ボサ・ノヴァ・アーティスト中村善郎さんの「酔っ払いのナントカ」
- ofutondaisuki
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音程に関係なく高音成分を多く含む音色は鋭い印象、低音が多いと柔らか…今の音楽は高音側の音色が主流な気がする。皆さん固く引き絞った感じがお好み?でも僕の好みは低音側の音色。今夜共演する信平ちゃんは間違いなく低音側。高い音が見事に優しく、耳でというより体全体をで聴く感じ。楽しみ…。
2012-07-21 11:45:01人を魅了する音楽には長い息が不可欠。歌は勿論ギターも。緻密でも息の短い演奏は、稚拙で長い息の演奏に劣る。ただ演奏者の呼吸を乱す要素は幾らでもある。楽器を操る難しさ…体調…周りの雰囲気…束縛する要素に惑わされず自分の呼吸を保ちそして自分を解き放つ…それが表現するということなのでは。
2012-08-04 12:41:38ジョアン・ジルベルトの魅力は…囁くように歌う…ではなく彼の深い呼吸の中に聴く人を惹き込む事。排気量の大きい車と同じ、底力の余裕がもたらす魔術。ボサ・ノヴァを囁く歌だと認識したらその時点でアウト。一番大事な音の鮮明さを失う。彼のように、漂う感じとクリアさを両立させるには力が必要。
2012-08-05 12:09:09サーフィンやったことないけど、あんな感じなんだよね。サンバのシンコペーションに乗るのは。波の少し前、グルーヴの少し前に突っ込んで行かないと波の後ろに取り残されてしまう。今夜の青山教室で歌ったViniciusのサンバTomaraはその辺がはっきりしていた。子音のキレなんかもキモ。
2012-09-25 23:48:20自分だけの音…オリジナリティと云うのは、僕にとってフレーズではなく音色の中の事。目新しいフレーズよりも質量感のある音色…ありふれた物語でも語り口が良ければ何回でも楽しめるものだ。そう云う音を出すためには自分の呼吸を正しく保つ事が不可欠…なんだよね…
2012-11-09 23:34:13時々右手のカッティングを質問される。シンコペーションを多用するリズムが複雑に聞こえるらしい。その場の感覚でやっていることなので説明できない。でもエレメントと云うか土台の部分は案外シンプル。それをどう組み合わせるかで色んな表情が出る。パターンよりそれを支えるグルーヴの方が大事。
2012-12-27 00:08:29昨日のサウンドチェックの最初の音、リヴァーブが深くて音が伸びる…気持ち良くて暫く遊んだ。いつもは出来ない事が軽くできる気分「君は凄いよ!天才だよ!」でも途中から飽きて来て、少しずつ減らし…減らし…結局いつも通りのほとんどストレートな状態。厚化粧はやっぱり性に合わないのかな?
2013-01-19 11:07:39歌詞をただ意味を伝える道具として使うんじゃなくて…その「音」も大切…そこに色彩を感じさせないと…それと声に少し陰りを含ませる事…朗々と歌い上げる世界とは違うし…でも不鮮明な悪ウィスパー系もダメ…陰りの中にその人の人格を感じさせないとね…とにかく少なくとも棒のような歌はつまらない…
2013-02-11 12:03:55スイングしたいだけ…現実では叶わない軽やかさを音の世界で実現したいだけ…それが一番楽しいから…それとアコースティックの音が好き…お題目ばかりでスイングしない演奏なんて僕には意味がない…愉しむことがスイングに繋がるんだもの…
2013-02-18 00:29:55自分でも良くそんな細かい事を聞き分けるな、と思ってしまう。本当の事を言うとそこまで必要なのかどうなのかも分からない。でも僕にとって良い音…生の状態でもミキシングもマスタリングも必要ないほど整った音…そんな色彩や質感を持った美しい音を目指すのは楽しい。生徒さんはどうなんだろう?
