突然根拠無く改正のパブリックコメントがでた大量調理施設衛生管理マニュアル

突然根拠無く改正のパブリックコメントがでた大量調理施設衛生管理マニュアル改正意見への回答も遅く改正通知からリンクされないという不親切でわかりにくい結果となりました。
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パブリックコメント

publiccomment @publiccoment

「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」及び「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正に関する意見の募集について: 案の公示日:2013/04/24意見・情報受付締切日:2013/05/24行政... http://t.co/anaV27vLWR

2013-04-24 09:04:19
パブリックコメント新着告知 @PublicCommentJP

#パブコメ 】 「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」及び「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正に関する意見の募集について: 案の公示日:2013/04/24意見・情報受付締切日:201... http://t.co/096leldCwg

2013-04-24 09:04:21
パブリックコメント なう bot @pub_comment

「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」及び「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正に関する意見の募集について http://t.co/m3xad1XuZF #gov #opengovjp

2013-04-24 09:08:11
ぱぶこめぼっとβ @pubcom_jp

START:[厚生/食品衛生]「食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針(ガイドライン)」及び「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正に関する意見の募集について http://t.co/dQvHqikPl5

2013-04-24 11:50:14

改正の内容

小比良 和威 @ohira_y

「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正に関して。ノロウィルスの汚染が疑われる場合の加熱中心温度が85℃で1分間以上から90℃で90秒間以上に変更。 / “パブリックコメント:意見募集中案件詳細|電子政府の総合窓口e-Gov イー…” http://t.co/3iRWMaldUU

2013-04-24 17:44:54

改正決定の経緯

厚生労働省ホームページ更新情報 @check_mhlw

厚生労働省| 2013年04月16日 薬事・食品衛生審議会食品衛生分科会食中毒部会 議事録 http://t.co/YKn3dnOXrH

2013-04-16 17:36:40
リンク t.co 食品衛生分科会食中毒部会審議会議事録|厚生労働省 厚生労働省の食品衛生分科会食中毒部会審議会議事録について紹介しています。

「○山本部会長 調理の温度のことは、CODEXのほうでも出ていましたけれども、その辺についてはどうですか。
(中略)
○事務局 1点だけ追加で、先ほど部会長からも御指摘がありましたように、大量調理施設マニュアルには、温度・時間に関する記載もありますので、そちらは同様にこれを踏まえて修正したいと思っています。

改正への意見に対する回答

「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正に関する意見の募集に対する回答

回答
今回の改正は、薬事・食品衛生審議会食中毒部会(3/18開催)の資料にあるコーデックス*が定めた「食品中のウイルスの制御のための食品衛生一般原則の適用に関するガイドライン CAC/GL 79-2012」に基づくものです。これによると、基本的な加熱調理でウイルスによるリスクをある程度減らすことはできるが、食品の特性やウイルス量によっては、少なくとも90℃で90秒間の加熱が必要とされています。

 前述のガイドラインでは、十分な加熱によって確実なウイルスの不活化ができていないとしても、加熱はウイルスのレベルを低減することができることから、浄水で生産された二枚貝を使用するなど、ウイルス量が少ないと考えられる原料を使用することの重要性も強調されています。
従って、これらを考慮し、「85~90℃で90秒間以上」と修正します。 

*:コーデックスとは、国際連合食糧農業機関(FAO)と世界保健機関(WHO)が設立した、食品の国際基準を作る国際機関

意見
85℃1分とか90℃90秒の加熱調理はノロウイルス食中毒予防対策の枝葉である。
ノロウイルスの実態がよく分からなかった時代に決められた生カキの「生食用」表示基準を廃止するなど、カキの生食のリスクに根本的にメスを入れるべきと考える。

回答
貴重なご意見ありがとうございます。

根拠の出典

食品中のウイルス管理のための食品衛生一般原則の適用に関するガイドライン (仮訳)CAC/GL 79-2012PDF

添付I
二枚貝におけるA型肝炎ウイルス(HAV)とノロウイルス(NOV)の管理
P 27
SECTION 5 - 作業の管理
5.2 衛生管理システムの重要な側面
5.2.2 特定の加工段階
• 熱処理:二枚貝の熱処理は、ウイルスが失活されるか確認されなければならない。中心部が85~90℃で少なくとも90秒間の加熱が、ウイルスの失活に必要であると考えられている

