『福島民報』山下俊一氏関連記事 第3回

今回は、山下俊一氏が福島県立医大に到着する所から、講演が始まったころまで。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

山下俊一氏関連記事第三回 第二部 安全の指標(3) 研究者の苦悩 予想されていた批判 | 東日本大震災 | 福島民報 http://t.co/oWL0w1St2f

2013-03-15 16:39:58
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

1 山下俊一氏が福島県立医大に到着したのは、記事によると2011年3月18日16時過ぎ。すぐに、松田氏、高村氏と3人で医大スタッフに3人は放射線の基礎知識、被ばくのリスクなどを伝えた上で、福島医大の放射線量を示しながら大量被ばくの心配はないことを強調した

2013-03-15 17:02:11
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2 「医療スタッフが逃げ出したら終わり。腹を据えて頑張れ」。山下はげきを飛ばした。緊張で極限状態だった福島医大だが、当時、山下の言葉を聞いたスタッフの多くは「この瞬間、医大に踏みとどまることを決意した」と振り返る。

2013-03-15 17:02:47
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

3 19日、山下と高村は福島市の県自治会館内にある県病院局で佐藤雄平知事と面会。山下氏は空間放射線量の測定結果から、100ミリシーベルトには達しないことを説いた。「このくらい(の線量)じゃ、心配はいらない」と助言し、佐藤知事が差し出した手をしっかりと握り返した。

2013-03-15 17:04:25
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

4 山下氏と高村氏は、その日のうちに「福島県幹部」とも面会し、福島県の放射線健康リスク管理アドバイザーへの就任が決まった。県は2日前の17日に原発事故に対応する相談電話を設けたが、原子力に詳しいOBをかき集めて対応していた。3本しかない電話回線は鳴りっ放しだった。

2013-03-15 17:07:00
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

5 福島県の原発事故に関する相談電話は、多い日には450件を超え、1時間で20件近い問い合わせがあった。県は放射線が健康に及ぼすリスクを住民に説明できる専門家を求めていた。

2013-03-15 17:07:35
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

6 山下氏とと高村氏の最初の仕事は就任直後の記者会見だった。自治会館内で報道陣の取材に応じた。「福島市の放射線量が上がっているが大丈夫なのか」「国の屋内退避指示の判断は正しいのか」。矢継ぎ早に質問が飛んだ。2人は放射線の健康影響について、「全く心配ない」と繰り返し答えた。

2013-03-15 17:08:37
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

7 山下氏と高村氏が「心配ない」と答えたのは、空間線量から住民が100ミリシーベルトを超える放射線を浴びることはないと分かっていたからだ。翌日からは「原発事故の放射線健康リスク」と題した講演会を次々とこなし、記者会見と同じ言葉を重ねた。

2013-03-15 17:09:28
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

8 ただ、県職員の1人は当時の山下氏の言葉が今でも耳に残っている。「いずれ、(自分たちに対する)批判は出てくるよ」。その懸念は日を追うごとに現実となっていった。 以上、『福島民報』の記事紹介終了。

2013-03-15 17:10:16
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

9 以下、感想と疑問点。今日の記事で最も重要なのは、「100ミリシーベルトを超えないから、問題ない」という説明の仕方。山下俊一氏も高村昇氏も、意図的に空間線量の数字を引用し、説明している。質問に対しても、空間線量で答えている。

2013-03-15 17:12:30
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

10 おそらく今後の記事に出てくるだろうが、3月下旬から4月19日までの山下俊一氏は、空間線量で年100ミリシーベルト、毎時100μシーベルトを基準に話している。100μだと、単純計算で外部被曝は年876ミリになってしまう。後に訂正した毎時10μだと、年87.6ミリになる。

2013-03-15 17:16:43
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

11 この時点で、飯舘村や浪江町津島地区、川俣町山木屋地区では、毎時10μを超えている。年100ミリと毎時10μだと、避難地域を拡大しなければならない。また、福島市も一時20μを超えているので、「すでに健康影響が出るほど大量に被曝したのではないか」という不安を抱える人が多かった。

2013-03-15 17:19:18
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

12 つまり、この3月18日から1ヶ月間、山下氏は毎時10μとさえ言うことができなかったのではないか?記事中にあるように、山下氏の意識は「医療スタッフが逃げ出したら終わり。腹を据えて頑張れ」という言葉にあるように、避難させないためにはどうしたら良いかにあったのではないか?

