『ドラゴンボール』のバランス感覚

「一見ひたすら敵を倒すだけの漫画に見えて意外に一筋縄ではない」 『ドラゴンボール』のバランス感覚やその面白さについて語り合うある日のTL。
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あでのい@夏コミ新刊委託通販中 @adenoi_today

@Rin_Subaru ドラゴンボールって心の内面をクローズアップする手法をほぼとらないから分かりにくいですけど、意外にステロタイプでない複雑なキャラ設定がなされてますよね。

2013-03-17 00:45:53
すばる @Rin_Subaru

@houtou_trip20 ピッコロさんとかキャラ設定時点で顕著で、「神と魔王の分裂・統合」とか、「魔王の子が長じて少年との師弟愛を築く」とか、悟空やチチとの距離感含めて絶妙なんですよね

2013-03-17 00:47:52
雪見バーガー @H926

@Rin_Subaru @houtou_trip20 戦いは悲しみしか生まないとか傷つく人がいるから悪であるとか、でも正義のための戦いなら許されるとか、そういう戦いへの否定も正当化もないけれど、ちゃんと戦うことに対する哲学があってずっと根底に流れているのですよね。稀有な作品です。

2013-03-17 00:48:08
雪見バーガー @H926

@Rin_Subaru @houtou_trip20 魔王の子と勇者の子同士でもあるという>ピッコロ(マジュニア)さんと悟飯 ほんとあそこら辺は絶妙。すごい。面白い。

2013-03-17 00:52:13
すばる @Rin_Subaru

.@H926 @houtou_trip20 そもそも悟空は「武道家」なんだというのをしっかり描いてますよね。楽しんで戦ってたらいつの間にか最強になっちゃった、っていうのがなんか悟りっぽい。それを見送るベジータの言葉は、むしろ変わった自分自身の受容にも見えますね

2013-03-17 00:52:28
あでのい@夏コミ新刊委託通販中 @adenoi_today

@H926 @Rin_Subaru 「否定も正当化もされてない」という所がまさになんですよね。悟空にせよベジータにせよ悟飯にせよ皆戦う動機がそれぞれ違って、それぞれに良い面も悪い面も両方克明に描かれるけど、それらに対する明示的な価値判断はなされない。だからこそ逆に深いという。

2013-03-17 00:52:57
すばる @Rin_Subaru

@H926 @houtou_trip20 最初チチはピッコロと悟飯の関係にいい顔してなかったのに軟化していくのも、悟飯を軸に心の動きや交流がうかがえてすごくいいですね。悟空は完全な楽しい戦いの求道者で、ライバルだったベジータやピッコロの方が丸くなっていく対比も

2013-03-17 00:55:24
すばる @Rin_Subaru

@houtou_trip20 @H926 その中でフリーザやセルみたいな、周りを犠牲にする邪悪に関しては断固否を突き付けて戦いで決着をつける潔さもですね。しかし戦いに赴く理由はやっぱりみんなそれぞれ違ったり、かなりグラデーションがある

2013-03-17 00:57:21
雪見バーガー @H926

@houtou_trip20 @Rin_Subaru 一見すると最も利己的に戦うということを行なっているミスター・サタンの人間臭さ、戦闘力ではなく彼の人間力こそが最終的には世界を救う辺りとかも実に面白い。

2013-03-17 00:57:55
すばる @Rin_Subaru

@H926 @houtou_trip20 これはゲーム版のオリジナルシナリオですが、ミスターサタンはブロリーも手懐けたり、実は戦いだけじゃない人間力の深みとか力をよく表現できた作品ですね。アニメスタッフもそこら辺はかなり理解していたから、バーダックというキャラを作れたのかも

2013-03-17 01:01:49
あでのい@夏コミ新刊委託通販中 @adenoi_today

@H926 @Rin_Subaru 変な話、Z戦士って要するにピーターパンなんですよね。だから最初から大人のヤジロベーだけはどんなに強くても飛べないw でそんなピーターパン=子供の物語で最後に地球を救ったのがサタンの「敵との交渉」と「大衆の煽動」という大人のメソッドだったという。

2013-03-17 01:02:33
すばる @Rin_Subaru

@houtou_trip20 @H926 極端な話、セル編でミスターサタンがインチキだとばらされて彼が失墜したら、最後の元気玉は失敗していたわけです。ミスターサタンの虚業が最後の決め手になる。でも、ブウとの交流から彼がただのいんちき人間ではないと読者はもうわかってる、と

