【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】
- karitoshi2011
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0【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】http://t.co/My2iHX3lR0 本書は原発災害に向き合うアカデミズムの反応を福島大と東大からあとづけようとしている。鬼頭秀一氏の論考① http://t.co/itAYYlv7MK に続いて荒木田岳氏の論考を紹介
2013-03-24 19:35:04原発災害とアカデミズム: 福島大・東大からの問いかけと行動
【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より①】
1【『原発災害とアカデミズム 福島大・東大からの問いかけと行動 』より②】福島大の荒木田岳氏(政治学・地方行政)は「大洪水の翌日を生きる」で、当事者としての立場を明確にしながら、問われているのは「生き方そのもの」だと述べている。アカデミズムに倫理が問われていることを述べている。
2013-03-24 19:35:492【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】荒木田氏は言う「福島の現地では、住民らが救援を待っていたが、その手がさしのべられることは今日までついになかった…」「福島の住民に救いの手がさしのべられなかったのは、政府内部では事故後ごく短時間のうちに、「経済的社会的便益や行政上の
2013-03-24 19:36:093【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】「「都合のために住民を被曝させることもやむなし」という決定がなされたからに相違ない」「当時、政府が福島(あるいはその住民)を守るどころか、実際には、福島問題から政府ないし「社会」を守るための「尻尾切り」に必至だったということだ」
2013-03-24 19:36:304【『原発災害とアカデミズム』(合同出版…②】「ここで確認しておく必要があるのは、東京電力はもちろん、政府も福島県も、おそらくはマスコミも、原子炉がすでにメルトダウンを起こし制御不能に陥っていることや、放射性物質が放出され住民に危険が及んでいる事実を明確に把握していたことである」
2013-03-24 19:37:155【『原発災害とアカデミズム』…より②】以上p163以下p164「ようするに状況を理解した上で、自覚的に現地住民の被曝を容認したということである」「原発事故以前から、人間を大切にしない社会であることに問題を感じてはいたが、そのことが疑いようもなく明白になった…」「それは同時に
2013-03-24 19:38:176【『原発災害とアカデミズム』…より②】「筆者が「この世のおわり」の翌日を生きている感覚をもった瞬間でもあった」以下p171-3「そうまでしようとして守ろうとした「社会」とは、いったいどのようなものだったのであろうか。結論からいえば、自身の快楽や幸福のためには他人の犠牲をも」
2013-03-24 19:38:497【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】「厭わないということがまかり通るような社会であった。とりわけ重視されたのは経済である。政府段階から市町村段階まで、原発事故による現状懸念を表明したときにクレームをつけるのはたいがい財界の人物(あるいは医者)であった」
2013-03-24 19:39:088【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】「犠牲を受けいれさせるために利用されるのが、先の山下氏のインタビューに出てきた「リスクと便益を判断」するという観念である」「…この説明は…便益を受ける者と犠牲を受ける者との非対称性を欠落させている。人々を避難させないときに最大の」
2013-03-24 19:39:319【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】「利益を受けるのはだれかを考えれば明白である。つまり、避難しない際のリスクは現地の人々が負担し、便益は域外の、とりわけごく一部の人々が得るようなしくみになっている」(高橋哲哉氏のいう)「犠牲のシステム」そのものである」
2013-03-24 19:39:5210【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】「現存する矛盾の隔離は、地理的にだけ行われているのはない。「トイレのないマンション」と呼ばれる原子力事業は、廃棄物処理の問題を先送りする形で維持されてきた」「これらに見られるのは、「今ここでの快適な生活」のために、目の前から
2013-03-24 19:40:1211【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】「消えればよい、というまさに利己的なふるまいである」「こうした事実が示すように、原発事故問題は原発事故の問題ではない。問われているのは、現在の生活様式であり、生き方そのものである」以上、引用終わり。荒木田氏は福島市渡利地区の
2013-03-24 19:40:3212【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】新居に住めなくなり家族が避難生活を強いられたにもかかわらず、そのローンは払わざるをえず、福島を去ることもできないという立場を明らかにしながら、そこに犠牲になる人々を見捨てつつそれを正当化するシステムを見、それを告発している。
2013-03-24 19:41:0113【『原発災害とアカデミズム』(合同出版)より②】このような倫理性の崩壊が学術にも及んでいる、いや学術がそのような倫理性の崩壊に積極的に寄与している事態の告発―本書における荒木田論考の意義をそう捉える。なお「大洪水の翌日を生きる」は「我が亡き後に洪水は来たれ」という
2013-03-24 19:41:2214【『原発災害とアカデミズム』…より②】ルイ十五世の愛人に由来する西洋の慣用句を踏まえている。同じ慣用句を踏まえてシュペーマンの『原子力時代の驕り』http://t.co/jLyrdrf0by の副題にも。「犠牲」についてはhttp://t.co/sbf6qJqBY3 も乞参照
2013-03-24 19:41:58シュペーマン『原子力時代の驕り』②
宣言文
原子力発電によらない生き方を求めて