戦前の財界人の思慮深さと切り売りされる私鉄系有料道路の憂鬱

墨東公安委員会 @bokukoui

西武鉄道とサーベラスの紛争は、TOBをめぐって依然続いていると先日報道でちらりと見たが、いよいよ峠であろうか。　https://t.co/DT78VY8W7l より　https://t.co/GdZfsqkPJQ

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墨東公安委員会 @bokukoui

.@lm700j さんの「”生協”化する鉄道会社と県営化されるメーカー、という白昼夢」をお気に入りにしました。 http://t.co/OLF8amImaW

憑かれた大学隠棲：再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

まさか事例があるとかｗ RT @bokukoui: .@lm700j さんの「”生協”化する鉄道会社と県営化されるメーカー、という白昼夢」をお気に入りにしました。 http://t.co/0ywLRxrz3q

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西武・サーベラスの件と関係して、このまとめ http://t.co/OLF8amImaW　についてちょっと思い出したのは、その昔の阪急の小林一三が言っていた、「電車の株は沿線住民に持ってもらい、電車はその人達のためにタダで動かす位がよい」という言葉である。（続く）

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（承前）この小林の発言は、一般的には沿線との共存共栄のビジネスモデルを構想、とかいった文脈で語られていると思う。それもあるとは思うが、むしろ、小林が箕面有馬電軌を立ち上げた時の、後ろ盾であった北浜銀行の岩下清周が失脚した際の記憶が影響していると見るべきではないだろうか。（続く）

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（承前）岩下失脚後の北浜銀行経営陣（彼らを小林は自伝で手厳しく批判している）は、同銀行が箕面有馬電軌の大株主であったことを利用し、小林に自分たちの手先の者を箕有の役員に入れるよう要求した。小林は経営権を失うまいとそれに抵抗し、（続く）

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（承前）北浜銀行が所有の箕有株を売却する場合は、まず箕有の現役員に話を持ってくることを認めさせた。すると同銀行は、小林には金がないだろうと足元を見て、ではすぐ箕有の株を引き取れと言い出したのである。小林が引き取れなければ、箕有電軌は北浜銀行に乗っ取られるのである。（続く）

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（承前）そこで小林は、山梨の資産家出身だったこともあったし、何より元三井銀行マンであり、資金を集めてやっとこさ株を引き取った。これで小林は、巨額の借金を負った代わり、安定して箕有の経営に打ち込めるようになったのである。このような事態は、戦前の鉄道ではよくあったことである。（続く）

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（承前）「電車の株は沿線の人に持って貰うのがよい」と小林が主張し、「利益の三分主義」として株主と社員と乗客の三者によって電鉄会社を経営するという構想を述べたのは、言い換えれば株主のやりたい放題を他のステイクホルダーで制約しようとした、ということではないかと思うのである。（続く）

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（承前）で、小林が利益三分主義とか言い出したのは1932年だったと思うけれど、この時期は世界恐慌直後で、資本主義の先行きが危ぶまれていた。経営者達も、過去の自由競争やりたい放題では対応しきれないのではと懸念していた。実際、左右両翼のテロは起こっていたし、（続く）

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（承前）軍部や官僚も、既存の財界人に任せてはおけないと張り切りだした時期である。「♪財閥富を誇れども 社稷を思う心なし」って歌が流行った時代ですね。だから有能な経営者ほど、自主的な統制によって財界のイニシアチブを確保しつつ、世の反発に対処しようと腐心したと考えられる。（続く）

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（承前）そこから更に1930年代の経済統制論だとか交通調整をめぐる様々な見解の再整理だとか、或いは最近小生が改めて勉強し直しているそこでの池田成彬の役割とか（混乱した電力業界の調整に池田は小林を引っ張り出して何をさせたかったのか）に論は発展するけど、長くなるので省略。（続く）

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（承前）最後をテキトーに締めると、このような1930年代の経営者の苦悩に比べれば、「自由競争」「規制緩和」「国際化」とお題目を並べている最近の経営者は楽なもんじゃないかと、ユニクロ会長の昨今の発言を読んで思ったのでした。テロリストに暗殺されるわけでなし、軍に睨まれるわけでなし。

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@lm700j アメリカなんかでは通勤者が組合つくって電車の廃止に反対した例がありましたね。日本でも昔は、鉄道会社などの大規模で公益性の高い事業へはしばしば、知事などによる沿線有力者への半強制的な株の割り当てが行われています。これも似た考えがあったと言えるかも知れません。

憑かれた大学隠棲：再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

@bokukoui 阪神系列の芦有道路が沿線の山奥に住宅地を作って、住民は芦屋市への譲渡による無料化を望むも、阪神は西日本高速に売却して有料のままという

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@lm700j お、その道路の事例は初耳です。ご教示ありがとうございます。京急が湘南モノレールの下の道路を無料開放した事例くらいしか知りませんでした。

憑かれた大学隠棲：再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

@bokukoui http://t.co/blzl2umFkt http://t.co/BCo8QHfjbJ 電鉄系有料道路は次々に売却されてます。伊吹山ドライブウェーと箱根ターンパイク。

憑かれた大学隠棲：再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

@bokukoui オーストラリアの投資会社のマッコーリーで、そこが設立した会社が日本自動車道つうて、湘南モノレールの下の道の会社と同じ名前　http://t.co/4IeVV3rVeF

憑かれた大学隠棲：再稼働リプレイスに一俵 @lm700j

@bokukoui 電鉄会社もモータリゼーションの中で高速バスに進出したり、高速道路のSAのレストランに進出したりいろいろやってたんですよねえ