《事故から3度目の4月19日に、年20ミリを考え直す。》

「年20ミリ」方針が出て満2年。 改めて考えてみました。
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宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

0 「年20ミリ」について、連続ツイートする。今日は4月19日。東電の原発が爆発してから3度目の4月19日だ。「一般住民年20ミリシーベルト」が発表されてから2年経過した。あれから2年経過したが、「年20ミリ」は「堅持」されている。

2013-04-19 19:36:29
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

1 「年20ミリ」の設定に、特別「科学的」な意味はない。発表した文部科学省や、その後の政府、原子力規制委員会の説明を真に受けるとしても、「科学的」な根拠などない。どこにもない。「科学的」でない理由を以下に述べる。

2013-04-19 19:39:16
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

2 政府や原子力規制委員会の説明によれば、当初の「20ミリ」は、「一年を通しての積算20ミリ」ではなく、「緊急時被曝状況」つまり、原発事故発生から避難するまでにやむを得ず被曝する1回限定の被曝積算線量だった。やむを得ず避難過程で被曝する場合、20ミリから100ミリは仕方ない、と。

2013-04-19 19:42:37
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

3 実際に、東電の原発の北西方角で避難した人たちの中には、20ミリシーベルト以上の被曝をしてしまった人も、福島県民健康管理調査の推計で見つかっている。人々に許容されるべき被曝は、積算で上限100ミリ。可能な限り汚染から遠ざけてそれ以上被曝させない。そういう措置のための数字。

2013-04-19 19:46:04
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

4 その後、4月19日に発表された「年20ミリ」は、政府や文部科学省、原子力規制庁によると、「現存被曝状況」としてICRPが提唱する「年1ミリから20ミリシーベルト」の上限の20ミリだそうだ。なぜ上限をとったかというと、避難指定地域以外でも汚染が高いので、低い基準にできないから。

2013-04-19 19:49:15
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

5 つまり、日本という国家が国民にできることは、ICRPが提唱する最悪の基準をかろうじて満たすことしかできず、しかも子どもも妊婦も高齢者も、みんなまとめて最悪の基準においておくことなのだ。最低の国だと認めたのだ。しかし、こんな表現でさえ欺瞞なのだ。

2013-04-19 19:51:13
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

6 日本政府が現状の日本国民に使っている「現存被曝状況」という基準は、原発事故が収束した後にしか適用できない。これ以上の汚染が起きないという保証ができた場合でないと適用できない基準なのだ。東京電力原発事故は、収束していない。収束の目処も立っていない。収束の方法さえみつからない。

2013-04-19 19:53:04
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

7 したがって、現在の日本の状況ではICRPが提唱する「現存被曝状況」は適用できない。収束できない原発事故に関する規定など、ICRPにも存在しない。そんな状況が起きてはならないからだ。核戦争が起きたのでもない限りは。つまり、日本の現状は核戦争下と同レベルの危険な状態なのだ。

2013-04-19 19:55:28
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

8 ICRPが想定した状況の中に当てはまらない以上、ICRP基準を適用することなどできない。国民を守る意思があるなら、事故が収束していない状況を踏まえて、今後事態が悪化しても対応できる場所に、つまり核事故の現場から遠くに国民を移動させるのが、国家のなすべきことではないのか?

2013-04-19 19:58:44
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

9 国民を守ろうとしない国家に、国家である資格は存在しないと私は考える。まあ、これが少なくとも近代日本の基本的姿勢なのだが。海外への移民も、満蒙開拓も、五族協和も、最終的には失敗した上に国民を見捨てた。これが近代日本の基本的姿勢なのだ。そして他の国民は、その国家を肯定してきた。

2013-04-19 20:02:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

10 年20ミリの話に戻る。前提となる「現存被曝状況」に到達していない以上、ICRPが提唱している数字と、現状の日本が使っている数字は、「科学的」意味合いが違う。関連付けて語ることはできない。したがって、この「年20ミリ」は日本政府が独自に決定した政治的な基準なのだ。

2013-04-19 20:05:23
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

11 さらに日本政府と、福島県と、一部の自治体は、「年20ミリまで下がった土地には大人も子どもも全員戻って住むのが適切」という方針を現状採っている。その方針を受け入れるなら、住民はあと3年、計5年で累積100ミリシーベルトの被曝が政府によって認められることになる。

