3・31鶴橋に参加して(カウンターの規制と表現をめぐる一考察)

(関連まとめ)【鶴橋】5~6倍の人数のカウンターに圧倒されたヘイト街宣(3・31) :http://togetter.com/li/480334
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直立演人 @royterek

昨日は大き目のプラカードを作って鶴橋に臨んだ。文面は「恥を知れ」(「心」は赤い文字)と「自分たちの不幸を他人のせいにするな」。遠くからもよく見えるため、アピール力は抜群にあったはずだが、逆にそれが災いして、警察から度々「降ろせ」という命令を受けた。小さいプラカなら全くお咎めなし。

2013-04-01 04:51:46
直立演人 @royterek

カウンター側に対する警察の規制の目的は明確だった。カウンターの表現活動をなるべく排外デモ参加者の視界から遠ざけることで、排外デモとカウンターの間の応酬がヒートアップするのを未然に防ぐこと。この措置はカウンターの怒りの表現が排外デモ参加者にストレートに伝わりにくい効果を生んでいた。

2013-04-01 05:09:04
直立演人 @royterek

開始から30分ほどして、ガード下に固まったカウンターの間から、自然発生的に「帰れ」コールが始まったが、主催者側の介入ですぐに中断させられた。これは、排外デモ側との応酬がヒートアップしないようにとの主催者側の判断だろうが、もどかしかった。ここにも鶴橋でのカウンターの難しさを感じた。

2013-04-01 05:18:48
直立演人 @royterek

以上の状況から読み取れるのは、カウンター行動における表現の自由に関する、新大久保と鶴橋との大いなる相違であろう。私はカウンターの表現としては「帰れ」コールが効果覿面だと思っているが、実に単純かつ当たり前であるこの表現をストレートにできない状況が、鶴橋の現場には厳然としてあるのだ。

2013-04-01 05:23:43
直立演人 @royterek

途中から排外デモの「演説」を車道を隔てた歩道から聴いていたが、彼らがカウンターに圧倒されて萎縮しているといった何人かの感想に反して、彼らは何ら臆することなく自信満々で主張を繰り返していたという印象をもった。表現の中身こそ比較的「穏当」になっていたが、調子は相変わらずだったと思う。

2013-04-01 05:28:23
直立演人 @royterek

それはとりもなおさず、カウンターの表現活動が彼らの直接の視界からほとんど「排除」されてしまった結果だっただろう。警察の規制がもう少しゆるかったら、彼らもそれだけいっそう萎縮し、焦りも感じていた(そしてもちろん、それと裏腹に、言葉もいっそう口汚く、ヒステリックになっていた)はずだ。

2013-04-01 05:31:24
直立演人 @royterek

いずれにしても、現場に行ってみて強く感じたのは、鶴橋では、排外デモが手厚く警察に守られているのに対して、カウンターの側の表現活動については、いくらかは大目に見られてはいるものの、総じて著しい規制と管理の対象になっていた(その影響で主催者側も「自己規制」に努めた)という印象である。

2013-04-01 05:36:23
直立演人 @royterek

もちろん主催者側の「自己規制」を批判するつもりはない。新大久保と違って、鶴橋では、カウンターをすること自体が難しいということがよくわかっているから。一つだけ個人的にあまりノレなかったのは、シュプレヒコールなどで、「人権」「平和」「差別」「文化」といった抽象語が多用されていたこと。

2013-04-01 05:41:53
直立演人 @royterek

目の前であらゆるえげつない感性を総動員して生身の人間たちに対して罵詈雑言が吐かれている時に、「人権」「平和」「差別」「文化」といった抽象的な言葉は、残念ながら、ほとんど役に立たないと思う。

2013-04-01 05:44:37
直立演人 @royterek

詩人の河津さんが掲げた「言葉のナイフを捨てよう」という印象的なプラカードは産経新聞(!)で取り上げられたが、肝心のカウンター側のシュプレヒコール(「人権!」「平和!」「差別!」「反対!」)はまったく取り上げられなかった。それはとりもなおさず、言葉のもつ喚起力が弱かったからだろう。

2013-04-01 05:50:56
直立演人 @royterek

「人権!」「平和!」「差別!」「反対!」とったシュプレヒコールは、結局、当たり前すぎて印象に残らないのだ。コールを上げている側がすでにそうだったら、ましてやそうした言葉を向けている排外デモ参加者はもとより、沿道の通行人や地域住民の人たちにも響くはずがない。

2013-04-01 05:54:24
直立演人 @royterek

主催者のみなさんの並々ならぬ努力と配慮には心から感謝の意を捧げたい。その上で、あらゆる規制にがんじがらめになっている困難な状況とはいえ、カウンター表現の質を磨くとともに、その余地を広げる工夫がもう少し加われば、彼らの志気を挫くに足る一層効果的なカウンターになるのではないかと思う。

2013-04-01 06:03:29