「研究発表のためのスライドデザイン」の読書メモ
宮野 公樹 著「研究発表のためのスライドデザイン」 http://t.co/ceBPTNKiCW をご恵贈に預かった。読んでみた率直な感想は、プレゼンをしなければいけない学部4年生、大学院生は買うべき本だと思う。税込1,000円弱でこの内容なら非常にコストパフォーマンスがよい。
2013-04-26 21:39:24@next49 また、私のブログの発表に関する話を読み「next49は、自分と同じようなぐらいの発表技術の持ち主だな」と感じたプレゼン中級者(学生にいわれるようなことは言われなくなった人)も買って損はない本。スライド作成に関して中級者の壁を越えられそうに思える。
2013-04-26 21:43:06@next49 本の構成は大きくわけて2つ。わかりやすいスライド作成(発表)の「考え方」の第1部と「技術」の第2部の二つから構成されている。プレゼン中級者は「考え方」の部分は流し読みして「技術」の方を熟読するとよいと思う。プレゼン初心者はまずは「考え方」を熟読すべき。
2013-04-26 21:47:51@next49 この本で最も共感するのはスライドはpp. 19 -22 の第2節において説明されている「結論から考えて作る」という点。心から賛同するし、学生にひたすら繰り返し教えているのがこの点。このポイントを中心にして第3節、4節の話が具体的に展開されている。
2013-04-26 21:53:01@next49 pp. 34-36 第5節も素晴らしい。「聴衆のことをよく考えてスライド作りなさい」と指導することが多いのだけど、この5節ではそれを具体的にどうするのかを提示している。実際、宮野さんはここまでやっているんだろう。私はしていない(想像だけ)。ここが中級者と上級者の差
2013-04-26 21:55:38@next49 pp. 37-41 のスライドチェックの3つの視点「オリジナリティはあるか?」「客観的・論理的か?」「正確か?」を満たしているかどうかをチェックするためのスライドの部分別チェックリストは、プレゼン初心者~中級者が1000円払う価値がある(オフラインでも閲覧できる)
2013-04-26 21:59:14@next49 一方で「結論から発表の内容を考える」というところに「帰納的に考える」という用語を使っているには違和感がある。どうしても帰納は演繹と対にして考えてしまうので、このやり方を帰納とは認識できない。帰納=再帰という意味でもちょっと違うと思う。
2013-04-26 22:03:55@next49 また、スライドに含める情報を考える際にフローチャートを使って考えることを勧めているのだけど、この部分は誰もが一定の成果を得られるというレベルまで落とし込めていないように感じる。ただし、スライドを作る前に図を使ってスライドに含める情報を構造化するという点には賛成。
2013-04-26 22:07:35@next49 (承前) バーバラ・ミントの考える技術・書く技術で紹介されているピラミッドの原則やマインドマップなどを使ってみてもよいと思う。ただ、この本で求められているように「結論から」考えるのが重要。
2013-04-26 22:09:26@next49 第2部の「技術」の項はいちばん最初に定説に疑義を述べているのが斬新。曰く「1分1スライドは今は当てはまらない」。この主張に関しては卒研を経験した修士~プレゼン中級者に対しては、そのとおりだと思う。つまり、情報の取捨選択の重要性を認識したレベルの人にとっては妥当。
2013-04-26 22:12:36@next49 (承前) 一方で、プレゼン初心者、すなわち、情報の取捨選択の重要性を理解できていない人には定説通り「1分1スライド」で、無理やり情報を取捨選択させた方が教育的によいと思う。
2013-04-26 22:15:24@next49 pp. 56 - 57 のTEDプレゼンテーションと本書で目指しているプレゼンテーションの位置づけが整理されているところは読みどころ。なるほどなぁと納得させられた。
2013-04-26 22:19:00@next49 p. 59 ページからのわかりやすいスライド作成技術の説明には脱帽。素晴らしい。先にも書いたけど、見づらいスライドを2ステップで改善してみせているのだけど、1ステップ目は私もできる。でも、2ステップ目は全くできなかった。そして、確かにわかりやすくなっている。
2013-04-26 22:23:15@next49 p.136の写真、イラストに関する注意点、p. 137のロゴに対する注意点もさすが。心から賛同する。この部分はビジネス寄りのプレゼンをする人にも読んでほしい。
2013-04-26 22:32:02@next49 「結論から考える」というところで「帰納的」という言葉を使っていること。また、スライドに含める情報を構造化するためにフローチャートを使おうという部分が誰でも一定レベルの構造化ができるところまで書いていないことを除けば、私が学生に教えていることはすべて網羅されている
2013-04-26 22:34:16@next49 (承前) それに加えて、私が教えられない具体的な技術もきっちりわかりやすく説明しているので、この本は私の所属研究室で学生に最初に読ませる本として最適な本になっている。「お見事です」というしかない本。あと、ありがたく使わせてもらいますという感じ。
2013-04-26 22:37:07@next49 本書はスライド作成に焦点をあてているので、発表の仕方や服装などについては述べられていない。この部分を補うという観点からすると「理系のための口頭発表術―聴衆を魅了する20の原則 http://t.co/fbjKP9AhdJ 」を合わせて読むとよいのではないかと思う
2013-04-26 22:43:48@next49 終わりといった後になんだけど「1分、スライド1枚」という制限を外した上での「箇条書きをできる限り使わない」という提言はすごいなと思う。
2013-04-26 22:59:38昨夜つぶやいた読書メモをエントリーとしてまとめました。 → 「研究発表のためのスライドデザイン」はプレゼン初心者・中級者におススメの本 http://t.co/Hy5XHwl7CI
2013-04-27 10:48:58