ジャンルごちゃ混ぜツイノベ集【2012~2013】

まこが書いたツイノベ集。 ジャンルごちゃ混ぜ。
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おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

ガリガリガリガリ……。ありゅとが柱で爪とぎをしています。「こらっ、ありゅと!」「あ、あのね、ごきぶりしゃんがね、がりがりやってたの!」「ありゅとがやってたって知ってるんだからね」「ご、ごきぶりしゃんがいたから、がりがりっておいはらったの!」どうしてもゴキブリの所為にしたいようです

2012-11-06 15:21:27
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「ますたー! おきておきて!」登っちゃいけない、と言われてるのに、ありゅとがロフトの上に登ってマスターをぺちぺちと叩きます。「ますたー!!」「ううん……」寝ぼけて、ありゅとを目覚ましと間違えたマスターの手がありゅとの頭をべたんっ!「ぴっぎゃあぁぁぁぁぁ!!」「う、うわごめんっ!」

2012-11-06 15:45:16
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

もう、自分は誰も好きにならない。そう決めたんだ。なのにさ、なんで気になっちゃうかな、あの人のこと。僕は裁かれることはなかったけど、罪人なのに。好きになる資格なんてないのに。……この雨で消えてしまえ。でも、一度だけ、呟かせてください。「……好き、です」 #書き出し

2012-11-17 17:09:49
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「おーりぇーはありゅとー! おーおぐらーいー! てーんかむーてきのいっぴきうーさーぎー」ああ、アレの替え歌ね。マスターはコーヒーを飲みながら頷きます。なかなかよく出来てるではないですか。しかし、一匹うさぎってなんでしょうか。 #こみらび

2012-12-15 15:40:42
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「……ほうれんそう」ぴのが泣きそうな顔をしてマスターを見上げます。お皿の上にはホウレン草。ぴのが涙をぽろぽろこぼしながら食べました。すると「ぴのはたべなくていい! おりぇがくう!」ありゅとがそれを取り上げ、がばと口に入れました。「おえっぷ」もしかして、二匹とも嫌いなんでしょうか。

2012-12-22 11:26:25
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「かるぴすつくりましゅ」ぴのはそう言って、両手でマドラーを持ちました。マスターはカルピスを適量入れてあげます。「おゆ、いれてくだしゃい」お湯割りカルピスは苦手なんだけど……。折角作ってくれるのですから、そうしましょう。ぴのが初めて作ってくれたカルピス、おいしいかな。 #こみらび

2012-12-30 17:27:31
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

ぐうぅ。「おなかが……すいたのだよ」ありゅふりぇっどはおなかを押さえました。仕方ない、奥の手を使おう。よっこいせ。ありゅふりぇっどはUFOキャッチャーの中に入って、吊り上げてくれるのを待ちます。その人にしばらくお世話になるのです。「われながらいいかんがえなのだよ」そうでしょうか?

2013-01-01 12:43:26
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「ぽ~くはう~さぎしゃん、こ~みら~び~の~♪」ぴのが洗面器のお湯に浸かってゴキゲンです。「ふぅ~。いいおゆでしゅね~」「でも、そろそろ冷たくなってきちゃったでしょ」マスターが換えのお湯を持って、訊いてきました。それをありゅとはじっと見つめています。「ぴのはかわったやちゅだじぇ」

2013-01-05 18:03:46
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「ありがとうございましたなのだよ」親切にしてもらった人の家を、ありゅふりぇっどは後にしようとしました。「あ、待ってありゅふりぇっど。これ、餞別」その人が渡してくれたのはありゅふりぇっどの大好きな千枚漬けです。「お腹が空いたらお食べ」ニホンの人は、優しいです。 #こみらび

2013-01-05 23:29:47
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「いいにおいだじぇ」「いいにおいでしゅねー」マスターがキーマカレーを作っていると、専用のテーブルに向かっている二匹がくんかくんかと匂いを嗅ぎました。グリンピースは自分のに避けておこう。マスターの分のキーマカレーは、いつもグリンピースカレーと化します。 #こみらび

2013-01-08 12:39:08
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「ぷふー! さむいじぇー!」「さむいでしゅねー」ありゅととぴのは二匹でお留守番です。マスターはどこに行ったのでしょう。「ただいま」マスターの声です。二匹は我先にとちょこちょこ玄関に向かいます。「おかえりだじぇー!」「おかえりなしゃーい」「はい、肉まん。みんなで食べよう」

2013-01-09 12:10:17
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「いーとーまきまきいーとーまきまき」「ひーてひーて」「……とれないでしゅ」ありゅととぴのが毛糸で遊んでいて絡まりました。マスターは丁寧に取ってあげます。と、マスターの手がぴのの耳に触れました。「ぺへっ」そういや、この子たち、耳を触らせてくれないなぁ。(続く) #こみらび

