冤罪と死刑、統計と証明

@hihihirokane 氏のTweet(@amneris84 氏の[ http://bit.ly/c0bwwO ]からの流れ?)をきっかけに、冤罪と死刑の話を証明と統計の観点から考えた。いずれ余裕があったら/.JPの日記( http://slashdot.jp/~Kando/ )にまとめる予定のメモ。
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Shoko Egawa @amneris84

冤罪があるから死刑を廃止しろという人がいるが、本末転倒と思う。冤罪が発生する要因がいろいろあるわけだから、それをなくすことにこそ全力を上げるべきでは。死刑じゃなくたって、冤罪は人の人生を破壊するのだから

2010-09-09 16:13:26
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

リンク先間違えてたので謹んで訂正の上再投稿:.@amneris84 [ http://bit.ly/dfdSIq ]冤罪という「失敗」を減らす努力はもちろん最重要ですが、多分0にはならず、失敗時の被害の大きさが死刑では特に大きいという話ではないでしょうか。

2010-09-10 18:06:39
計算 @hihihirokane

冤罪による死刑反対は、割合を軽視するなら、疑陽性か疑陰性のどちらをとるかという問題への回答だ。つまり「ホントは有罪だが実際は無罪」と「ホントは無罪だが実際は有罪(冤罪はこっち)」のどちらの存在を許すか、を選択した結果。死刑制度反対の立場は前者の存在を許し、後者を許さない。

2010-09-09 21:34:46
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

.@hihihirokane [ http://bit.ly/91LwK6 ] それは死刑制度に限らず刑法の原則がそうだから。そしてその原則自身、真であると証明された事柄だけを真と認めるという科学的思考の特殊例にすぎない。前者と後者は証明の度合いを考えると同等の誤りではない。

2010-09-10 16:58:58
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

.@hihihirokane [ http://bit.ly/91LwK6 ] 前者は証明する力足りなくて真偽が不明ということだが、後者は十分証明できていない事柄を真とした明らかな誤り。

2010-09-10 17:02:19
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

.@hihihirokane [ http://bit.ly/91LwK6 ] 前者は存在の可能性は仮定されるがなにせ証明できないので地道に証明能力を高める以外には対策しようがない。一方後者の誤りは証明が十分かどうか検討すれば防げる。故に刑法が後者の誤りを防止する方向なのは当然。

2010-09-10 17:06:15
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

.@hihihirokane [ http://bit.ly/91LwK6 ]統計の場合は疑陰性と擬陽性は対等(元々手がかりがない話なので)だが、裁判は(部分はともかく全体としては)統計的推定ではなく証拠と論理による証明の過程なので証明できていないことを真とはしない立場が妥当。

2010-09-10 17:19:19
計算 @hihihirokane

つまり死刑存置の立場は、「ホントは有罪」を全員吊るしてしまいたいので、「ホントは無罪」の人まで吊るしてしまうことを許すわけです。よしじゃあ有罪判決の人を吊るすと、将来に渡ってその人が殺すはずの人数(期待値)がどうなるか。殺人犯のの殺人再犯率がわかれば試算はできそう。

2010-09-09 21:50:33
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

.@hihihirokane [ http://bit.ly/cuoeC7 ]その計算が倫理的に正しいかどうかもさることながら、「再犯率」が犯罪者個人のモデルとしてそもそも妥当かどうかが問題。統計的推論は大数の法則を前提にしており個別例の判定に用いるのは妥当でない。

2010-09-10 17:26:25
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

.@hihihirokane [ http://bit.ly/cuoeC7 ](細工のない)サイコロを100回投げたときの平均はそこそこ予想できるが、次の目が何かを精度よく予想することはできない。再犯率は犯罪者の集合には多分適用できるだろうが個々の犯罪者に適用できる保証はない。

2010-09-10 17:35:45
椎路ちひろ @ChihiroShiiji

.@hihihirokane [ http://bit.ly/cuoeC7 ]よって、再犯率を前提にして刑務所の定員と言ったようなものの予想を立てることは可能かもしれないが、個々の犯罪者の判決を左右するのは妥当であるとはいえない。

2010-09-10 17:36:24