:12:32
錆猫 @Nyar_Horten

(例えば、発案→検討→準備→行動といった感じのサイクルがあるとして、防御側が攻撃側の意図を概ね明確な形で知るのは行動が具体化し始める準備の段階が大半かと。そこから攻撃側と同じサイクルを始める訳ですから、当然行動は後手に回る(距離分ほど緩和される可能性はある)、といった感じ?)

2013-03-10 15:18:05
錆猫 @Nyar_Horten

(それ以外にも、攻撃側は攻撃地点と開始時刻、主攻助攻を(一定のパターンはあるものの)自由に選択する事ができ、逆に防御側はそれらを予測は出来ても確信を得る事が出来ないので戦力分散、或は空振りの危険性が生じるよね、と)

2013-03-10 15:32:26
錆猫 @Nyar_Horten

そして、航空兵力は元々機動的という特性を持つ。行動半径内で且拠点さえあればという制約こそあるものの、その速度は他軍種を圧倒しており、一旦行動を起された場合、それを阻止する事は難しいと考えられる。防御側が事前に展開するにしても、前述の理由から恐らく有効な対応は難しいのではないかと

2013-03-10 15:35:44
錆猫 @Nyar_Horten

攻撃的に運用される航空兵力を同じ速度を持つ航空兵力で迎撃するにしても、先手を打たれた分ほど縦深=敵戦力を減衰させる為の空間乃至火力が薄くなり、恐らく防御側は攻撃側を阻止する事は叶わない。ドゥーエの主張は恐らくそういう事を示唆しているのだろうな、と

2013-03-10 15:38:53
錆猫 @Nyar_Horten

(例えばフォークランド紛争に於ける英艦隊の防空戦。同程度の航空兵力同士、加えて英側は艦船による防空火力を持ちつつも、アルゼンチン側の航空攻撃を阻止する事は出来ず、一定の損害を蒙っていますし)

2013-03-10 15:45:07
錆猫 @Nyar_Horten

多分、こんな感じの前提をもった上で、先手を打たれると即本土決戦で尚且つ縦深に乏しい環境下にある国は、(殊攻撃側の核使用の可能性が有る場合に於いては)防御的なドクトリンを採り難いんじゃないかと(逆に斬り込んで自身の縦深を確保しようとするんじゃないかな、と)

2013-03-10 15:48:31
錆猫 @Nyar_Horten

日本の場合は海という障碍(によって事前展開する為の拠点や航空攻撃に連携する戦力の行動に制限が課せられている)のおかげで多少緩和されてはいますけど。…敵地攻撃能力というか上陸部隊を叩く能力を持つ事で敵のリソースを削れれば防空の負担も減るよね、って辺りなんかなぁ、と

2013-03-10 15:52:37
錆猫 @Nyar_Horten

(そいえば昼の話。一旦行動はじめた航空兵力の阻止が難しいってのは、先の尖閣に於ける領空侵犯の件を鑑みると分り易いんじゃないかと。ついでに言えば、同じ侵犯でも海より空の方が危険視されるのもその辺りが理由やよ、と)

2013-03-10 18:56:40
錆猫 @Nyar_Horten

そーいや日曜のネタの補足、フォークランド紛争。アルゼンチン空軍の攻撃的ミッション445ソーティ(のべ445機が出撃)の内、272ソーティが目標に到達(多分、対艦対地両方の数と思われ)。英シーハリアーのCAPは1100ソーティ以上で撃墜は20機

2013-03-12 19:48:16
錆猫 @Nyar_Horten

英側の被害はピケット艦か、上陸支援の為艦隊から離れた艦船が主であるとはいえ、アルゼンチン側の不備等を加味して考えると防空任務の効率の悪さが何となく読取れるのではなかろうかと(有効無効という話ではなく、効率の話で)

2013-03-12 19:51:01
錆猫 @Nyar_Horten

(ちなみに、先の呟きの元ネタは、原書房「現代航空戦史事典」。多分絶版だけど、之に湾岸戦争等を加筆した「スミソニアン 現代の航空戦」ってのは、多分今でも入手出来る筈)

2013-03-12 19:57:04
錆猫 @Nyar_Horten

床の上を転がる玉も、いずれは止まる。止まるまでの距離を短くしようとすれば、玉が転がる経路上に抵抗を生じさせるものを置けばいい。抵抗が大きければ少量で、小さければ大量に。ちなみに、逆に元々の距離が短ければ、より大きい抵抗を配置する必要がある。て事を朝日新聞読んで思ってみたり

2013-03-17 10:18:53