2013-03-17 01:05:32
雪見バーガー @H926

@Rin_Subaru 母親になった後のチチとか、ミスター・サタンとかビーデルとか、読者にウザがられるように描いてウザがらせた後でひっくり返すのがまたいいんですよね。好感を抱くようになってから最初ウザいと思っていた部分を思い返す・読み返すと印象がまた違ってきたり。

2013-03-17 01:06:14
すばる @Rin_Subaru

@H926 鳥山先生って悟空に「父親としてはどうも」とかネガティブなところを言っちゃったりするし、そういうシビアなところは冷静に見ていて、でもそのシビアなところを魅力に変えちゃう、っていうとこがありますね

2013-03-17 01:08:10
雪見バーガー @H926

@Rin_Subaru @houtou_trip20 ミスター・サタンの描き方って凄く丁寧ですよね。16号との会話とかも好きです。最初は正直、何のために出てきたのか全く分からなかったのですが、終わってみるとこんなに重要で魅力的なキャラクターはいない。凄くやられた感じです。

2013-03-17 01:09:35
すばる @Rin_Subaru

@H926 @houtou_trip20 丁寧だし、存在自体がドラゴンボール世界に対して、いろいろ批評的といったらあれですが、巧妙に効果を発揮してる立ち位置でもありますしね

2013-03-17 01:12:18
あでのい@夏コミ新刊委託通販中 @adenoi_today

@Rin_Subaru @H926 最初はただの狂言回しだったのがああなったのは、一体どこから予定していたんでしょうねw ドラゴンボールの「一見ひたすら敵を倒すだけの漫画に見えて意外に一筋縄ではない」ところを象徴しているとも言えますね。

2013-03-17 01:12:21
すばる @Rin_Subaru

@houtou_trip20 @H926 そも昔亜人やら超人間が武闘会出まくってたのにサタンにトリックとか言わせてたから、最初は本当にただの雑魚のつもりだったんでしょうね…w サタンが重要性高めていったのは、実は鳥山先生がドラゴンボールの長期連載で疲れてきたからというのもあるかも

2013-03-17 01:15:03
雪見バーガー @H926

@Rin_Subaru 表と裏ってだけではなくて、同じモノも角度を変えると見方が全く違って見えるというのを作品として描写しているんですよね。モノや物事をよく見ているからこその画力、漫画力なのだろうと痛感します。

2013-03-17 01:15:13
すばる @Rin_Subaru

@H926 凄いのは、そういう複雑なところを、世界規模の直球超ヒットエンターテイメントにした、というよりさらには、あれだけ長く続いた超ヒット作品だからこそそういうのを込めることもできた、ということなんでしょうね

2013-03-17 01:16:37
雪見バーガー @H926

『ドラゴンボール』最初っから読み直したくなったけど時間食うんだよなぁこれが。昼休み使って数日かけて皆で回し読むとかがいいかしらん。

2013-03-17 01:27:41
Alpha @a_alpha_m

銀英伝のアッテンボローの、「俺達は国や正義の為に戦ってるんじゃない。伊達と酔狂で戦ってるんだ」的な(゚-゚; 国や正義のための戦争は、悲惨な結末をもたらすことが多いのよね。

2013-03-17 01:31:36
Alpha @a_alpha_m

最初の悪かった頃のピッコロ大魔王にすら、世界征服の目的がちゃんとあるんだよね。「魔王」なんて、「征服したいからするのだ」でも、よさそうなものなのにw ちなみに、ピッコロ大魔王が目指したのは、夜警国家すら廃した、究極の自由主義社会を作ろうとしてたのよね。

2013-03-17 01:42:56
Alpha @a_alpha_m

そういえば、岡田斗司夫の『世界征服は可能か?』で、漫画の世界征服を目論む悪役にはなぜ世界を征服したいのか?というビジョンが無いことが多いけど、ドラゴンボールは全ての悪役にしっかりと個別の動機が設定されている。って話を思い出した。 > http://t.co/xJAu09ItDi

2013-03-17 01:39:23
ウナム日月 @unamuhiduki

どこまで鳥山明が考えてたか怪しいけど、だからこそ鳥山明らしさが出てるとも言えるな

2013-03-17 01:38:45