JAZAシンポジウム 「いのちの博物館の実現に向けて-消えていいのか、日本の動物園・水族館」第2回 於:熊本
熊本市動植物園、駆け足でざーっと回ってきました。いいですね、文化都市という感じ。飼育スペースも比較的広く、パネル解説が充実しています。肥後五鶏、肥後椿の展示なども。
2013-03-24 12:52:42シンポ、第一部が終わって休憩中。基調講演2本はかなりスピードが速く、メモ追い付かず。東京会場とはだいぶ話の内容が違ってローカル。
2013-03-24 15:00:42第二回JAZAシンポほぼ定刻に終わって、市電に乗っています。動物園に関しては、ほぼ論点が出尽くした感が。水族館はまだまだ、という感じです。今回はフロアからの意見が、アンケートの集約、抜粋のみだったのが残念でした。
2013-03-24 17:38:46ではポツポツ、今日の極私的まとめを。私が大事or気になると思った部分だけですし、聞き間違いも多々あると思いますが、ご容赦下さい。
2013-03-24 19:28:18山本会長:このままだと日本の動水無くなっていくのではないかという猛烈な危機感を抱いたから、広報戦略会議から提言を貰った。第一回シンポでは、貴方方の努力が足りないのではないか(と言われ)、対岸の火事と受け取られたのではないか。
2013-03-24 20:14:02山本:上部団体、自治体やオーナーに重要な施設として捉えられていない。全人類の、地球生物多様性の保全に降りかかって来る問題。入園者数、動物園数、動物も減っている。何が起き、どういう方向に進んで行かなければならないのか。
2013-03-24 20:19:30椛田(東海大農、熊本市動植物園再編整備検討委員長):熊本市動植物園と共同研究を20年以上してきた。熊本市は「いのちの水」最優秀賞、日本一の地下水都市だ。動植物園隣接の江津湖は湧水湖。
2013-03-24 20:29:36椛田:生態系は無機システムと生物システムのバランスから成り立つ。地球上には70億を越える人と、牛羊ヤギ豚30億、野生動物がいる。反芻動物はメタンガスを排出。メタンガスをいかに減らすか。整腸作用のあるぶどうやブルーベリーを反芻動物に与える。
2013-03-24 20:38:23椛田:動物園や畜産による排出物(に対して)循環型のシステムを作り上げる(ヤーコンや藺草の実用化進める)。地球上の陸地の25%は砂漠化。スイスは狭い土地を有効活用。全部野草だと頭数飼えないのでホワイトクローバー入っていて、酪農もきちんと行い、観光と生産を両立。
2013-03-24 20:46:42椛田:熊本市はなぜいのちの水最優秀賞になったのか。阿蘇山の4回の大噴火で透水層と不透水層(が出来)、熊本平野の下に大きなスポンジがある。地域資源の活用で、魅力ある「いのちの博物館」の実現を。
2013-03-24 20:53:30本田公三園長:水前寺に開園→江津湖のほとりに移転。水との戦いの歴史で、水浸しになって動物を避難させた。竹島産のニホンアシカ、1951年にはインドから象が。現在も全身骨格を展示。鵜飼にプール、お泊りもあった。
2013-03-24 21:01:27本田:カバ舎の計画、熊本最大のウリに。江津湖を背景に、大型動物に対して熊本で何が出来るか?タンガニーカ湖に伊谷先生と一緒に行った。「カバから江津湖の恩恵を知る」。ホタルの里づくりなど水辺の動植物園として地域特性を生かしたい。
2013-03-24 21:09:38パネルディスカッション
後半パネルディスカッション:木下(司会):文化資源としての博物館、動物園、水族館。上野が出来て130年育てて来た。これからどうすべきかという関心でお手伝い。先に論点整理を。「消えていいのか」とはどのような危機感か。
2013-03-24 21:15:23木下:主として動の話。水は動と違う。1.公立施設であることによる財政難、行政サービスの限界、2.飼育展示動物の減少、収集繁殖の困難、3.社会的地位、存在意義の不安定。JAZA加盟動物園の70%は市立、課題解決のために国立園作ろうの声も。
2013-03-24 21:23:20木下:従来型の維持は困難。動物園が変わらないといけない。上野は在来馬の飼育など方向を模索、舵を切っている。絶滅危惧種の飼育下繁殖は全国の6園が連携。富山市ファミリーパークは里山(の展示で)人と動物の関係を考えている。
2013-03-24 21:34:03木下:今日の熊本よかった。水辺でやることの意味。金太郎飴型が終わって、地域で繋がっていく形の次の動物園像。賑わっている動物園で危機を考えるのは、意味のあること。
2013-03-24 21:37:56木下:基調講演の感想を。/伊谷原一(京大野生動物研究センター):動物園、どこも似通っている。動・水多すぎる。時代に適応した、本当の意味での動物を知った展示を。
2013-03-24 23:32:38遠藤秀紀(東大総合博物館):人間の幸せ、深まっていかないといけない。経済的合理性、テクノロジー、ルール、そういうものがもてはやされるが、便利さやルール、それだけでは人間の幸せを約束するものではない。それぞれの町の動物園、生き物と一緒にたくさんの人間が、この敷地にやって来る。
2013-03-24 23:36:45遠藤:現代社会において実現できる数少ない場所、熊本市立動植物園の写真、いろんな人々、歴史、モノクロの写真、一朝一夕に出来上がるものではない。命のありよう、心の潤いのありよう。これからの未来の動物園、本当に心が豊かなものを。
2013-03-24 23:40:40遠藤:熊本の水、洪水の動物園、365日歩んでいるからこそ。ニッポンパラタナゴ、スイゼンジノリ、場所、地域に根差す。営業的な工夫は誰かがすること。一過性の話ではなく、人の幸せをその地域で。様々な人間、水に根差している、「いのちの博物館」、当たり前のことを言っているだけかも。
2013-03-24 23:43:59