2013-03-15 17:21:32
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

13 疑問は、山下氏が空間線量を使って、「100ミリシーベルトまで大丈夫」と説明していること。通常、医療関係者に対してならば、原子力緊急事態の中では、甲状腺等価線量を使用すべきではないか?当然、そうすると年齢別にリスクが異なることも説明する必要が出てくる。

2013-03-15 17:26:28
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

14 しかし、3月21日講演記録を確認しても、山下氏は子どもについての質問の返答で、「一時間100μまではどんどん外遊びさせてよい」と答えている。空間線量100μで、しかもヨウ素が大量に含まれている段階で、この数字は医学的に正しいか?

2013-03-15 17:28:50
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

15 知事に対しても、単純に空間線量100ミリで語っているようだ。「このくらい(の線量)じゃ、心配はいらない」と助言した、とあるが、後に計画的避難区域に指定された場所では、そこにとどまれば外部被曝年100ミリを超える場所もあったのに、だ。

2013-03-15 17:36:36
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

16 この段階の、この発言の理由として考えられるのは、山下氏の発言が「住民に安心を与えること」を目的にしていたからではないか、と私は推測している。はっきりしない不安を抱えるよりも、避難をするよりも、安心させること。それが山下氏の、科学的に正しいとは言えない発言の理由だったのでは?

2013-03-15 17:39:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

17 さて、今回の記事について、もう一言だけ触れたい部分がある。3月17日に開設された県の、原発事故への相談電話だ。この電話は、19日前もその後も、実際に掛けた人から私が聞いた評判は、最悪だった。まず、つながらない。不安を抱え、相談したい人は多数いたのに、回線が少なすぎた。

2013-03-15 17:42:04
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

18 その結果、県に相談電話を掛けても、まずつながらない、という話を多数聞いた。そして、ようやくつながると、電話で対応した相手は、不安を感じる相談者を愚か者扱いするような対応で、「この程度で心配するなんて、普通じゃない」というような答え方だったという。

2013-03-15 17:45:08
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

19 また、相談者が食い下がると、電話の向こうで、「この人、こんな馬鹿なこと言ってるんだよ」と周囲の人に笑いながら話し、周囲からも笑い声が聞こえてきたという。これは、複数の人から同様の話を聞いたので、それほど珍しい対応ではなかったのだろう。

2013-03-15 17:47:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

20 私は、いったい誰がそのような、リスクコミュニケーションとしても最低な、不信感だけを増幅するような対応をしたのか、疑問だった。しかし、この記事で疑問は解けた。対応者は県の「原子力に詳しいOB」、つまり原発誘致に協力してきた人たちなのだ。いわば「原子力ムラ」の住人なのだ。

2013-03-15 17:50:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

21 山下俊一氏は、そのような、最低の対応者の後任として迎えられたのだ。山下氏には、最初から、過大な希望が掛けられていたのだ。その責任は、山下氏だけに帰するわけにはいかない。事故以前の福島県の原子力に関する姿勢、人材の養成などの失敗も影響しているのだ。

2013-03-15 17:52:50
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

22 そうそう、一つ、大事なことを忘れていた。山下氏、高村氏とともにアドバイザーになった、広島大学から来た神谷研二氏について、なぜか名前さえも出てこない。不自然すぎる。確かに、3月中は、神谷氏は講演等の活動をしていないのだが、言及がないのはおかしい。

2013-03-15 17:57:24