アインシュタインの日本での講演の日本語の記録について 大栗先生の質問

CalTechの大栗先生が,アインシュタインの日本での講演の日本語の記録について質問をしておられます.アインシュタイン・ペーパー・プロジェクトという、アインシュタイン研究の1次資料の決定版に関係する大事なご質問でしたので,まとめておきました.
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大栗博司 @PlanckScale

アインシュタインの書類を整理して、年代ごとに出版しているアインシュタイン・ペーパー・プロジェクトのリーダーのダイアナ・ブッフバルドさんから、アインシュタインの日本での講演の日本語の記録について相談を受けました。

2010-09-03 16:16:15
大栗博司 @PlanckScale

1922年の12月に京都大学を訪問したアインシュタインは、講演の直前に西田幾多郎から相対論を作り上げた経緯について話すよう頼まれました。

2010-09-03 16:17:51
大栗博司 @PlanckScale

「それはそう簡単ではない。けれどもし自分にそれを話してくれということなら、そうしましょう。」と言って始めた講演は、科学史の貴重な資料なのだそうです。

2010-09-03 16:18:56
大栗博司 @PlanckScale

この講演のドイツ語原文は残っていませんが、石原純による忠実な(とされる)日本語訳が発表されています。

2010-09-03 16:19:46
大栗博司 @PlanckScale

この日本語訳は何度か英訳されていますが、ブッフバルドさんは満足されずに、私に相談されました。

2010-09-03 16:20:28
大栗博司 @PlanckScale

問題は、アインシュタインが、マイケルソン‐モーレーの実験をどの程度知っていたのか、またそれにどの程度影響されたのか。

2010-09-03 16:21:38
大栗博司 @PlanckScale

以下、石原純訳:「私はそこでどうにかしてこのエーテルの地球に対する流れ、即ち地球の運動を実証してみたいと考えました。(中略)」

2010-09-03 16:22:37
大栗博司 @PlanckScale

「そこで一つの光源からの光を適当な鏡で反射せしめ、地球運動の方向とこれに反する方向とに従って、そのエネルギーに差があるべきことをよそうし、二つの熱電堆を用いて、これに生じる熱量の差によって試そうとしました。」

2010-09-03 16:24:02
大栗博司 @PlanckScale

「この考えはちょうどマイケルソンの実験におけるものと同様でありますが、私はまだこの実験を十分に明らかにはしなかったのでした。」

2010-09-03 16:25:08
大栗博司 @PlanckScale

質問1:「この実験」とは、アインシュタインの想像した実験のことか、マイケルソンの実験のことか。

2010-09-03 16:25:48
大栗博司 @PlanckScale

質問2:「十分に明らかにはしなかった」とは、「細部まで考えつくさなかった」ということか、「発表しなかった」ということか。

2010-09-03 16:26:37
大栗博司 @PlanckScale

アインシュタイン・ペーパー・プロジェクトは、アインシュタイン研究の1次資料の決定版なので、うかつには答えられないと思って、ご相談しています。

2010-09-03 16:27:23

コメント

ryugo hayano @hayano 2010年9月3日
まとめるのがちょっと早すぎました. ---------------- @PlanckScale この文章は次のように続きます: @PlanckScale 「しかし私がまだ学生としてこれらの思考を自分にもっていたときにこのマイケルソンの実験の不思議な結果を知り、そしてこれを事実と承認すれば、おそらくはエーテルに対する地球の運動ということを考えるのは私たちの誤りであろうと直感するに至りました。」
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