HTPとLTP、そしてトラッキングとキューオンリー
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HTPとLTP
HTP(Highest Takes Precedence=最大値優先実行)とLTP(Latest Takes Precedence=直近値優先実行) HTPは光量制御など、LTPはムービングのPAN/TILT制御などに用いられる
2013-03-21 02:17:29それぞれ具体的にはどのように制御されるかというと、マスター1=ch1@40、マスター2=ch1@60とすれば、マスター1,2を両方上げた場合、HTPでは値の大きいch1@60が実行される
2013-03-21 02:17:46それに対してLTPではマスターを上げる順番に依存して、まずマスター1を上げるとch1@40が実行され、そのままマスター2を上げるとch1@60になる。現在から見ると直近のマスター2が実行されていることになる
2013-03-21 02:18:09逆に先にマスター2を上げるとch1@60が実行され、そのままマスター1を上げるとch1@40が実行される。現在から見ると、やはり直近のマスター1が実行されていることになる
2013-03-21 02:18:24つまり、現在の値を決める時にHTPではレベル方向で比較して高いものであるのに対して、LTPでは時間を遡る方向で比較して直近のものになっている。
2013-03-21 02:18:53これは現在の明かりを修正する時も意識する必要があり、HTPチャンネルの修正はレベル方向の修正だが、LTPチャンネルの修正は「いつ」そのレベルにするかという時間方向の修正になる
2013-03-21 02:19:16一般に1つ以上のLTPチャンネルを持つ器具をフィクスチャーと定義する。それに対して1つのHTPチャンネルのみを持つ器具をディマー、複数のHTPチャンネルを持つ器具をマルチディマーと言う
2013-03-21 02:19:39フィクスチャーの例はムービングライト、ディマーの例は調光器(本来の意味でのディマー)に接続されたスポットライト、マルチディマーの例は単色のLEDスクリーンなどが上げられる
2013-03-21 02:19:58トラッキングとキューオンリー
トラッキングとキューオンリー コンソールの記憶・再生方式としてトラッキングとキューオンリーが大別される(切替、混在可能なコンソールもある)
2013-03-21 02:20:16キューオンリーは、マニュアル多段プリセット卓のプリセット面をそのまま記憶するように、それぞれのキューのすべての値のデータを記憶する
2013-03-21 02:20:35例えば明かりがCUE1で1@100,2@100,3@0、CUE2で 1@50,2@100,3@100、CUE3で1@50,2@70,3@100だとすると、
2013-03-21 02:21:46キューオンリーでは、CUE1:1@100,2@100,3@0、CUE2:1@50,2@100,3@100、CUE3:1@50,2@70,3@100とそのまま記憶される
2013-03-21 02:22:05トラッキングの場合はCUE1:1@100,2@100,3@0、CUE2: 1@50,3@100、CUE3:2@70と記憶される(値0と値無しの区別がある)。したがってトラッキング記憶の場合、現在の値を判断するためには、チャンネル毎にキューを遡って、直近の値を見つけることになる
2013-03-21 02:22:32LTPの繰り返しになるが、トラッキング卓で明かりを修正する場合、今のレベルを修正するのではなく、どのキューからそのレベルに修正するかという発想をする必要がある
2013-03-21 02:23:03なお、トラッキング卓のキューオンリーモード、キューオンリーキューは、実際にはすべての値を記憶した上でのトラッキング動作をしている
2013-03-21 02:23:19おまけ
HTPは多分、アナログロックボードの回路に由来するんじゃないかな。ABクロスなら、1chに付き2入力のオペアンプ一つで加算出来るけど、ロックボードの多段プリセットだと、加算には1chに付き段数-1個の2入力オペアンプが必要になる。
2013-03-26 01:09:44