2013-02-27 00:43:58音と色で音色。音色は音楽の一番基本的な要素。その人の色がにじみ出ることで音の世界が出来上がるんだよな。だから朴訥としたフレーズでも音に色があれば心にしみる。フレーズだけを追いかけて音色に神経を使ってない音が多いけどそれはスイング(揺すぶる)しない…と酔っぱらって思うのであります。
2013-03-29 00:25:02安藤昇、本物のやくざの親分だった俳優。三匹の侍とか…彼の殺陣は凄かった。低い姿勢一瞬の内に相手の懐に、無駄がなく美しい。実践で培ったものだろう。チャラチャラ俺格好いいだろ、みたいな動きと違う。同じことが音の世界でも。優れた人の音は真っすぐ聴く人の心に飛び込んで来る、言い訳しない
2013-03-29 00:41:46リズム、グルーヴは空間…平面に並べたタイミングだけで考えない…上下左右前後すべての方向に自由に振れることで生まれる…振れ幅が大きいほど空間は広がるが、芯がブレると平面的になって元の木阿弥。音色を持つ事…個性のある音は立ち上がりが早い…それは迷いがないから…酔っぱらいの覚え書き
2013-04-04 00:53:57心に響く音の条件…常にピラミッド型のバランスを保つ事…高い音域でも低い成分を含む、ふくらみのある、刺さない音…勿論低い音域も同じ…耳ではなく心に届く音…必要なのは…音に対するフィジカルな体力…それしかないような…フレーズで語るのとは違う音色の魅力…酔っぱらいの戯言。
2013-04-04 01:19:13サウダーヂと云う言葉…ここにはない人、場所、時間、などへの愛情と哀しみ…その想いにはどうしようもなく超える事のできない距離感を伴う…それは我々の生死そのものと直結した感覚…だから普遍的なのだ。繋がりとか共感を求める今の風潮では理解できない。孤独を恐れてはいけない…酔っぱらいノート
2013-04-26 00:23:20枝葉に凝るより幹を太く…イントロや仕掛けに凝っても肝心のメロディが死んでたら意味ないもの…目ウロコなんて結局はない…(かく言うワタクシの教則本もそんなキャッチだったような気も…)質量感のある音…ごまかしのない音を出すためには、音に対する体力…小手先じゃないんだよ…本日の酔っぱらい
2013-04-26 22:54:12完全生ライヴは結構デリケート。場所の広さ、形、建物の材質、お客さんの人数なんかで返ってくる音が変る。その中で音の中心を見つけられるかどうか…どうしても無駄に力が入るけど、今日のライヴは最初の20分くらいのところで見つかったかな…あとは楽勝。自分の方にドンドンその中心を引き寄せて…
2013-04-28 00:17:53外がパリッサクッ中がフワッ…おいしい…じゃなくてアコースティックの音。エッジが効いていて同時に空気を一杯含んでる感じかな。エレアコではこれが難しい…どうしても全体が固い音に…無造作な人の音はさらにべと付いたりして…でもね…エレアコでもいい音出している人もいるし生でも固い人もいるし
2013-05-28 23:52:05今回何度かギターのダイナミックスの滑らかさを褒められ、その秘訣を訊かれた。なかなか渋いところを突いてこられる。それはね…ピアニシモが聞こえる通りの小さな音ではないこと、それと…ブリキのバケツにカニを入れたような…音にしないこと…エレアコを軸にすると難しいと思う。やっぱ生の感覚
2013-06-20 21:50:32ハリウッド映画的な解りやすい起承転結のストーリーよりヨーロッパの小品のようなある時間を切り取った濃密な空気感を持った映像…ボサ・ノヴァはそんな感じ…そう云えば歌舞伎も…サウンドをコードワークやリズムで語っても本質にはあまり関係ない…必要なのは質量感のある音…一音だけでも
2013-06-30 00:26:41時々管楽器の人が僕の声のロングトーンを褒めてくれる。昨日も何人か。そう云えば歌の人とそう云う話はしないな。息を使う表現という意味では声も管楽器も同じ。シンプルにその視点で見てくれるのだろう。ジョアンやナラは囁くように歌っているんではなくて、ロングトーンと深い息で歌ってるだよね。
2013-07-21 15:19:04ギタリストにとってリヴァーブの扱いって案外難しい。上手な人の音は品があるけど、下手をすると場末ぽくなったりも。エレアコ独特のピエゾの臭さを消す為にギンギンにかけたりしている人がいるけど、素材で勝負しないで濃い味でごまかすジャンクフードみたなサウンド。本人は気持ち良いかも知れなけど
2013-07-23 17:45:19「コンピュータは1を10にも100にも…でも0をⅠにできるのは人間だけ…」というCMのフレーズ…間違い。コンピュータは1と0が得意。人間は空気のないところでは生きられないのと同じく完全な無音から始まる音楽はできない。それがCDの音のきついところかも。LPを聴いていてそう思った。
2013-07-27 23:00:59音楽の楽しさは、音を出すことだけではなくて…空気を作るというか…現実とは違う美しい時間を体現すること…その基本のひとつはリズム…そのリズムを支えるグルーヴ…さらにそれを支える呼吸…アコースティック・サウンドの面白さは結局いかに自分の呼吸で世界を満たすか…そして自分の音色…
2013-07-31 00:26:01自分はケチなんだな…と思う…ギターが好きで…演奏する時は自分もその音を楽しみたい…エレアコを好きな人は聴いてくれる人のためを考え…あれこれいろんな機材や技術を使って…その先の目指すところは生楽器に近い音…それを人に届けよう…と心を砕いたり…僕は届けもするけど自分にも聴かせたい…
2013-08-02 21:53:31