「軽くて速い部隊」のまやかし

いつもいつも褌を使わせてもらっているNyar_Horten氏のまとめ。 「軽くて速くて強い奴」と演習にはもてはやされた95式軽戦車が、マレー作戦でどんな目にあったか。そういったことを考えながら読んでみて下さい。
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錆猫 @Nyar_Horten

重火力装甲車を中心とした軽部隊は、作戰レベル以下での機動力は戦車を有する重部隊に劣ります(相対的に)。これは軽部隊側が移動力に優れた装輪式で且路上移動であってもそうなります

2010-09-09 06:19:13
錆猫 @Nyar_Horten

何故なら戦場には我方の動きを読み、積極的に妨害する存在が居るからです(事前の配置状況から逆算すれば、我方の序盤の動きを予想するのは比較的容易ですし、又それ以降も一部の部隊を警戒用に前進配置するのは概ねセオリーと言ってよいでしょう)

2010-09-09 06:19:48
錆猫 @Nyar_Horten

そして装甲車を中心とした軽部隊は、その展開と戦力を想定して複数配置された敵部隊の火力の前に機動力=衝撃力を減殺され、最悪の場合、敵中で孤立し全滅してしまうかもしれません

2010-09-09 06:20:04
錆猫 @Nyar_Horten

兵員輸送、或は数の確保を優先した結果、敵火点を速やかに発見し明らかな遠距離から確実に撃破する為の火力と、敵火力に抗堪する為の防御力に劣る装甲車が中心である以上、そうなる事は仕方の無い事です

2010-09-09 06:20:21
錆猫 @Nyar_Horten

しかしそれは問題ではありません。何故なら装甲車を中心とした軽部隊の役割は、戦略機動に劣る重部隊が前線に至るまでの敵の足止めと状況把握にあり、作戰レベル以下ではそうなってしまう可能性は恐らく最初から運用側は否定していないでしょうから

2010-09-09 06:20:38
錆猫 @Nyar_Horten

以上から考えますと、軽部隊を数量的な主力とするなら兎も角、戦力的な主力にするのは軍隊の自殺行為に近しい事と考えてよいのではないか、と(重部隊を有する国/軍に対し、我方の意志の強要が出来なくなるという意味に於いて)

2010-09-09 06:20:56
錆猫 @Nyar_Horten

というか、高だか個人携帯火器で応急的に形成された火点(野戦築城ですらない)に足止めされかねない薄い防護の機材を主力にしたら拙い事は旧陸軍をさらっと眺めるだけで何となく気付く事の筈なんですけど

2010-09-09 06:21:26
錆猫 @Nyar_Horten

ただし、上記の前提である警戒乃至足止め前提の小部隊相手のみを考慮するのであれば、軽部隊に十分な支援火力(自走砲等遠距離火力。近接火力は自前に頼る)を充てる事が出来れば問題は生じないでしょう。支援が常に得られる保証はありませんけど

2010-09-09 06:21:58
錆猫 @Nyar_Horten

ちなみに、それを実現するには重部隊並の経費が掛かるだろうと推測します(資料が手元に無いのでうろ覚えですが、たしか99式自走砲は90式TKとほぼ同費用が掛かりますね。専用の支援システムを加味すると更に高くなった気が)

2010-09-09 06:23:53