2013-01-14 17:17:52
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「ねえ、耳を触るのはダメなの?」「ぽくはますたーとありゅととありゅふりぇっどにならいいでしゅ。だいしゅきなひとにしか、さわりゃせないんでしゅからね」なるほどね。と、いうことは、自分のことは大好きなんだ。マスターが作ったその日の夕食は、いつもよりちょっと豪華でした。 #こみらび

2013-01-14 17:18:01
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「しゃむいでしゅ」「しゃむいじぇ!」二匹がコタツの中に顔まで入っています。出ているのは耳だけ。「雪が降るかもね」マスターが二匹に蜜柑を剥きながら呟きました。「ゆきってなんだじぇ」「白くてふわふわで冷たいものだよ」「かきごおりがそらからふってくるんでしゅか」まあ、そうかも知れません

2013-01-21 20:29:10
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「結局のところ、ありゅともぴのも、男の子なんでしょ?」マスターが訊くと、ありゅととぴのは揃って首を傾げました。「ぽへ?」「え、お、女の、子?」「おとこにょことおんにゃにょこってなんだじぇ?」……どうやら、コミロンラビットには性別なんてものは存在しないようです。 #こみらび

2013-02-03 12:20:34
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「コミロンラビットってさ、正座できるの?」マスターが何気なく訊きました。「できましぇん」「ころがりゅ……」ああ、そうだよね。訊いたのが悪かったよ。マスターは謝罪しながら、紅茶を飲みました。平和です。 #こみらび

2013-02-04 17:23:52
おかみまこ@アカウント移動済 @ComilonRabbit_

「あめだじぇー」「ふってましゅねー……」マスターはお仕事です。途中から降ってきた雨。マスターは濡れて帰ってくるんでしょうか。二匹はとても心配です。マスター、濡れて風邪引かないでね。 #こみらび

2013-02-18 09:57:33
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

「誕生日おめでとう、フォン!」「……誕生日……?」「うん、今日でしょ?」私は一回しか言っていないのに。どうして、ザイルは覚えていてくれたんだろう。私はあまり笑顔が得意でないけれど、精一杯の笑顔を作ってこう言った。「ありがとう、ザイル。大好きよ」 #Loreon

2013-02-18 13:30:55
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

「おにゃかすいたじぇー」「すきまちたね」マスターはお仕事です。お弁当を作っていってくれました。時計の針が全部まっすぐ上になったらお食べ、と言われているのですが……ありゅとのお弁当箱にはもう半分しかありません。つまみ食いしてしまったのです。「ぴの、ちょっとくりぇ」「だめでしゅ」

2013-03-04 10:16:35
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

いつかキミと一緒にって約束したじゃない。待ち合わせはいつもの場所で、石畳の古い映画館でデートって。ね、そんなに落ち込まないで。今から飛び切り明るい声で電話するから。キミの笑い声を聞かせて。

2013-03-19 12:31:03
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

あなたの指の隙間から零れ落ちるのは白い砂。ここは無人島。2人きりなのを判っていて、あなたの腕の内側に飛び込んだ。あなたはこれからどうしたい? そう唇で囁いて。わたしは、無邪気時々悪魔。あなたを惑わせたい。永遠に……。

2013-03-19 12:31:10
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

腕の内側に飛び込んできたのは僕の恋人。久しぶりの、しかも偶然の遭遇。雨の中、彼女は濡れるのも構わず、僕の唇を求める。下唇の柔らかさを感じて、僕は決意した。唇が離れると、僕の口からは笑みと共に自然にこの言葉がこぼれていた。ねぇ、僕と幸せになりませんか。

2013-03-19 12:31:15
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

サイズの合わない指輪を落とした。パパの形見だったのに。自責の念に駆られたけど、それも、あの雨のせいで上がった熱に埋もれた。ツインテールを解いて、ベッドに潜り込む。私は淋しくても死なないうさぎ。パパがいないのに死んじゃわないんだから、それだけは確かだ。

2013-03-19 12:31:21
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

隣の人から、花の香りがした。だが、持ってはいない。「ああ、さっきね、恋人に……」隣の人が泣き出したが、泣き声は僕には届かなかった。あの日、僕も経験したのだ。この香りを。「忘れないでね」笑い掛けた幼き日の彼女。その日から、彼女には会っていない。笑顔の行方は、僕には判らない。

2013-03-19 12:31:26
おかみ まこ@無期限凍結 @Art_Mak0

『拝啓、僕の好きな人。指の隙間から零れ落ちた涙をすくってあげたのは、もう昔の事のようですね。元気にしていますか? どこに行けばキミの笑顔に出会えますか? キミのいない街を見ているのは辛くて悲しいです。この手紙は書き終わったら燃やします。煙と共に、キミのいる天国へ届くように。敬具』

2013-03-19 12:31:32