GUIDELINES ON THE APPLICATION OF GENERAL PRINCIPLES OF FOOD HYGIENE TO THE CONTROL OF VIRUSES IN FOOD CAC/GL 79-2012PDF

ANNEX I
CONTROL OF HEPATITIS A VIRUS (HAV) AND NOROVIRUS (NOV) IN BIVALVE MOLLUSCS
SECTION 5 - CONTROL OF OPERATION
5.2 KEY ASPECTS OF HYGIENE CONTROL SYSTEMS
5.2.2 Specific process steps
Heat Treatment: Heat treatments of bivalve molluscs should be validated for their ability to inactivate viruses. An internal temperature of 85 to 90 °C for at least 90 seconds is considered to be a virucidal treatment.

「大量調理施設衛生管理マニュアル」の改正について通知

そしてパブッリクコメントへの意見に対する回答リンクもない改正通知がなされました。

(二枚貝等ノロウイルス汚染のおそれのある食品の場合は85~90℃で
90秒間以上)

参考

大量調理施設衛生管理マニュアルの一部改正についての意見募集についての意見及び考え方についてPDF

意見
ノロウイルス対策に「85℃1分以上の加熱」とあるが、ネコカリシウイルス、ネズミノロウイルスなどでの実験の結果を見る限り、もっと低い温度で不活化が可能だと思われる。
しかし、ニュージーランドが90℃ 1.5分としていることからも、85℃1分も妥当性はあるのかもしれません。

回答
ノロウイルスの失活化の温度と時間については、現時点においてこのウイルスを培養細胞で増やす手法が確立していないため、正確な数値はありませんが、同じようなウイルスから推定すると、食品の中心温度85℃以上で1分間以上の加熱を行えば、感染性はなくなるとされています。(ノロウイルスに関するQ&Aより)
本マニュアルにおいては、確実にノロウイルスの感染性をなくすと考えられる条件として「85℃1分間以上」と明記しています。

カキを85℃1分で加熱する実験

国立医薬品食品衛生研究所報 告 平成23年http://www.nihs.go.jp/library/101-134/129(2011).pdf

Bulletin of National Institute of Health Sciences №120 2011
Published by National Institute of Health Sciences
Tokyo,Japan 国立医薬品食品衛生研究所
ノロウイルスの不活化に関する研究の現状 野田 衛,上間 匡 37p
Current Topics on Inactivation of Norovirus Mamoru Noda and Masashi Uema

「Hewitt ら 59)は,ニュージーランドの緑イ貝(Green shell mussel,Perna canaliculus)を用いて煮沸および蒸し焼きによる不活化を検討した.供試した6ロット50個体の緑イ貝は煮沸により,加熱開始後170秒で中心温度90℃(ニュージーランドでは90℃・90秒の加熱がウイルスの不活化に推奨されている)に達し,210秒で殻が開いたことから,殻が開いた時点ではウイルスの不活化には十分ではないことを示唆した.また,180秒の蒸し焼きでは中心温度は63度で,A 型肝炎ウイルスは1.5log10の減少,180秒間の煮沸水への浸漬では中心温度92℃で,A 型肝炎ウイルスは検出されなかった.これらの結果から,煮沸水での3分間の浸漬をウイルスの不活化に推奨している.

加熱によるカキの内部温度の変化を調べた別の報告では,室温に戻したカキの煮沸水中での中心温度は1分間で78℃・1分30秒で88℃ 60)に達したと報告されている.また,湯温104℃で中心温度が80℃を超えるために必要な時間は冷蔵カキで2分,冷凍カキで3~4分であったとする報告がある 61)」
59)Hewitt, J. and Greening, G. E. : J. Food Prot., 69,2217-2223(2006)
60)Slomka, M. J. and Appleton, H. : Epidemiol. Infect.,121, 401-407(1998)
61)小山田正,石村智加子,和田征二,梶谷晴樹:広島市第15回生活衛生関係業績発表会演題集(平成13年度),48-51(2002)