2013-04-19 20:07:48
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

12 年20ミリの線量を毎年被曝することを拒否した人から、政府は保障の権利を奪おうとしている。あと3年で100ミリ超え、あの山下俊一氏さえ「健康被害が見えるようになる」とする被曝線量に達するのに、住民に移住のための補償も健康維持の為の医療も提供しない。

2013-04-19 20:14:05
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

13 年20ミリを何年も被曝し続けた場合、大人であっても健康被害がでてしまう状況に至ってしまう。しかし、そのことを日本政府も原子力規制庁も福島県も、住民には告げない。ちょうど、公害が発生している地域で住民に何の警告もしなかったように。

2013-04-19 20:36:56
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

14 たしかに、世界中を見渡しても、歴史を振り返っても、そんな警告を発した国家政府も地方政府もない。なぜなら、累積100ミリを超える人工放射線を浴びることが計測できている地域に一般住民を住ませたままの政府など存在したことがないからだ。

2013-04-19 20:38:53
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

15 つまり、日本政府は、福島県庁は、そして自治体政府は、人工放射線被曝に関しては、史上最低の政府だということになる。その上、これまでは被曝から逃れていた人々から、「避難区域の見直し」によって、被曝から逃れ続ける権利を剥奪しつつある。最低の度合いが年々、日々、更新されていく。

2013-04-19 20:42:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

16 この際だから、このような最低の状況がいつから、主にだれの責任によって実行されているのかを、私なりに確認しておきたい。

2013-04-19 20:43:14
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

17 原因は、そもそもはるか昔に廃炉にするか改善策を採るべきかする必要があった原子力発電所を運転し続けたこと、MOX燃料搬入によってさらに危険な状態をまねいたことにある。そのそもそもの責任は、事業者東京電力、資源エネルギー庁、経済産業省(旧通産省)、そして自民党政府にある。

2013-04-19 20:45:49
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

18 そして、事故発生前の出来事として、プルサーマル発電を阻止しようとした福島県知事を、収賄額セロ円という奇妙な罪で知事の職から追い落とした法務省と裁判所も、重大な責任がある。裁判所に関しては、各地の原発建設・運転差止め訴訟での間違った判断の責任もある。

2013-04-19 20:49:07
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

19 さらに、事故前からの責任としては、原発の建設を後押しし、規制基準を懸命に緩め続けるように動いてきた「科学者」のことも忘れるわけにはいかない。「科学者」の多くは、事故発生後もメルトダウン否定というウソをつくなど、罪の上塗りを重ねている。

2013-04-19 20:52:32
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

20 また、原発事故発生時に東京電力会長と一緒に中国に旅行していたような、電力会社と癒着している報道関係者の責任、「原子力推進」に協力していた芸能人の責任も忘れてはならない。彼らに支払われる金は、電気料金の一部だ。彼らは国民から電力会社が巻き上げた金を手にして、国民を欺いている。

2013-04-19 20:55:40
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

21 もちろん、事故発生後に反省を表明した人、後悔して脱原発活動や被災者の放射性物質からの防護に支援し始めた人たちは、それぞれの責任を取っている。理由を明かしていない人でも国外に避難した人は、今後安全デマ拡散に今後参加しないなら、私はこれ以上責任を追及したくない。

2013-04-19 21:05:55
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

22 事故発生前の責任については、もう一言どうしても触れておきたい。東京電力も、規制官庁の原子力・安全保安院も、福島原子力発電所の現在の配管図を保有していない。その為事故発生後に具体的な対応を行うことができていない(現在形)。そんな致命的な管理を、この国は原発に関して許している。

2013-04-19 21:27:47
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

23 事故発生直後の責任については、まず第一に東京電力に問題があったことはいうまでもない。同時に複数の原発、さらに複数のプラントが「原子力緊急事態」に陥ったにもかかわらず、効果的な対応ができていない。現場の判断の当否は、詳細がわからないので保留する。

2013-04-19 21:30:31
宍戸俊則(shunsoku2002) @karitoshi2011

24 事故発生直後から1号機爆発に至るまでの、東電本店の失態は、何度でも指摘なければならない。設計や施工の問題は別にしても、全電源喪失以後、世界最悪の緊急事態に陥った現場に、本店からの効果的な支援が行えていない。なぜなら、原発事故の危険性を本店自身がよく理解していたからだ。

2013-04-19 21:33:21